秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

101回秀樹杉松坂めぐり(2018-11-7)~【板橋区】赤パッケ坂、馬坂、しったり坂、山の坂、観音寺坂、種井坂、駒坂、番場ノ坂。~赤塚溜池公園、赤塚諏訪神社、観音寺、向口公園、紅梅公園。

 今日は板橋区赤塚8丁目、大門、四葉2丁目、徳丸8丁目の8をめぐって来ました。首都高速5号線(池袋線)を境に北側は高島平団地、西側は前回の乗蓮寺東京大仏など。

 今日は「馬坂」「しったり坂」を探すのに苦労しました。現場まで案内してくれた親切な年配の男性に、心からのお礼を申し上げます。坂巡りが終わって帰路を心配していたら、都営三田線の「高島平」への道を教えてくださった女性、にも厚く御礼を申し上げます。

 おかげさまで、第101回坂巡りを楽しむことができました。 / Atelier秀樹

 

都営地下鉄三田線「西高島平」(スタート)

  

赤塚溜池公園

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赤パッケ坂(#788)

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 板橋区赤塚8丁目。赤塚溜池公園(赤塚公園城跡地区)から 東向いの台地に上るコンクリートの階段。東に向かって上る。25m。急坂。直線の短い階段。

 標識なし。昔は赤土そのままの崖の坂であった。ハケと同義語で赤土のハケがなまって赤パッケになった。(「郷土 板橋の坂道」による)

 

馬坂(うまさか)(#789)

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 板橋区大門。新大宮バイパスが首都高5号線と南東に別れる地点から,南東に伸びるバイパスの側道。南東に向って上る。140m。急坂。バイパスに沿うほぼ直線の側道。南東に向って上る。140m。急坂。バイパスに沿うほぼ直線の側道。

 標識なし。馬や牛が通れない「しったり坂」の代わりに新しく開削した坂。しかし馬車や牛車のため道はでこぼこになり歩きにくく,人はしったり坂を利用したという。今はこの坂と重複して新大宮バイパス道路ができたため,その姿を留めない。(「いたばしの地名」による)

 参考文献:「いたばしの地名」文化財シリーズ第81集 板橋区地名調査団編 板橋区教育委員会刊 1995 

 <編註>同名の「馬坂」は同じ板橋区西台2丁目にもありますが、すでに行っています。

 

しったり坂(#790)

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 板橋区大門。赤塚公園から武蔵野崖線をジグザグに上って諏訪神社裏の道路に至り,さらにその南に延びる坂。南に向って上る。85m。急な坂。急斜面をジグザグに曲がりながら上る。標識なし

 昔,大門の農家の人たちが徳丸田んぼ(高島平)へ通うため諏訪神社の西裏手の崖から下りるさかをいう。坂名の語源は明らかでないが,①非常な急坂なので,農耕の道具や収穫物を運ぶのは大変な苦労で,腰を落として後押しをする姿から「尻垂れ坂」になった。②坂の中程から「清水が湧き垂れる」からとか,③湿気がひどいので「湿ったり」の音転とも言われる。(「郷土 板橋の坂道」による)

 

赤塚諏訪神社

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山の坂(やまのさか)(#791)

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 板橋区大門。都道446号(長後赤塚線)の“高島大門”交差点から南西に向かう坂。坂上諏訪神社。坂下は南南西に,坂上は西に向って上る。180m。かなり急な坂。大きく弧を描く。

 標識なし諏訪神社の東側に“山の家”といわれる田中家があり,この家の裏から徳丸田圃(高島平)に降りる急坂があった。このことから「山の坂」といわれた。今は新しい坂と重複している。(「いたばしの地名」による)

 

観音寺坂(かんのんじざか)(#792)

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 板橋区大門と四葉2丁目の間。「山の坂」の途中から分かれて南に向かい,新大宮バイパス方面に抜ける。坂上観音堂がある。坂下は南に向って,円弧状に向きを変え,坂上は南西に向かって上る。 310m。緩やか。円弧状に右に曲がりながら上り,途中から直線状になる。

 標識なし観音堂の北側の坂で,高島平に下りる坂。山の裾を大きく回り,下りきった当りは赤塚公園。(「郷土 板橋の坂道」による)

 

観音寺

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観音堂 / 稲荷神社

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種井坂(たないざか)(#793)

 ~別名:沖口坂 

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 板橋区四葉2丁目。赤塚公園から南に上り,稲荷神社方面に至る坂。南南西に向って上る。360m。緩やかな坂。緩やかにS字状に曲がりながら上る。

 標識なし。稲荷神社の東側の広い道路が北に向かって台地を下り,高島平方面に行く坂。旧小字沖口にあるので沖口坂ともいう。坂下近くに「たない=種井」という2坪せいぜいの広さのがあり,種もみを浸すのに使ったという。これから坂の名が付いた。(「郷土 板橋の坂道」による)

 

駒坂(こまさか)(#794)

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 板橋区四葉2丁目。まるやま幼稚園の東側から北に下り,途中で北東に曲がる。坂下は種井坂に合流する。坂下は東南東に,途中南西に向かい,坂上は南南東に向って上る。260m。やや急な坂。カクカクと左右に曲がりながら上る。

 標識なし。旧小字馬場から台地下に下りる坂をいう。農家の人たちが徳丸田んぼ(高島平)へ行くのに辿った主要な道であった。(「郷土 板橋の坂道」による)

 

向口公園(むかいぐちこうえん)

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紅梅公園(こうばいこうえん)

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番場ノ坂(ばんばのさか)(#795)

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 板橋区徳丸8丁目。紅梅小学校の西側を通り,徳丸台地から徳丸田圃(現・高島平)に下る坂。坂下は“赤塚公園”交差点。坂下は南南西に向って,途中西南西に向きを変え,坂上は南に向かって上る。340m。やや急坂。右に曲がりながら上り,坂上で左に曲がる。

 標識なし。坂下に湧き水があり坂上に代官から水番を命ぜられた番小屋があったといい,加えて郷蔵があり蔵番がおかれたという。この辺りの地名を番場と呼ぶ。(「郷土 板橋の坂道」による)

 

路傍の花(高島平)

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都営地下鉄三田線「高島平」(ゴール)

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編註坂名と坂解説は、

「坂学会/東京23区の坂」sakagakkai.org に依拠。

  坂名の直後の(#)は『秀樹杉松』坂めぐりの通算合計坂数。写真撮影はAtelier秀樹。

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『秀樹杉松』100巻2722号 2018-11-7 / hideki-sansho.hatenablog.com #362