秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

横浜ベイスターズ、惜しかったですね!  さすがは王者 ソフトバンクホークス、おめでとう!

 

 

面白かった日本シリーズ / Atelier秀樹

 <ベイスターズ

 立ち上がり3連敗したDeNa、この調子だと4連敗かと思ったら、ソフトバンク2連勝したのには驚いた。2位阪神・優勝広島を連覇して“下克上”を成し遂げた「力と勢い」があったんですね。ともすれば「勢い」だけに目が行きがちだが、「力」を認めるべきでしょう。

  

 <ラミレス監督>

 その力とはもちろん選手たちの力量・活躍ですが、ラミレス監督の力腕も高く評価すべきでしょう。試合をするのは選手で「自分は決断するだけ」と言ってましたが、監督の決断・用兵・采配に見事に応えた選手たち。この一体となった力が「あと一歩で日本一」に到達したのだと思います。よくやった、DeNA

 <ホークス>

 3連勝で王手をかけながら「あと1勝」できずに、2連敗したソフトバンク。しかし最後の踏ん張りは、さすが「王者」にふさわしかった。日本シリーズの表彰選手は、最高殊勲:サファテ、殊勲:柳田悠岐内川聖一、浜口遥大、敢闘:宮崎俊朗で、当然でしょう。他にもいっぱいいる、  筒香、デスパイネ、松田、川島……。

 <“名将”工藤監督>

 しかし、私が最も注目したいのは工藤監督です。ホークスは最近4年間で3回日本一に輝き、そのうち2回は工藤監督です。今回の日本シリーズ制覇は、ホークスが名実ともに日本一の常勝チームになったこと、そして工藤監督が“名将”の仲間入りしたこと、を証明しました。

 <広岡達朗氏の工藤監督論>

 工藤さんがここまで来られたのは、本人の才能・努力・運が根底にあるとしても、指導者たちの「教育・指導」も忘れてはいけないでしょう。秀樹杉松の3号前で取り上げた「広岡イズム」<あとがき>で、広岡達朗氏はその殆どを費やして、工藤さんのことを書いています。

 

 →「私の教え子の一人に、ソフトバンク現監督の工藤公康がいます。監督就任1年目の2015年に日本一を達成。3年目の2017年もパリーグペナントレースを制し、本稿執筆時点(9月20日)で、再び日本一を狙う位置にいます。

 プロ入りしたばかりの工藤を、私は一軍からスタートさせました。… 才能ある投球にも理由はありますが、それ以上に工藤が小利口な青年だったからです。「もし、二軍に置いたら、首脳陣の目を盗んで練習の手を抜くだろう」と直感したからです。… 翌年、私は工藤に「アメリカへ行け」と命じ、マイナーリーグに送りました。帰国後、「向こうのハングリー精神はすごい。自分がいかに幸せかがよくわかった」と言ったのを覚えています。マイナーの厳しい生活を体験し、プロ意識に目覚めたのでした。

 当時、私は工藤を「坊や」と呼んでいたため、マスコミは特別扱いしていると思ったようです。実際には違います。将来、野球界を背負って立つ金の卵を間違いなく育てるため、野球も私生活も誰よりも厳しく鍛えたのです。工藤自身も、野球だけでなく食生活においてもよく勉強し、実力を伸ばしていきました。今でも、「あのマイナーでの経験がよい勉強になりました」と工藤は話します。……。」

 

セ・リーグ3位のDeNAが日本一になっていたら、「下克上スゴイ!」だけでなく「CS制度が問題!」が改めて浮上したと思いますが、「落ち着くところに落ちついた」感はあります。それにしても、セ・リーグはいつも弱いですね。なぜでしょうか?

                                             (秀樹杉松 87巻/2474号)2017.11.5     blog #114