秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

書店ゼロの街 2割超

 今日(8月24日)の朝日新聞朝刊1面のトップ記事の見出しだ。正直驚いた。記事によると、書店が地域に1店舗もない「書店ゼロ自治体」が増えているそうで、香川を除く全国46都道府県で420の自治体・行政区にのぼり、全国の自治体・行政区(1896)の2割超を占めるという。

 人口減、雑誌を扱うコンビニの増加、活字離れなどが背景にあるそうだ。そういえば、コンビニはいつ見ても“雑誌立ち読み所”みたいで、買わずに公然とタダ読みする人でいっぱい。小生などは立ち読みができないので、必要な場合は買うことにしているが、正直言って週刊誌は高価ですね。2冊買うのに、千円札出してやっと足りたことがある。「立ち読みする人の気持ち分からないではない」と呟いたものでした。

  朝日記事によると、作家で、文字・活字文化推進機構(東京)副会長の阿刀田高さんは「書店は紙の本との心ときめく出会いの場で、知識や教養を養う文化拠点。I T時代ゆえに減少は避けられないが、なんとか残していく必要がある」と話している。

 さすが阿刀田氏ですね。実を言うと小生は、阿刀田さんとは個人的にも知り合いだからです。日本ペンクラブ会長も務めたし、作家としてだけでなく、文化人、教養人として指導的立場にあるのは尊敬に値します。「書店は紙の本との心ときめく出会いの場」云々は、全くその通りです!

  小生はブログ「秀樹杉松」を開設したばかりである。開設に際してのご挨拶に書いたように、私製の雑誌を出し続けてきましたが、勧める人もあったので、紙印刷をやめてネットへの書き込みに切り替えました。インク代やコピー代もかからないので、大助かりではあるが、「活字離れ」を寂しくも思っていたところです。

  ブログ投稿に際しては、あらかじめ別途草稿を作成していますが、それを印刷して自分一人用のファイルを作っています。ブログへの切り替えを勧めてくれた人からは、「折角ブログにしたのに、紙印刷するとは」と言われたが、スカッと紙離れできないシルバー人間の郷愁かも知れない。書店が街から消えつつある新聞記事を読んで、他人事ではないと感じた次第です。

                          (秀樹杉松 83巻/2384号)