親川記:東京の川歩き
(2) 竪 川 (2013年4月4日) / Atelier秀樹
今年の桜は驚くほど早く開花し、しかも長持ちしたので、上野公園、目黒川、隅田川、千鳥ヶ淵などを楽しんだ。花見一段落後、下町の川歩きを再開。二回目は4月4日(木)、墨田区と江東区を流れる「竪川」(たてかわ)に挑戦。
以前小生はこの川を「かたがわ」と読んでいた。それほど知らない川であった。正しい呼称を知ってビックリ。「かたかわ」を何故「たてかわ」と読むのか不思議に思った。近視と乱視のせいで「竪川」を「堅川」と見間違えたのだが、見間違い・読み違いにあきれる。
もう一つ驚いたことがある。地図で見ると東西、すなわち横の流れなのに、江戸城に向かって縦なので「竪川」という事を初めて知った。しかも「横」に対する字は「縦」だと思っていたら、「竪」もあったとは。そういえば「竪穴式住居」を学校で習った。なお、流域の町名「立川」は、竪が当用漢字になかった為の代用とか。
先日の仙台堀と同じく、隅田川と旧中川をつなぎ、江東区と墨田区を流れる人工河川。かつては、小名木川とともに隅田川と中川を結ぶ直線航路として利用された。開削後隅田川に近い方から順に一之橋から五之橋と番号をつけた橋が架けられ、通称として「一ツ目橋」「二ツ目橋」などと呼ばれた。
これらの橋を渡る通り名は(一之橋から順に東へ)万年橋通、清澄通、三ツ目通、四ツ目通、明治通。六之橋(今の新六の橋:旧中川近く)もあったが、前後が完全に暗渠となり、今は単なる道路扱い。このように、調べれば調べるほど川や橋の歴史は興味深い。
少し南下して先ずは隅田川へ出る。見慣れた隅田川をパチリ。
「両国大相撲繁栄之図」「東都名所両国繁栄河開之図」などの大きな額縁の絵が飾られている。直ぐに大きな「竪川水門」。
此処を起点に、竪川を東進。一之橋(一の橋通り)から塩原橋、千歳橋、二之橋(清澄通)、小林一茶居住の地、西竪川橋、竪川橋、新竪川橋、三之橋(三ツ目通)、菊花橋を過ぎて「大横川」に合流。
これから東進すれば東の終点・旧中川に到達するが、先は長いので、本日はこれまでと見限り、合流地点から大横川を南下。スカイツリーも見え、両岸の桜が見事。三つ目の菊川橋を左折、新大橋通を東へ。都営新宿線住吉駅から帰宅。
(秀樹杉松 83-2388)