親川記:東京の川歩き
11) 小松川境川 (親水公園) (2013年4月28日 / Atelier 秀樹
<川歩きの下準備>
下町の川めぐりも今日4月28日(日)で11回目を迎えた。回数を重ねるうちに要領も定まってきた。
出かける前の準備として、歩く川の簡単な歴史と現状、コースの設定、電車・バスの路線時刻などをネットや地図で調べる。歩きの現場では、地図を見たり写真を撮ったり、杖をつきながらノタリノタリ歩くので、普通なら一時間のところを二時間半ぐらいかけるのんびりペース。
帰宅したら直ぐに、カメラからパソコン(MacBook)へ写真を取り込む。取り込んだ写真をさらにiPadにも取り込む。次に、iPadの写真と地図を見ながら、記憶を辿りつつ、時間をかけてMacBookへ「川歩記」を執筆入力する。つまり単なる川歩きではなく、その川の歴史・由来の勉強、アルバム作成、紀行文執筆、の三つがセットアップされた形になってきた。
ではいよいよ今日の「川歩記」にかかろう。まず冒頭から波乱があった。昨夜たてた日程では、亀戸から都バスに乗り「小松川署前」で下車して、小松川境川親水公園の中川合流口から遡って水源の「菅原橋」まで歩くプランだった。しかし今朝になって急に、水源からスタートして中川に達する逆コースをたどることに変更した。加えて、亀戸下車を両国下車に変更した。都営地下鉄に乗って両国まで出て都バスに乗れば、時間はかかるが身障者パスが使える、という簡単な理由によった。
もう一つの事情を記さねばならない。今日は朝早く出かけたせいか、小松川境川歩きが早めに終わったので、前回(4月11日)途中までだった「小名木川」の完歩を思いつき、電車を乗り継いで、小名木川橋から旧中川まで歩いた。
何となく見たような光景があったので少々おかしいと思ったが、今これを書くに際して前回の「川歩記」を開いたら、当日は中川から隅田川まで、即ち小名木川の全コースを完歩したことを知った。
前回とはコースが逆であったから「なんとなく来たような感じ」にとどまったようだ。帰宅せず現地での記憶だけで行動したからだが、まあこんなこともあるだろう。二回も同じ川を歩けたんだから、結果オーライと思うより仕方ない。
<川歩記>
さていよいよ歩き編だ。地下鉄両国駅で都バスに乗るには、地図で見ると両国駅前よりは三つ先のバス停「緑一丁目」が近いことに気づき、そこで待ったがなかなか来ない。もしかして道路の向こう側ではないかと人に訊いたら、その通りだった。あわてて信号を渡りタッチの差でバスに駆け込む。今日はどうしたのか、最初から最後まで失態の連続。
バスで30分少しで小松川の水源「菅原橋」に着き、やっとの思いで歩きスタート。
すぐ「小松川境川親水公園」の看板と「健康の道:距離3300メートル」の道標。新中川からの取水口から勢いよく水が流れ込んでいる。好天なのに川岸の植樹で鬱蒼としている。細い川と遊歩道が始まる。
かわいい木橋、石橋。すぐ「中央森林公園」。「健康文化都市・えどがわー健康の道」の案内図。下野良橋。ひがしかとりはし。
遊歩道に、有名な荒木とよひさ作詞作曲の「四季の歌」の歌詞が石に刻まれている。夏生まれの小生が好きな「夏を愛する人は心強き人・・・」も勿論ある。
♪ 夏を愛する人は心強き人 / 岩をくだく波のような僕の父親
♪ 冬を愛する人は心強き人 寝雪をとかす大地のような僕の母親
流れに入って落ち葉やゴミを掬っている人に、思わず「ごくろうさま」。こういうメンテに支えられているから、綺麗な水路、気持ちの良い歩行路が保たれているのだ。
整備された小川では、子供たちが遊んだりザリガニを捕ったり、親子で憩っている姿も見られる。区文化センター。中央図書館。「健康の道」の道標で、1400メートル歩き、残り2000メートルの距離。心地よい親水公園歩きが続く。
「東小松川公園」着。家族連れなどで一杯。だいぶ歩き続けたので、アイスクリームで喉を潤おしつつ、遊びに興じる子供たちを眺めながら暫し休憩。一羽の鳩が日向ぼっこ、近づいても羽を広げたまま動かないのでパチリ。
「よみがえる水流」のモニュメント。清流をたたえるに相応しい。
同潤橋。「歩き2205メートルー残り1295メートル」の道標。
京葉道路。残り725メートルの道標。もう少しだ。松江橋。青年橋。流れが右折、ゴール間近だ。
鳩が置き石の上で日光浴。鴨が気持ち良さそうに流れに遊んでいる。鴨が悠々泳いでいる。親子がそれを仲良く眺める。
流れのラストをパチリ。合流した中川の土手にあがる。大きな中川をじっくり見る。高速道路の直ぐ向こうにはもっと大きな荒川が流れているが、ここからは見えない。
京葉道路のバス停「小松川警察署前」から都バス。急遽思いついて前述の「小名木川完歩を期した2回目歩き」のために、住吉駅に向かった。
それは既述のような勘違い「二度歩き」であったので、以下の記述は省略。
きょうは、何かと慌ただしく、ヘマを重ねた川歩きではあった。思い出としては残るが、この経験を活かさなくちゃ。
(秀樹杉松 83巻/2397号)