秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

おててつないで、、、、。

「♪おててつないで 野道を行けば / みんな可愛い小鳥になって / 唄をうたえば靴が鳴る / 晴れたみそらに靴が鳴る」は、小学校の時によく歌った懐かしい童謡・文部省唱歌です。正式なタイトルは『♩靴が鳴る』(清水かつら作詞、弘田龍太郎作曲)なそうですが、歌詞の冒頭が有名なので『おててつないで』とも呼ばれるようです。/ Atelier秀樹

  小学校低学年や幼稚園・保育園児にはピッタリの歌ですね。先生に連れられた園児たちが、手をつないで歩いて行く光景は、微笑ましい限りです。しかし、小学生たちが手をつないで歩くシーンは、最近は余り見られません。

 今でも災害などがあると、「手をつなごう」や「がんばろう」は、国民的なスローガンになっている。つまり、助け合い・共同募金・物資援助・ボランティア参加などが呼びかけられます。

 とろが最近になって、ばかに目につく光景が見られるのです。それは若い男女(新婚・恋人?)が手をつないで、街頭を闊歩している光景です。一見微笑ましい光景でしょうが、私は何となく複雑な気持ちで眺めています。公然と大人の男女が手をつないで歩くのが、流行しているように見える。手をつながない若者を探すのが困難なくらい。

「手をつなぐ」ことは悪いことではないのみか、麗しい社会現象でしょう。しかし私が“異様な風景”と思うのは、若い男女が「我も私も」と、競うかのごとく手をつないで街中を闊歩するのをみると、「麗しい光景」だと感心ばかりしてもいられないのです。

 おそらく今が2人の親密な関係が「旬」なのでしょう。わざわざ公衆に見せつけるように、手をつないで歩かなくてもよさそうに思いますが、もしかして、幸せと相手が逃げないように手をつないで、確認・確保し誇示しているのかも知れません。

 だが正直言うと、半年後・一年後の2人は、「元カレ」「元カノ」「別居・離婚・他人」になっているかも知れない。今の瞬間を刹那的に生きる現代若者の姿を、見せらせているいるような気がしなくもない。人生観、生命感・価値観が、自分らの若い時代とは大きく変化しているのでしょうか。「それでいいんじゃないですか」といわれれば、反論は控え、「そうですか」としか返答しませんが。

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    『秀樹杉松』94巻2611号/2018-5-26,  #blog<hideki-sansho>251

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