秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

『秀樹杉松』坂めぐり(第68回=2018-8-11)品川区小山・旗の台 ~江戸見坂・八幡坂・鏑木坂・皀莢(さいかち)坂。~江戸見坂公園・小山八幡神社・摩耶寺(まやじ)・昭和大学/昭和大病院・三井住友銀行・香蘭女学校・稲荷通・サイカチ・清水台小学校・旗の台南公園。

 今日は品川区小山・旗の台にある5つの坂めぐりをしてきました。本日のハイライトは、坂では「皀莢(さいかち)坂」でしょう。「サイカチ」の漢字表記にはいくつかありますし、植物としてのサイカチも魅力的で、栗に似た穂状の小花は特に印象的。

 本文の坂学会解説で紹介してありますが、サイカチ坂の由来といわれる昔の中延村の古い麦打唄に「お前さんとならばどこまでも,さいかち原の中までも,親を捨てこの世がやみになるとも」は、熱烈な恋の伝承ですね。

 ハイライトのもう一つは、「摩耶寺(まやじ)」でしょう。仏(お釈迦様)の母(摩耶夫人)をお祀りしてあるそうです。 / Atelier秀樹

 

第68回坂めぐり / 2018-8-11= 品川区小山・旗の台

 

東急目黒線西小山駅(スタート)

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江戸見坂(えどみざか)(#599) 

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  「江戸見坂」との標識はなかったが、「坂通り」はいくつかありました。

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 品川区小山6丁目。西小山駅から南へ200m。商店街を南東に進む。坂上は八幡坂上。南に向かって上り。120m。やや急な坂(高低差8m,平均斜度3.8度)。ほぼ直線。坂下に品川区が設置した標識が建っている。

 →「江戸見坂 えどみざか 大正はじめ頃には,まだこのあたりは一面の耕地であったが,この坂から東京市中がよく見え,東京方には大井・大森の海まで見わたせた。 東京都品川区教育委員会

 

江戸見坂公園

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八幡坂(はちまんざか)(#600)

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 品川区荏原7丁目と小山6丁目の間。(編注:品川区戸越にも同名坂あり)。小山八幡神社の北側を通る坂。坂上は江戸見坂の坂上に重なる。西に上る。180m。やや急坂(高低差3m,平均斜度1度,最大斜度3.8度)。直線。標識なし。名称の由来は、小山八幡神社の近くにあるためではないか。(品川区HPより

 

小山八幡神社(こやまはちまんじんじゃ)

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 品川区荏原7-5-14。品川区荏原にある神社。旧小山村の鎮守。旧称は妙見八幡、池の谷八幡。境内は小高い丘(古墳跡といわれている)の上に位置しているため、『小山』と呼ばれそれが現在の近辺の小山』の地名の由来になっている。現在では境内からの眺めが品川百景に選ばれている。(Wikipedia

 

摩耶寺(まやじ)

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 (1) 仏母山摩耶寺。品川区荏原7丁目にある寺院。摩耶夫人像を祀っていることで知られる。旧本山は身延山久遠寺。当寺院は、寛文七年(1667年)の創建と伝えられている。延宝五年(1677年)に祖師像が、 延宝六年(1678年)に安置されている摩耶夫人像が造られる。(Wikipedia

 (2) 仏母山という山号が示すように仏(お釈迦様)の母(摩耶夫人)をお祀りしています。(sekisho-yamamoto.com

  

鏑木坂(かぶらぎざか)(#601)

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 品川区旗の台1丁目から6丁目まで。旗の台駅から北に500m。昭和大学昭和大学病院の間を東西に通る坂道。西南西に向かって上り。210m。かなり急な坂(高低差11m,平均斜度3度,最大斜度5度)。直線。標識なし。昔 立会川のところから坂上にかけて,天領名主 鏑木家の屋敷があったため名付けられた。(品川区HPより)

 

昭和大学(旗の台1丁目)

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 昭和大学病院(旗の台1丁目)

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皀莢坂(さいかちざか)(#602)

 品川区旗の台1丁目と2丁目の間から6丁目と2丁目の間まで。昭和大学病院の南,中原街道が立会道路と交差するあたりから西。西南西に上る。400m。緩やかな坂(高低差8m,平均斜度1.1度,最大斜度3.4度)。緩く左に弧を描きながら上る。坂下の三井住友銀行前に,東京都が設置した半楕円形の 黒い金属製の標識がある。

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    皀莢坂(さいかちざか)の標識          

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 →「さいかち(皀莢)坂 坂名の由来は,坂の右手に「さいかち原」があったからとも,両側に さいかちの木があったからともいわれる。さいかちは豆科の落葉高木で,以前は このあたりの山野に自生していたものである。清水山あたりには 昭和三十年代まで巨木が残っていた。中延 (このあたりは江戸時代は中延村といった) の古い麦打唄に「お前さんとならばどこまでも,さいかち原の中までも,親を捨てこの世がやみになるとも」というのがある。東京都」

 由来他:大正時代までは右手に清水山,左手に亀の子島(山)の崖にはさまれ,樹木と雑草の繁る,昼なお暗い坂であったといわれる。(品川区HPより)

 

イカチ坂下の 三井住友銀行と旗の台交差点

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<編注>

イカ

 (1) サイカチ(皁莢、学名:Gleditsia japonicaは)は、マメ科ジャケツイバラ亜科サイカチ属の落葉高木。別名、カワラフジノキ。漢字では皁莢、梍と表記するが、本来「皁莢」はシナサイカチを指す。(Wikipedia

 (2) マメ科の落葉高木。山野や河原に自生。幹や枝に小枝の変形したとげがある。葉は長楕円形の小葉からなる羽状複葉。夏に淡黄緑色の小花を穂状につけ、ややねじれた豆果を結ぶ。栽培され、豆果を石鹸 (せっけん)の代用に、若葉を食用に、とげ・さやは漢方薬にする。名は古名の西海子 (さいかいし) からという。(goo国語辞書

<編注>

 今ではこんない広い「中原街道」。昔は「昼なお暗い坂」。恋の歌・麦打ち唄に歌われた「サイカチ原」はどの辺りだっただろうか、と思いに浸りました。

 

清水台小学校

 サイカチ坂の北側。(旗の台6丁目)

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香蘭女子学校

 清水台小の北側。(旗の台6丁目) 

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三間通 / 稲荷通(旗の台4・5丁目)

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カナリヤ坂 (#603)

 品川区旗の台5丁目。旗の台駅南口から商店街を通り,荏原第5中学校に向かって 南に進む上り坂。南に向かって上り。90m。かなり急な坂(高低差7m,平均斜度4.5度)。直線。坂上の旗の台南公園前に,品川区が設置した標識がある。

 →「カナリヤ坂 Kanariyazaka Slope   区政40周年・区民憲章制定5周年記念  しながわ百景  one hundred scenic spots in shinagawa     昭和62年 品川区」

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旗の台南公園

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東急池上線旗の台駅(ゴール)

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<編注>

 坂名および坂に関する説明は、全て「坂学会/東京23区の坂」に依拠しています。いつも有難うございます。写真の撮影者はAtelier秀樹。坂名の直後の「#〇〇」は『秀樹杉松』坂めぐりの累積坂数です。(今日で累計603坂です。500坂で一旦やめましたが、再開してから既に100を超えたんですね。)

 今日は小山・旗の台の皆様に坂の案内などで大変お世話になりました。どなた様もご親切にいろいろ教えてくださいました。心から感謝とお礼を申し上げます。おかげさまで、早朝5時に自宅を出発し、暑くなる昼前の11時には帰宅できました。

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    『秀樹杉松』96巻2649号 2018-8-11 / hideki-sansho.hatenablog.com #289

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