秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

「令和」改元(11)令和改元の大型連載を書き終えて

 

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天皇の退任と新天皇即位、平成から令和への改元、をとりあげてきましたが、まさかこんな連載になるとは正直思ってもいませんでした。どうしてこんなことになったのか、最後に少し考えてみました。 

1)私(Atelier秀樹)は、いわゆる保守主義、皇室崇拝・天皇制礼賛の立場の人間ではなく、ごく平凡な「一般国民」の一人に過ぎません。

2)では何故、天皇交代・改元を取り上げたかというと、文字通り「画期的」なことだったからです。マスコミの報道を見ると、一方で大々的な報道をしつつ、他方で「天皇制の問題を考える」動きが少なかったことを指摘しているようです。それは確かにその通りでしょう。しかし、言っては何ですが、記事を連載した私自身も「天皇制のあり方を考える」という問題意識は、正直全くありませんでした。

 3)上皇となられた前天皇は、私と同世代です天皇家と臣民(旧憲法下)という立場の大きな違いはありましたが、戦争・敗戦という激動の時代を共に生きたという、時代の共有感が強くあります。前天皇が時々のお言葉で「国民の幸せ・国民と共に」と並び、一貫して「世界の平和」を切望されました。そして、戦場となった国内外の地を慰霊訪問をされました。このお姿を拝見してきた私は、「平和天皇の称号を差し上げたい、と心から思っていました。

 4)現下の日本の政治状況は、極めて憂慮すべき環境に置かれていると、私には思えてなりません。塩梅辛酸騒狸の目指している方向が、果たして、前天皇や現天皇が切望されている「世界平和」と同じ方向でしょうか。いや、はっきり言って、違うと思います。おそらく憂慮されていらっしゃるのではないでしょうか。

 5)こんなことが頭を過ぎり、退任される天皇を、ことさらに名残惜しく思いました。更には、天皇と雅子皇后に対する共感、親近感を強く感じました。

詳しくは申し述べませんが、以上の認識が、予定を超えた「天皇交代・改元」記事の、大型連載に繋がったようです。今回の報道などを、単なる「大騒ぎ」と片付けるのは簡単でしょうが、私自身は、意識して、この「騒ぎ」のど真ん中に身を委ねました。

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『秀樹杉松』106巻2851号 2019.5.2 hideki-sansho.hatenablog.com #491