親川記:東京の川歩き (33)
丸子川(2) 歩いた日:2013年6月27日 / Atelier秀樹
大日橋。東橋。谷沢川(次に歩く予定)と交差。よくは理解できないが、交差に際しポンプでの吸い上げ・水路移動などが施されているようだ。「鳥が住み魚が育つ丸子川」(丸子川の環境を守る会・世田谷区)の看板。目標は実現している?都立園芸高。区立玉堤小。


親ガモが6匹の子がもを引き連れて川面のお散歩。何とか写真撮りたいと追いかける。川の流れに乗って而も泳ぐので、追いつくだけでも大変。アップにして3枚撮影に成功。息子にメールで送ろうかな。おかげで、二つばかり橋の撮影漏れ。稲荷橋。西根橋。
ここからの下流楽しかった。流れの中に密生している「半夏生」が満開だ。半夏生との出逢いは呑川歩きでもあり、呑川(1)で詳しく書いたので繰り返さないが、場所的にもかなり近い。良い時節に歩いて幸運だった。葉の白い部分は「半化粧」の名の通り確かに全部ではないが、花が満開なので、8割ぐらいの白(お化粧)である。





続けて日光浴する鴨。おとなしく羽を休めているので、成り立てのカメラマンでも何とか慌てずに撮れる。ありがとう。今度は鯉の郡泳。こちらは撮影が大変。いずれにせよ、前記の「鳥が住み魚が育つ丸子川」(丸子川の環境を守る会・世田谷区)は立派に実現している。
八幡橋。天慶橋。ここでまたも「半夏生」の群生。道路から下の川に密生したのを眺めるので、緑よりも白が目立つ。アップでも撮影したら、花序(細長く開花)と花弁(の役割果たす“半化粧”した白い葉)がバッチリ写っている。吹上橋。庵谷橋。八幡神社。八幡橋。右側から小さな流れが参入。中ノ橋。
澄んだ綺麗な川面に一羽の鴨。アップで撮影。メール送信したら褒められる。
下ノ橋。小島橋。相変わらず、個人の家と道路を結ぶ橋がいっぱい。多摩通に出る。バス停「パークウエイ入口」。ここら辺りから川にレールが被さる。石と材木がレールの枕木になっている。多摩川がすぐそば。連れそうかのように並流。川の上には蓋が被され、水流が見えなくなる。


広い大田区立多摩川台公園。「武蔵野の路:丸子・二子コース」の道標。東急線高架。浅間神社の境内。階段を昇った上に神社がある。「勝海舟の自筆・富士講中興の祖・食行身禄之碑」。






多摩川に架かる「丸子橋」。色といい形といい絶景。


<タマちゃん>
この二子橋付近の多摩川に現れたのが、あの「タマちゃん」であることを忘れていた。帰宅してから思い出したが後の祭り。それならもっとよく見て来るんだった!今度予定の「谷沢川」歩きで近くまで行くかも知れない。早速例のネットで調べる。雄のアゴヒゲアザラシが多摩川の丸子橋付近に現れたのは2002年、一昔前に属するから忘れかけていたのかな。その後横浜市の鶴見川・帷子川(かたびら)にも出現、2002年の「流行語大賞」。荒川にも出没、2004年ごろまでタマちゃんブーム。海に還った説もあるそうだが、行方は不明。
閑話休題。いや本題の内である。多摩川と丸子橋は、タマちゃんが惚れ込んで身を寄せた名河と名橋だ。もちろん写真撮りまくる。タマちゃんのことを思い出していたら、もっともっと撮影しただろう
後日談になるが、三日後に谷沢川へ行ったので直ぐ近くの丸子橋に駆けつけた。交番が道路向かいにあったので、お巡りさんに「タマちゃんが見られたのはどの辺だったでしょうか」と尋ねたが、最近赴任したばかりか勉強不足?なのか、全くご存じなかったのにガッカリ。「私の他にも尋ねる人が居るでしょうから、旧い人にきいて答えられるようにして下さい」と。丸子川は暗渠となって道路に変身。駐輪場になっている。東急線高架の手前で突如駐輪場が消えて、レール付きの丸子川になる。すぐに普通の水流となって、合流のため右へ曲がる。
<丸子川が多摩川へ合流>
丸子川が多摩川に合流するのを見ようと、多摩川の河川敷へ下りる。合流準備中の丸子川最後の流れと、直角に流れ込む瞬間を、目を凝らして見つめる。そしてカメラキャッチ。改めて、丸子川を呑み込んで浩然と流れる多摩川と、美しい丸子橋をパチリパチリ。
歩いて直ぐの「多摩川駅」へ。駅前の「田園調布せせらぎ公園」に入ってみる。湧水がせせらぎとなっている静かな公園だ。以上で今日の丸子川歩きを終え、多摩川駅から帰宅の途へつく。


(秀樹杉松 86巻/2442号)2017.10.3