秀樹杉松

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「まるで戦争前夜」「大義なき党利党略」「小池氏が大ばくち」   〜9.25列島狂想曲〜

 総理の解散表明 /小池新党の立ち上げ         / Atelier秀樹                      

 昨日(9月25日)は安倍総理の解散表明と、小池都知事の新党「希望の党」立ち上げの記者会見が行われた。色々な評価や感想があるだろう。今朝の「東京新聞」社会面p.28に、識者3氏のコメントが載っている。文章としてまとめたのではなく、インタビューを担当記者がまとめた記事のようである。まあ、こんなところでしょうか、一部を引用紹介します。

 

   首相まるで戦争前夜 ー 作家・江上剛

  →首相が言う「国難突破」に、時代錯誤な表現で「戦争前夜のつもりなのか」と驚いた。実際は首相にとっての自己都合解散。だが政争なのだから、野党が「大義がない」と責めても意味がない。対抗軸を出すことが重要だ。首相の北朝鮮への姿勢に、国民には「与党を勝たせ過ぎたら、首相は本当に戦争してしまうかもしれない」と言う不安感がある。野党が「戦争は絶対にしない」との受け皿を作らなければ。(小池新党については)自民党よりも右寄りかもしれないが、現時点では何も言っておらず分からない。安全保障問題で姿勢をはっきりさせてほしい。

 

   小池氏が大ばくち ー 政治アナリスト・伊藤惇夫

 →「大改革のつけを未来に回さない」との言い方をしていたが、歳出削減について の質問にはしどろもどろで、政策を煮詰めていないように聞こえた。2020年度のプライマリーバランス黒字化目標の達成は困難」としながら「目標は堅持し、具体的な計画を策定する」というのは矛盾している。全体的に、なぜ解散するのかを説明できているとは言い難い。(小池新党については)ギャンブラーが大ばくちに打って出たと感じた。詳細な政策面やれ年を掲げられたとは思えないが、しがらみのない政治というのを打ち出して、首相との対決色を打ち出した。

 

   大義なき党利党略 ー 元鳥取県知事・片山善博

  →首相がわざわざ解散の大義を説明すること自体、大義がないことを如実に示している。「国難突破」なら、この前作ったばかりの仕事人内閣で突破するのが常識的。森友・加計学園問題の説明責任を逃れるための強行突破作戦で、民進党の離党ドミノなどのタイミングを狙った党利党略としか思えない。(小池氏が知事と党代表を兼務することについては)知事は暇な商売ではなく兼務は好ましくない。ただ首相が無茶な解散を仕掛けたことへの、新党の正当防衛的手段ではないか。

  

 <秀樹寸評> 

○「国難突破解散」と「希望の党」結成、果たして「シャンシャン」といくか、どうか。

○ 国家と首都東京の指導者の混乱と迷走、  としか映りません。

○ 世界に目を転じれば、虎暗武代棟梁禁制怨胃炎腸による「戦争挑発」の限りなき応酬。そこに「俺も入れてくれ!」と、某国の塩梅辛酸騒狸。アジア太平洋の似た者「3奇人」。困ったものだ。

                    (秀樹杉松 85巻/2432号) 2017.9.26