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一人横綱日馬富士か? 一人大関豪栄道か?  ~秋場所優勝は両雄の千秋楽決戦で~

 平幕優勝は実現しなかった   /  Atelier秀樹

 

 大相撲秋場所は今日で14日目が終わった。今場所の優勝争いは明日の千秋楽に持ち越された。平幕優勝も考えられたが実現せず、最後は番付通りになって、協会はホットしているだろうが、相撲ファンホット派ガッカリ派に分かれるだろう。

  明日の千秋楽を待たなくても、今場所の特徴は次の7つに要約できるだろう。

 1)大相撲史に残る異例異常な場所 

 途中欠場も含めて、3横綱大関が休場するという、異例異常な場所であった。

 2)「一人大関豪栄道

 出場した横綱日馬富士大関豪栄道も、好調とは言えなかった。何回もカド番を迎えている豪栄道は初日敗れ、「今場所も負け越して大関陥落か」と心配されたが、二日目から10連勝し、単独1敗で優勝争いのトップで千秋楽秋楽に臨んだことは評価していいだろう。

 3)「一人横綱日馬富士 

 日馬富士「一人横綱」のプレッシャーもあって? 三日目から3連敗し、下手すると途中休場して「横綱ゼロ場所」になるかもしれない、と小生などは心配した。その後は4連勝したが、十日目には貴景勝に敗れて4敗を喫しもうダメかと思ったが、その後今日まで4連勝と頑張った。そして、明日千秋楽には星の差1つながら、豪栄道と優勝をかけた大相撲を取る。これは評価していいだろう。

 4)平幕上位のびのび

 通常場所なら、平幕上位は初日から横綱大関に当たって連敗するので、星取表は真っ黒になる。もっとも、金星をあげて場所を盛り上げる力士もいるが。今場所は横綱1人大関1人だったので、前頭上位の若手力士はのびのびと相撲を取り、初日から連勝を記録した

 5)平幕優勝は実現せず

 この調子だと、平幕優勝もあるかもとの期待を抱かせた。だが連勝は途切れ、負けが込んできた。みんなが元気でのびのび相撲取るものだから、壮大な「星のつぶしあい」が展開された。そこから抜きん出る力士は出てこなかった。つまり「若手全員が強かった」のです。横綱大関が2人しかいないので、前頭同士の対戦が増え、力が均衡しているので、気がついたら勝ち星も多いが、負けも込んできたのです。

 6)勝ち越し力士がが多く、番組編成は大変?

 14日目の今日現在で調べたら、平幕での9勝5敗は7人、8勝6敗は9人で、千秋楽を待たずに16人がすでに勝ち越しを決めている。通常場所では考えられない。これだけ勝ち越すと、いつもなら番付が大きく上がるが、勝ち越し16人ともなるとそうもいかず、せっかく勝ち越しても番付が上がるとは限らないのでは?下がる人も出る?(自信はないが)。どっちにせよ、来場所の番付編成には苦労する?

 7)番付通りの優勝決定

 異例づくめの2016年9月場所は明日で終わる。いろんな意味で、大相撲の歴史に残るだろう。果たして優勝は、豪栄道の逃げ切りか、日馬富士の逆転優勝か? 日馬富士優勝は2連勝でしか実現できない。さあどうなるか。あと19時間後に結果が出る。

                                                                    (秀樹杉松 85巻/2430号)2017.9.23