秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

 「希望の党」は、希望をもたらすか?

幾望」(小望月:満月の前日)、「既望」(十六夜・満月の翌日  /Atelier秀樹

 

 前号既報の通り、小池都知事が新党「希望の党」を立ち上げた安倍総理の解散表明にわずかに先立って、まさに忽然と。日本の政界ではかつて、大げさな政治改革の名で二大政党制ができたが、実態は多数党制で、特に選挙になると少数党乱立が繰り返されている。我々日本人はともすると、新党ができるとそっちへ流れ、ちょっと失敗するとすぐに見限ってしまう。政党に問題があるだけでなく、国民の「熱し易く冷め易い」も反省しなきゃ。

 

 さて、都知事選と都議選で圧勝した小池さんが自ら立ち上げた、国政政党希望の党。選挙戦での「小池・小泉劇場」が早くも喧伝されている。準備不足の立党だが、与党や野党の現状を見るに、またまた圧勝する可能性なしとしない。期待と不安が交錯する。昨日昼の政治報道番組で、あるコメンテータ(名前忘れたが、某県元知事・某大学名誉教授)が、小池さんの新党立ち上げで大騒ぎしているのを、「小池にはまって・・」と話していた。元歌は♪お池にはまって・・」ですね。小池はオイケとも読みます。なかなかいい喩えです。“版権”?はこの方に属します。引用させていただきました。

 閑話休題満月(望)の前後は「満月」と見違うほど満月に近い。このため満月の「望」と区別して、前日を「幾望」翌日を「既望」と名付けている。どちらもキボウと読むので紛らわしい。「既望」は望が過ぎた翌日を、「幾望」は満月の前日 (幾は近いの意味なそうです)の呼称。 

」・・・望月・満月

幾望」・・小望月・待宵月・・・満月の前の日

既望」・・十六夜有明・・・満月の次の日

 

 少し回りくどかったですが、「希望」は「幾望」「既望」に通じる、ことが言いたかったのです。「既望」だとすれば、過ぎ去った知事選・都議選のようには盛り上がらないだろうが、「幾望」だとすれば、盛り上がりは十分に考えられるでしょう。さてどうなるやら。

 

 最後に、新党ブームが起きて選挙に勝っても、問題は何をするかでしょう。その場の人気にとどまって、あとは見捨てられる・・・。希望は絶望にかわります。こうした事例は、日本新党」「新進党」「民主党」「民主党内閣」など、枚挙にいとまないのです。小池新党に対する大きな期待もあるでしょうが、「また新党か」と冷めた視線が少なくないことも、忘れないで欲しいのです、小池さん。

                                                                       (秀樹杉松 85巻/2433号)2017.9.27)