秀樹杉松<坂めぐり>を終えて(5) ~方向音痴と「地図音痴」~
西も東も、、、。
坂めぐりで一番苦労?したのは、地図を見ながらの歩きでした。「苦労」と表現しましたが、ほんとうは坂めぐりの「喜び」でもありました。つまり、喜びに通じる歩きだったのです。 / Atelier秀樹
私は “方向音痴”+“地図音痴” なのです。方向音痴という言葉はまさに私にピッタリだと思いますが、「地図音痴」は私の造語です。要は、地図を見ながら歩くのが苦手、という意味です。
北の方向に歩くときは地図に合わせて進めばよいので平気ですが、西や東に向いて歩くときは苦労します。南に向けて歩くには「180度の転換」が必要なわけですが、これが最高の苦手なのです。「後ろ歩き」ができれば解決なのですが、とてもそれは。
行き先と地図を一致させるには、地図を逆さに持たねばなりません。そうすると文字が読めない。小さな住居表示の数字はほとんど見えない。そこで、地図を読み切って頭に入れる、すなわち脳内での逆さイメージの構築が必要でしょうが、それがうまくできないのです。
つまり、地図を読みきれない、頭に逆さイメージの構築ができない。自慢ではないが、そういうことでしょう。
実際本当に「西も東もわからない」状態に追い込まれることもありました。自分が地図上のどこにいるのか、どうにもわからなくなって呆然と立ちつくしたり、地図と首っ引きのまま「徘徊」することもあったのです。まさかそこまで、と思われるでしょうが、(多少の誇張はありますが)正直そうなのです。しかし、「苦労」だと感じたことはありません。
「これが俺の坂めぐりだ」と割り切り、
「これこそが坂めぐりの醍醐味なのだ」と開き直ったり、、、、。
『秀樹杉松』100巻2738号 2018-11-25 /