3週間前の『秀樹杉松』(2809号/2月14日)の通り、「“四十の手習い”とか言いますが、、、合唱団に入りました」。宿年の願い叶っての合唱入門なので、新鮮な楽しさに浸っていますが、音楽・合唱を覚える上での当然の厳しさも味わっています。合唱教室の先生や息子(ミュージシャン)の「楽しみながら覚えよ」を指針に、練習に勤しんでいるところです。 / Atelier秀樹
楽譜はハ長調しか読めなかったのですが、ネットによる独習で、♯や♭がいくつ付いていても「一番右側の♯はシ、♭はファ」と覚えたので、新しい譜面を見ても「この曲のドがどこなのか」がわかるようになり、楽譜を読む上での第一関門を突破できました。おかげで「これで何とか行けそうだ」と気が楽になりました。
目下は「反復記号」を覚えているところです。リピート、1番カッコ、2番カッコ、コーダ・マーク、toコーダ、コーダ、セーニョ、ダル・セーニョ、ダ・カーポ、……。これには正直参りました。譜面を追ったり、戻ったり、めくったりで、ついて行くのが大変です。しかし、これは合唱のいわば“真髄”のようでもあるようので、何とかマスターしたいと頑張っているところです。
ハモり(ハーモニー)の美しさ・魅力はたまらない。これが歌いたくて・これを聴きたくて、合唱を始めたのです。旋律(メロディ)には主旋律と副旋律がある、という専門語を今頃になってやっと覚えました。いまの中学生たちは幸せですね。私の頃は新制中学校ができたばかりで、音楽の先生はいませんでした。(田舎だったせいもあるでしょうが)音楽の時間には、先生が「自習しなさい」と言い渡し、自身は音楽のレコードを聴いているだけでした。
そんなわけで、小学生時代は流行歌を学校でよく歌って、通信簿に「子供なのに流行歌を歌いすぎる」と書かれるほどの“音楽好き”な自分なのに、中学校で音楽の基礎教育を受けられなかったのです。(私たちは戦争教育を受けただけでなく、敗戦直後の混乱もまともに被ったのです)
そのことが「楽譜が読めない」のコンプレックスとなり、就職後も職場に「合唱クラブ」があったにもかかわらず、ついに入会できずに終わりました。そして、ウン10年後の今年に「楽譜読めなくてもいいですからどうぞ」と誘われて、思い切って「合唱の門」を叩いたのです。
実は新宿区と練馬区の2箇所の「合唱教室・合唱団」で勉強を始めましたが、いずれも優秀な素晴らしい先生で、入ってよかったと思っています。毎回新しい歌を覚えながら、楽譜に慣れ親しみながら、音楽・合唱の勉強をしています。
合唱の美しさ・魅力は「ハモり・ハーモニー」にあるようです。今なら中学1年生が覚えるような、音楽の三要素~メロディ(旋律)・ハーモニ(和声)・リズム(律動)を、この歳にして学ぶのですから、笑止千万としか言いようがありませんね。私だけが例外なのか、もしかして同世代は似たような境遇にあるかもしれません……。
「新宿ともしび」で何十年ぶりかで「うたごえ」を楽しむようになり、さらには「合唱」を始めたのは、まさに“老後の楽しみ”でしょう。
2箇所の合唱サークルで目下練習している合唱曲を紹介します。時節柄、以下の曲です。
→ ♪仰げば尊し、♪卒業写真、♪花は咲く、♪アムール河の波、♪心さわぐ青春のうた、……。
いずれも名曲、大曲ばかりです。ユーチューブで曲を何回もかけ、楽譜を見ながらそれに合わせて大声で唱和しています。楽譜が読める・読めないに関わらず、これが歌を覚える一番の方法であることに気づきました。
今は3.11の直前でもあるので「花は咲く」と、合唱発表会に出たい希望ももって「アムール河の波」、息子が研究しているユーミンの「卒業写真」、の合唱の練習に夢中になっています。
............................................................
『秀樹杉松』104巻2818号 2019.3.7/ hideki-sansho.hatenablog.com #458