秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

『秀樹杉松』坂めぐり(第81回=2018-9-20=渋谷区神南・神宮前・千駄ヶ谷)~観音坂、榎坂、勢揃い坂、ネッコ坂、フランス坂。~瑞円寺、榎稲荷、國學院高校、渋谷消防署、渋谷区役所、NHK放送センター。

 渋谷区内の坂めぐりは、今日で終わりになると思います。今日は、観音坂、榎坂、勢揃い坂、ネッコ坂、フランス坂の5坂を巡ってきました。全くの偶然ですが、締めくくりは国立競技場から始まり、渋谷消防署、渋谷区役所、NHK放送センー、で終わりました。いずれも「東京渋谷」を象徴するものです。

 もっとも、渋谷といえばこの他にも、忠犬ハチ公ハチ公前広場・交差点なども有名ですね。どうぞ<続き>をお読みください。/ Atelier秀樹。

 

都営大江戸線国立競技場駅下車(スタート)

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       東京オリンピックパラリンピックに備え、国立競技場は全面改築中でした。

 

観音坂(かんのんざか)(#664)

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 渋谷区千駄ヶ谷1丁目と2丁目の間。外苑西通りの“観音橋”交差点から西,途中から南に分岐して鳩森八幡神社の南に通じる道路(旧鎌倉街道)。西北西の鳩森八幡神社に向かって 上り坂。80m。左に曲がりながら上る。

 坂の途中に渋谷区が木の設置した標識が建っている。

→「観音坂 かんのんざか  坂名は,真言宗観谷山聖輪寺の本尊であった如意輪観音像に由来します。観音は当寺の開山とされる行基の作と伝えられていましたが,残念ながら戦災によって焼失してしまいました。「江戸名所図会:によると,身の丈は三尺五寸で,両眼は金でつくられていたといいます。 平成十八年度 渋谷区教育委員会

 

聖輪寺(しょうりんじ)

 渋谷区千駄ヶ谷1丁目。真言宗豊山派寺院。「観音坂」はこの寺の観音像に由来。

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榎坂(えのきざか)(#665)

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 渋谷区千駄ヶ谷2丁目。鳩森八幡神社の東側を南に進み,“神宮前2丁目”交差点より80mほど北に 木の標識が建っている。ここから東の狭い道に入り 瑞円寺の前まで。坂下は東南東へ,緩くカーブして北東へ向かって上り。80m。勾配を感じない程緩やかな坂。緩やかに約90°左に曲がって上る。

 坂下の交差点に,渋谷区が設置した標識が建っている。

→「榎坂 えのきざか 「榎坂」とは,ここから右手に瑞円寺の門前へ向かって登る細い坂道のことです。かって,榎の巨木があったことから「榎坂」と名づけられたといわれており,現在は鳩森八幡へ向かうこの道の右手に商売繁盛・縁結び・金縁・子授かりや子供の病気平癒などの信仰を集める榎稲荷があります。 平成十八年度 渋谷区教育委員会

 

瑞円寺

 渋谷区千駄ヶ谷2丁目。「榎坂」と「観音坂」の間にある。

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榎稲荷(お万榎稲荷神社

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 渋谷区千駄ヶ谷2丁目。

「瑞円寺」の門前へと登る細い坂道は「榎坂」と呼ばれる。この坂に榎の巨木があったことにちなむとされる。これが「お万榎」と呼ばれる榎の古木。「お万榎」の名は、千寿院を創建した、紀州徳川家初代の徳川頼宣の生母であるお万の方がこの木を信仰したことによるという。(中略)この榎は、江戸時代初期の大風により折れ、根幹が朽ちて洞穴が開いたのち、不思議にも2本の若芽が穴の左右から生じて伸長、人間が逆立ちしたような形になった。それが女陰のように見えるようになったことから、(以下略)。(神社と古事記 www.buccyake-kojiki.com)「お万榎稲荷神社」から)

 

勢揃坂(せいぞろいさか) (#666)

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 渋谷区神宮前2丁目。国学院高校の西側を南北に通る坂(旧鎌倉街道)。南に向かって上り。130m。緩やか。ほぼ直線。

 國學院高校第二記念館の北付近に,渋谷区が設置した標識がある。

→「勢揃坂 せいぞろいざか 神宮前2丁目  ここのゆるい勾配の坂を 勢揃坂 といい,渋谷区内に残っている 古道のひとつです。後三年の役 -- 永保三(1083)年に 八幡太郎義家が奥州征伐にむかうとき,ここで軍勢をそろえて出陣して行ったといわれ,この名が残されております。このとき従軍した武士のなかに 板東八平氏(平氏の一族)のひとり川崎重家(渋谷の領主)がおり,手柄をたてたという伝説があります。真偽についてはもちろんわかりませんが,区内に伝わる 源氏に関する伝説のひとつとして注目されます。 渋谷区教育委員会

 命名時期:(標識に書かれたことが真実ならば)平安時代後期(11世紀末)

 

國學院高校

 渋谷区神宮前2丁目。「勢揃坂」の東にある。

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ネッコ坂 (#667)

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 渋谷区神宮前5丁目。公務員神宮前宿舎付近から天理教の教会前を通って,屈曲しながら北西に下る坂。南東に上る。210m。緩やか。途中クランク状に曲がる。標識はない

 坂の形が木の根っこのように曲がっていることからこの名ができたらしい。(「渋谷の坂」より)

 

フランス坂 (#668)

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 渋谷区神南1丁目。渋谷消防署横から渋谷区役所前交差点まで上る。西に向かって上る。170m。かなり急な坂。ほぼ直線。標識なし。この通りはイエローストリートバスティーユ通りとも呼ばれる。坂名の由来は不明。(渋谷区HPより)

 参考文献:渋谷区「通りの名」 渋谷区HP

 

渋谷消防署

 渋谷区神南1丁目。「フランス坂」の上り口の南側にある。

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渋谷区役所(旧庁舎)

 渋谷区宇田川町1丁目。「フランス坂」の坂上、南側にある。庁舎建て替えにあたり、現在は仮庁舎(渋谷1丁目)にて業務。

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NHK放送センター

 渋谷区神南2丁目。「フランス坂」の東。「東京渋谷」といえば、NHK? ハチ公? ハチ公前広場/交差点?

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「バス停」NHK放送センター前(ゴール)

  

  <編注>坂名および坂解説は

「坂学会/東京23区の坂」sakagakkai.orgに依拠。

 坂名の直後の(#〇〇)は『秀樹杉松』坂めぐりの通算坂数の番号。写真撮影はAtelier秀樹。

 

『秀樹杉松』98巻2683号 2018-9-20  /  hideki-sansho.hatenablog. #323