秀樹杉松

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東井掘・宿川・鎌田川

親川記:東京の川歩き

17)東井掘・宿川・鎌田川( 親水緑道)  (2013年5月13日)  / Atelier秀樹

 

 一先ず終わった川歩きは、殆どは「親水公園」である。江戸川区の地図を見ていたら、区内に多くの「親水緑道」がある。

 この際だから何処かもう一カ所の親水緑道を歩いてみようと思い立ち、アクセスが容易そうな「東井掘親水緑道」を選んだ。2㎞足らずの半日コースなので、5月13日(月)早朝就業日の午後に出かけた。電車に乗り込んでから地図をよく見たら、もう一カ所「宿川親水緑道」があるので、時間があったら寄ってこようと追加思案した。更にちょっとしたハップニングが絡み、「鎌田川親水緑道」にも足を伸ばすことができた。一カ所のつもりが3カ所歩けたことになり、予定外の「両挙三得」?をもたらした。

 

 閑話休題江戸川区には(ネットで調べたら)親水公園が5カ所、親水緑道が18カ所もある。川・堀・水路が網の目のように流れていた名残だろう。18もある親水緑道は総じて距離が短かく、1000m以上が左近川(2000m)、東井掘(1800m)、篠田堀(1600m)、本郷用水(1580m)、鹿骨(1290m)の5つだけで、3ケタのメートルが多く、最短は椿親水緑道(170m)。元々が短い川(堀・水路)の場合もあるが、大部分が埋め立てられて道路となったケースもある。 

 さて調べたら、今日歩いてきた「東井掘親水緑道」は元々は長い用水路で、由来もあることが分かった。「東井掘」の井掘は用水路のことで、ほかに西井掘・仲(中)井掘があることも知った。古合溜(今の水元公園)を水源とする「上下之割用水」(かみしものわりようすい:別名大用水)という。葛飾区新宿で左に「小岩用水」を分け、少し南下した地点で「東用水:東井掘」を分水とある。東用水は南下して江戸川区にはいり、農業用水・物資の輸送路として区民の生活を支えた

 用水路としての役割を終えた東井掘は埋めた立てられ、江戸川区内では「鹿本通り」と呼ばれる長い道路である。古い川や水路などの埋め立て・道路化にとどまらず、親水緑道や親水公園として整備しようとする江戸川区。区の広大なプランの一環として、鹿本通りを「東井掘親水緑道」として蘇らせる事業に着手、平成8年に第一期(京葉道~瑞江)、平成23年に残る区間瑞江駅~旧江戸川)が完成した。地図を見るとほかにも〇〇通の長い道路が散見されるが、昔の川・水路を埋め立てたものもあるかもしれない。ちょっと歩いてみようと思っただけだが、行ってみるとそれでは終わらない、ハップニングあり、発見あり、スタディが進む。

 

<歩き編>

 昼食済ませてからゆっくり出かけ、都営地下鉄新宿線「瑞江」駅下車。最初の取っ掛かり見つけるのに、いつもの方向音痴で少々手間取った。交番で訊いてもヒガシイボリが通じない。直ぐには教えてもらえなかった。通行人にきいても分かる人がいない。できて間もなく、有名でもないのだから、さもあろう。やっと「東井掘親水緑道」の入口へ。例によって江戸川区の「健康の道」の看板(道標)。やはり、「親水緑道」はこれまでの「親水公園とは少し違う。水の流れはチョロチョロで途切れがち。川幅も狭い。

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     緑道歩きは快適。どんどん写真を撮りまくる。だが、変化に乏しく似たよう光景が多い。それでも、撮ってきた写真は100枚を超える。取り込んだ写真をみると結構いろいろある。緑道にふさわしい植栽、咲いている花も多い。南篠崎天祖神社日本維新の会の選挙用?ポスター、篠崎保育園、モニュメント、遊園地で遊ぶ子ら、江戸川一丁目で緑道も終わり。旧江戸川に出る。さすが大きな河だ。河川敷では釣りをしてる人、玉転がし?に興ずるシルバーたち。ゴミ焼却場の高い煙突が見える。さっきの煙突がある「江戸川清掃工場」。相変わらず団地群が多い。区立東部図書館。緑道の名に相応しい快適な光景の数々。

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 地図見ると、そろそろ次の「宿川親水緑道」と思うが、「当代橋児童遊園」の看板。ではもっと先かと進むと、それらしい雰囲気だが「鎌田川親水緑道」の看板。間違いなく親水公園だが名称が違う。改称したのか、それとも全く別の緑道か。ともかく、写真撮影してから近くの住民に訊く。「地図によれば此処はヤドカワ緑道な筈」、「ああ、シュクカワですね」、「この近くに宿川緑地ありますか」、「知りません」。

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 諦めて瑞江駅に出て帰ろうかと思ったが、地図の裏面をみたら、ここは確かに鎌田川跡で、宿川跡は通り越しており、さっきの児童公園入った所が「宿川親水緑道」であった。少し引き返して目当ての緑道にやっと辿り着く。600mの結構な緑道だ。後で数えたら26枚も写真撮ってあった。

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 ここから瑞江駅まで歩き、都営地下鉄新宿線で帰宅。7時近かったので、孫が来て夕食済ましていた。久しぶりなので1枚パチリ。既述のように、一度で3つの親水緑道歩いたことになった。とても楽しく有益ではあった。

                                                                                   (秀樹杉松 84巻/2404号)