秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

2018-01-28から1日間の記事一覧

『山月庵茶会記』(葉室麟著)を読みました。~牀前月光を看る(李白) / 少年老い易く学成り難し(池塘春草の夢) / 色よりも香こそあはれ(古今集) / 百花春至為誰開(碧眼録) / 空蝉の世にも似たるか花桜(古今集) / 巨勢山のつらつら椿(万葉集) / 照りもせず曇りもはてぬ春の世の朧月夜(源氏物語)、、、

葉室麟の小説の書名は、私には抽象的・簡潔・華麗に思われますが、今回の書名『山月庵茶会記』(講談社,2015)は、具体的で字数も6字。葉室作品のもう一つの特徴は、小説の中に和歌や漢詩などの挿入が多いことでしょう。小説のストーリーの面白さだけでなく、…