秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

『秀樹杉松』坂めぐり 第58回(2018-7-11、世田谷区上野毛・瀬田)~明神坂・稲荷坂・まむし坂・瀬田夕日坂・行善寺坂・行火坂。~丸子川・明神橋・稲荷橋・境橋・調布橋・上野毛自然公園・上野毛稲荷神社・行善寺・五島美術館・多摩美術大学。

 坂めぐりが「50回500坂」に達した時点で、一旦“終了宣言”しました。だが、歩いていない坂が少し残っており、“未練”もあったので、「落穂拾い」と銘打って再開しました。しかし今回「坂学会」情報を徹底的に調べ直したら、かなりの数の坂が残っていることが確認されました。そこで、「落穂拾い」は7回(通算57回)でやめ、今回から当初の軌道に戻すことにしました。

 路線復帰した今回の坂めぐりは、通算58回目(542番目~547番目の坂)となります。この記念すべき坂めぐりは、世田谷区南部の上野毛・瀬田へ行ってきました。学生時代に一時住んでいた懐かしい場所であり、5年前の「川歩き」の記憶が生々しい「谷沢川」「丸子川」「多摩川」の方面でした。大井町線には九品仏(くほんぶつ)・等々力(とどろき)、上野毛(かみのげ)など、最初は読めなかったことを覚えてます。

 なお、都内の川歩きは5年前の2013年3月~6月に行い、その紀行は「親川記」(しんせんき)のタイトルでまとめ、本ブログにも投稿してあります。カテゴリー「親川記」で一括されてますので、よろしかったらどうぞご覧ください。 / Atelier秀樹

 

<第58回坂めぐり>

 

東急大井町線上野毛駅(スタート)

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明神坂(みょうじんざか)(#542)

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 世田谷区上野毛2丁目と野毛3丁目の間。環八通り第三京浜インターの近く“明神坂上”バス停附近から,西の多摩川方面に向かい,この道路が 丸子川を渡る“明神橋”までの 下り坂。(国分寺崖線の坂)。坂下は東に向かって,途中は北東に,坂上は再び東に向かって上り。150m。坂下側は急坂(高低差13m,平均斜度5度)。S字状。坂下側の曲がり角に 小型の石の標識が設置されている。

 → 明神坂    世田谷区 多摩川地団協

   由来他:上野毛,野毛の町境の坂で,坂の上の左部(上野毛2の12の5辺り)に昔六所明神が祭られていた。 明治31年に神社を野毛2丁目に移転し,野毛の神社とした。 六所明神が祭られていたので,この社名をつけた明神坂,明神池,明神橋そして六所東などの名称がついている。(「てくたくぶっく」による)。命名時期:明治時代。

 参考文献:「てくたくぶっく」等々力渓谷編   「玉川の郷土を知る会」編

 

稲荷坂(いなりざか)(#543)

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 世田谷区上野毛2丁目と3丁目の間。上野毛自然公園稲荷神社の間を通る切通し坂。北西に上る。190m。急坂(高低差15m,平均斜度4.5度)。わずかにS字状に曲がる。標識なし。坂名由来:坂の途中に稲荷社があるため。(「東京の坂風情」による)

 参考文献:「東京の坂風情」道家剛三郎 東京図書出版会

 

まむし坂 (#544)

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 世田谷区上野毛3丁目と瀬田1丁目の間。多摩美術大学の北西端付近から,丸子川に架かる境橋まで(駒沢通り)。(国分寺崖線の坂)。坂下は北東に向かい,途中大きくS字状に曲がり,坂上は東北東に向かって上る。380m。緩やか(高低差14m,平均斜度2.1度)。S字状に曲がりながら上る長い坂。標識なし。上野毛3丁目と瀬田1丁目の境にある境橋を渡って続く坂道。登り口の右手には五島美術館の雑木林が見える。(「世田谷 国分寺崖線散策マップ」より)。坂名の由来は不明。参考文献:世田谷 国分寺崖線散策マップ」 せたがやトラスト協会 平成12年

 

瀬田夕日坂(せたゆうひざか)(#545)

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 世田谷区瀬田1丁目。行善寺から北に100mほど行った所に 西に向かって下る 狭く短い坂道。東北東に向かって上る。30m。急坂(高低差5m,平均斜度10度)。狭く短い坂。標識:坂の上と下に それぞれ形の異なる 陶器製の標識がある。女学生が作ったらしいフクロウやカメなどの動物をあしらった 可愛らしいもの。「せた文教サミット」の文字も見える。

 瀬田夕日坂 seta yuhizaka (sunset lane) 多摩美術大学 工作センター

ここ瀬田地区は 地理的には 国分寺崖線上に位置し,西に向かって大きくひらけている。周辺は閑静な住宅街で,地域住民と学校関係者らによるせた文教サミット」が 生活環境の整備,生活の安全等を図る活動をしている。その一環として 地域内の道路の愛称や この「瀬田夕日坂」という坂名を決め標識を設置したという。

 西に向って開けた坂なので,夕日が美しく,坂名になったのか。

 

行善寺坂(ぎょうぜんじざか)(#546)

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 世田谷区瀬田1丁目。行善寺の門前から丸子川まで続く長い坂で,勾配は急になったり緩くなったりする。(国分寺崖線の坂)。北に向かって上り。270m。部分的に急坂(高低差14m,平均斜度3.0度)。ゆるく“く”の字に曲がる。坂上の行善寺前に,行善寺と行善寺坂の説明板がある。

 行善寺坂 せたがや百景(81) 瀬田の行善寺 と 行善寺坂 昭和59年10月選定 世田谷区

   由来他:行善寺の前を通る坂であるためこの名称になった。

 

行火坂(あんかざか)(#547)

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 世田谷区瀬田1丁目。行善寺から南下する“行善坂”の途中に“プレステージ瀬田”というマンションがあり,この敷地に沿って 東に上る 短い坂。(国分寺崖線の坂)。東南東に向かって上り。50m。急な坂(高低差7m,平均斜度8度)。直線の短い坂。行善寺坂の途中,行火坂の分岐点に小さい石の標識が置かれている。行火坂 世田谷区 玉川地団協

 勾配が急なため,土地の人はこの坂を上るだけで身体が熱くなるので「あんか坂」と呼んでいた。(「てくたくぶっく」による) 

参考文献:「てくたくぶっく」兵庫島編 「玉川の郷土を知る会」編

 

編註>坂名と解説は全て「坂学会sakagakkai.org」に依拠。いつも有り難うございます。また、坂名の後に付記した「#〇〇」は、『秀樹杉松』坂めぐりの通算坂数です。

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丸子川

 東京都世田谷区及び大田区を流れる一級河川六郷用水下流部分が整備され、名称を変えて残っている川。(Wikipedia)。私は5年前の「川歩き」で訪れました。

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明神橋(丸子川明神坂に架かる橋)

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稲荷橋(丸子川稲荷坂に架かる橋)

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境橋(丸子川まむし坂に架かる橋)

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調布橋(丸子川行善寺坂に架かる橋)

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上野毛自然公園(世田谷区上野毛の自然保護公園)

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上野毛稲荷神社

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 祭神は倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)で通称お稲荷さんとよばれ、玉川の台地末端の稲荷坂の途中にある。穀物や農業一般をつかさどる神としてまた上野毛の鎮守の神として古くから尊崇されている。(「せたがや社寺と史跡」より)(tesshow.jp)

 

行善寺(ぎょうぜんじ)

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 東京都世田谷区瀬田一丁目にある浄土宗の寺院。詳名は獅子山西光院行善寺。大山道(矢倉沢往還)に面しており、瀬田遺跡および小田原北条家の家臣・長崎氏が居住した瀬田城跡とされる地域の一角に位置する。(Wikipedia

 

五島美術館

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 東京都世田谷区上野毛(かみのげ)にある美術館。1960年昭和35年)4月18日に開館し、所蔵品は日本東洋の古美術を中心に国宝5件、重要文化財50件を含む約5000件にのぼる。(Wikipedia

 

富士見坂

 東急大井町線の陸橋

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多摩美術大学

 東京都世田谷区上野毛三丁目15番34号に本部を置く日本の私立大学である。1953年に設置された。大学の略称は多摩美(たまび)、多摩美(たまびだい)。(Wikipedia

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東急大井町線/東急田園都市線「二子多摩川」駅(ゴール)

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 「秀樹杉松」95巻2631号 2018-7-12 / hideki-sansho.hatenablog.com #271

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