小生は古くからの野球ファンである。子供の頃はテレビがなかったので、早ー慶戦や巨人ー阪神戦ををラジオで聴いた。六大学では早稲田が、プロ野球では巨人が好きだった。
学生野球は今でも早稲田ファンだが、プロ野球ではかなり前からAnti Giantsである。水原ー川上ー藤田と監督が交代し、三原ー広岡が放出された頃から、巨人が嫌いになってしまった。はっきり言えば、小生は熱烈な「三原監督」ファンで、三原さんのゆく球団を応援し続けた。野武士集団と言われた九州の「西鉄ライオンズ」。菅原道眞が太宰府に左遷された1050年後に、三原は巨人総監督から九州に下り、「西鉄ライオンズ」監督に就任した。
はっきり言って、巨人では「三原総監督・水原監督」体制で、三原さんは完全にホサレタのである。「巨人総監督時代の悶々とした気持ちを晴らすために、西鉄を強大なチームに育て上げて、日本シリーズで巨人と対戦して倒そうと誓った。三原は、1952年に中西太や球界屈指のスター大下弘の獲得に成功すると、豊田泰光、稲尾和久ら若手を相次いで獲得して、大下を軸とするチームづくりを進めた。鉄腕稲尾そして、高倉ー豊田ー中西ー大下ー関口と続く強打線は、スゴイの一語に尽きた。
三原監督の「巨人打倒」は、燦然と歴史に残されている。三原率いる西鉄ライオンズは、1954年に初のリーグ優勝。1956年には２度目の優勝、そして日本シリーズでは「巌流島の決闘」と騒がれた水原監督の巨人を４勝２敗で下して日本一に輝いた。この年1956年から1958年まで3年連続で水原巨人を倒して、日本一の栄冠を勝ち取った。1958年の日本シリーズでは、西鉄が初戦から３連敗したが、４戦目から西鉄が４連勝を成し遂げて、逆転日本一の座についたのである。
小生は三原修監督が好きになり、西鉄黄金時代はもとより、大洋、近鉄、ヤクルト、日本ハムのファンとなって応援を続けた。「三原監督行くところ優勝」の喜びに浸り、プロ野球の醍醐味を堪能した。1979年に西鉄ライオンズが九州から埼玉県に移住して「西武ライオンズ」とが誕生した。
もちろん小生は早速西武ライオンズのファンになり、1982年には巨人を逐われた広岡達朗氏が監督に就任し、チーム改革に取り組み、19年ぶりのリーグ優勝を果たし、日本シリーズも制して、チームとしては24年ぶり、西武としては初の日本一に輝いた。
長々と書いたが、要は三原、広岡の２監督が大好きで、彼らのゆく球団のファンになったのです。その後は、中日監督に就任した落合博満氏に共鳴し、落合中日のファンになった。落合氏は三冠王を三度もとった強打者だが、「名選手必ずしも名監督たらず」との風評と、氏独特の強い個性も絡み？、監督候補になかなか挙がらなかった。ところがいざ監督をやらせたら、2004年から2011年の間に４度のリーグ優勝、一度の日本一を達成したのである。
以上のように、長い期間にわたってって好きな監督の率いるチームを応援してきたが、「北海道日本ハム」、「東北楽天」の誕生により、東北出身の小生はふるさとの球団をを応援することになった。新生の東北楽天や北海道日本ハムがリーグ優勝・日本一になる姿に感動、感激した。
今年は東北楽天が好調な滑り出しを見せ、茂木ーペゲーローウィーラーーアマダーー銀次の強力打線で勝ち進み、この調子なら楽々と優勝すると期待してきた。だが茂木、ペゲーロの休場などで負けが込み、ソフトバンクに首位を明け渡し、２位の座も西武に奪われそうになってきた。
茂木、ペゲーロガ復帰したが、楽天は非常に苦しい。東北岩手出身の銀次選手は打率５位の活躍を見せている。昨年大活躍の日本ハムの大谷選手も岩手出身。やっと出場し３番打者として活躍を見せている。今年は楽天と日本ハムによる優勝争いを期待したが、予想外の展開になっている。まあ、こんなものだろう。
（秀樹杉松 83巻2383号）
