秀樹杉松

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白鵬8戦全勝、貴景勝・北勝富士は6勝2敗と好調。稀勢の里は4勝4敗でピンチ!

      稀勢の里はまた休場か?   /  Atelier秀樹

 今場所の大相撲は日馬富士暴行事件」一色で、何ともサマにならないが、そういった裡に、横綱白鵬の強さと若手の貴景勝・北勝富士の大健闘が際立っている。この3力士の活躍は、今場所の嫌な雰囲気を払拭して余りあるもので、まだ中日を過ぎたばかりとはいえ、存分に讃えられていいでしょう。

 

  <横綱稀勢の里の不振>

 それとは反対に、横綱稀勢の里の不調・不振は目に余るものがある。ケガが全治していないからだと見方が多く、その意味では“理由のある不調”といえる。「稀勢の里応援団」を公言する某解説者は、「出てくるのが早すぎた。あと一場所休むべきだった」と放送で言っていたが、確かにそういう見方はあるだろう。この方は以前「3場所でも、4場所・5場所でも完治するまで休んでいい」と発言したのを聞いています。だが、果たして本当にそうでしょうか?

 今場所の稀勢の里の不振の原因が「早く出場し過ぎた」面にあるとしても、反対に「3場所も休場した休み過ぎ」の影響も無きにしも非ず、と私は考えます。そんなに休んでばかりいたら「復活」どころではなくなるかも知れません・・・。

 誤解のないように書きますが、私も稀勢の里がケガを治して、颯爽と「復活」し、優勝戦線を驀進することを願っています。そのことを前提にズバリ問います。稀勢の里は本当に「復活」できるでしょうか?「あと1勝」ができなくて、何回も横綱昇進を逸した稀勢の里。待望の横綱に昇進し、さあこれから「稀勢の里時代」と大方から期待された。だが私は「秀樹杉松」に、「白鵬稀勢の里時代」または「稀勢の里白鵬時代」の到来だと書きました。これに対して、そんなことはないだろう、これからは稀勢の里がどんどん優勝するだろうから「稀勢里時代」ではないか、とのご意見を頂戴しました。

 正直申し上げれば、私は稀勢の里の実力をそれほど高くは評価できないのです。なかなか横綱になれなかったのに頑張って綱を張ったのだから、強くないはずはないだろう。しかし反面、なかなか横綱になれなかったところに彼の実力の程がある、という見方も可能でしょう。横綱になった時がピークだった、との見方もできるのではないでしょうか。

 普通では横綱になれなかったが、「国民的な大声援」を受けて」なんとか昇進できた、という捉え方もあるのではないか。「大声援」がプレッシャーになったという人もいるが、確かにその面は否定できないが、九州場所で九州出身力士が活躍し「連日の声援が力になった」とインタビューで語っている。稀勢の里も、「国民的な大声援」がプレッシャーになった面があったにせよ、それにも増して、ある意味この国民的な大声援のおかげで横綱になれた、というのが私の見方です。

 ですから私は、稀勢の里復活」を願いつつも稀勢の里時代」と名付けられるような大活躍が本当に見られだろうか、という不安がつきまとうのです。今日で4勝4敗の五分の星ですから、これ以上負けたら、横綱ですから休場に追い込まれるでしょう。いや、早ければ9日目からの休場もあるのでは? 何せ、今日の負け方は全くブザマで、「相撲になってなかった」のですから。

                                                            (秀樹杉松 88巻2492号)2017.11.19   #blog132