秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

秀樹杉松<坂めぐり>を終えて(6)【完】 ~現地の皆さんに、道案内などでお世話になりました~

 

  “方向音痴+地図音痴” の私は、道に迷ったりで、坂めぐりではだいぶ苦労しました。なんとか道順を確かめて目的の坂にたどりつくと、ホッとしました。地元の皆さんの親切な案内をいただいて、1年かけた「111回833坂」めぐりを無事に達成しました。もちろんそれは「目的」ではなく、巡り歩いた「結果」にすぎません。 / Atelier秀樹

 

 暦を見たら坂巡り最終日は「仏滅」になっていましたが、もとより日柄・六曜には全く関係がないのです。ともかく、オリンピックマラソンで連続して「銀」をとった彼女が「自分で自分を褒めたい」との名言を吐きました。833坂めぐりが「めでたい」かどうか分かりませんが、私もとりあえず有森裕子さんにあやかって「自分で自分を褒めたい」と思ったりしています。

 

 第1回の坂めぐりは「乃木坂」「けやき坂」だと思い、何回かそのように書いてきました。ところが先日念のためにブログと控えノートを調べたら、ちょっと記憶違いがあったことが判明しました。

→ブログにはこうあります。

2017年11月16日 乃木坂 / 鳥居坂 / 欅(けやき)坂 ~「坂道シリーズ」の坂道を行く

 となっています。そういえば、鳥居坂にも行ったのでした。

2017年11月21日坂めぐり 第1回暗闇坂、狸坂、南部坂、仙台坂……(全部で14坂)

 この日が第1回坂めぐりで、五日前のは、“坂道シリーズ”と呼ばれる「乃木坂46」と「欅坂46」、それに幻に終わった「鳥居坂46」の名称にちなむ3つの坂を見に行っただけでした。そこで、「坂道って面白そうだな」「23区内で坂が最も多いと言われる、港区内の坂を歩いてみようかな」と思い、結局これが<坂めぐり>のきっかけとなりました。 

 11月16日の3坂を加えると、「111回833坂」ではなく「112回836坂」となります。ですが、11月21日の第1回は動かさず、数字を変えることもしません。これまでどおり「111回833坂」でいきます。第1回に先立つ3坂(乃木坂、鳥居坂、けやき坂)歩きは、「pre-坂めぐり」とします

 

 本題に戻ります。坂めぐり当日現地でいろんな方に「道をたづねる」など、ご迷惑をおかけし、お世話になりました。

 皆さんは用事があって急いで歩いており、声をかけるのはいたって気が重いのです。しかし、道に迷ったり、坂がどうしても見つからなくて困った時は、どうしてもどなたかに教えていただかなければならないのです。勇気を持って当たりましたが、当然「人選」もします。お一人しか通らない(居ない)時は、その方にお願いするしかありません。たまたま通りかかった方や、自宅の前におられた方は、運悪く私に捕まったことになります。

 

 よたよた歩いる年寄から道を訊かれたら、「老人徘徊」と映るかもしれません。そうではなく、目的を持って歩いている者だとわかるように、手に持っている地図帳を見せるようにして、「私はあちこちの坂道を歩いて写真を撮っております」というように言明しました。特に日曜日の朝早い時刻などは、「〇〇区から早起きしてやってまいりました」と付け加えました。休日のこんな早い時間に何事だろうと、不思議がられるからです。 

 地元の方だろうと思ったら、「住民ではないので知りません」とか「私も道がわからなくて困っているのです」などの、意外な反応に出くわすこともありました。道路工事の警備に当たっている人はあちこちで見かけましたが、「仕事で来ているので、この辺のことはわからない」が相場。最初は頼りましたが、途中からは声をかけませんでした。

「あそこに交番があるのできいたら?」ともよく言われたが、地図に載っている坂ならともかく、交番のお巡りさんも坂を知っている人は少ないのです。「赴任したばかりなので」という警官もおりました。

 

 自宅の庭や道路にいる人は地元民ですが、近くの坂を知っているとは限りません。坂標識がある地域だと、わかっている人もいるが、そうでない地域は知らない人が多い。「ここに何10年と住んでいるが、坂には関心がありません」という方も。

 そんな中にあって、地元の坂に普段から関心を持っている方と出会うこともあり、事細かに教わったり、現地に案内されたこともあります。こういう方は、私が坂めぐりをしている事情にも深い理解を示してくださいました。

 

編註「坂めぐりを終えて」(1)~(6) は、この辺で擱筆します。先の「峠の坂で一服」(1)~(7) と合わせて、「111回833坂」めぐりの“総括”とします。ご愛読ありがとうございました。

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『秀樹杉松』101巻2741号 2018-11-27 / 

hideki-sansho.hatenablog.com #381