秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

2019年「9.9 台風15号」襲来の朝、仕事に出かけました。ほんのチョッピリ「苦い」経験をしました。9.9は苦苦ですが、「苦しい」ではなく、「苦い」思い出を残しました。

 

f:id:hideki-sansho:20190910105828j:plain

f:id:hideki-sansho:20190910105839j:plain(撮影:Atelier秀樹)
 

 台風といえば九州や四国に上陸することが多いが、今回の9.9台風15号は関東に上陸しました。その意味で珍しいだけでなく、東京在住の私は直撃を受けました。一番ひどかったのが早朝だったので、「不要不急の外出」は当然避けるべきなのですが、仕事のために外出したのでした。

 

 大きな被害をもたらした、2011年「3.11東日本大震災」は生涯忘れることはないでしょう。数字の「11」は同じ数字の重複なので覚えやすいが、昨日の台風15号「9.9」と、同じ数字が重なります。もちろん偶然でしょうが。私は「11」は「人悼む」と覚えましたが、今回の「9.9」は、文字通りなら「苦苦」「二重苦」となります。しかし私は、今回の台風で「苦しい」思いは全くしませんでしたが、ほんのチョッピリ「苦い」経験をしました。日本語の含蓄は微妙ですね。

 

 シルバー就業「学校施設管理」で、週に二三回早朝に近くの学校に出かけます。「機械警備校」なので、校門開扉・セコム解除・巡回点検などの仕事です。就業はローテーション制ですが、昨日の台風襲来の朝は新人の当番でした。ちょっと無理かもと判断して、私が急遽交代して就業しました。ですから「不要不急」ではなく、仕事のための外出でした。新人に代わってベテランの私が就業したのは、結果的にも正選択・正解でした。

 

 台風15号接近が大きく報道され、関東の交通機関も「始発から運休」を前日から発表しました。つまり、台風襲撃の朝は運転不能と判断したからでしょうが、これも正しかったですね。問題は、学校の対応がいつも問題になります。朝の時点で対応を決定して児童・保護者に連絡する、つまり、台風の状況を見て直前に決める場合です。朝の無理はできないと判断して、登校時間(授業時間)を繰り下げる学校、休校日にする学校、などもあります。

 

 生徒、保護者、教職員にとっては、教委や学校の決定に応じて事に当たればいいわけですが、シルバーの就業をどうするかは、難しい問題も介在し、当日朝の対応は正直困ることもあります。実は、昨日も「苦い」(9.9の苦?)経験をしました。

 

 なぜかというと、「シルバー就業の学校施設管理」は、シルバー人材センターが教委から委託を受けて行なっています。また、シルバー会員は当然のことながら、シルバーからの指示や承認なしに、就業に出かけるか、やめるかの判断は(原則的には)できないからです。今回のように、台風襲来の前日が日曜日(土曜、休日も)に当ると、シルバー人材センターも学校も休みなので、シルバー、学校への指示を仰ごうとしても、連絡がなかかうまく行かず困りました。

 

 必要に迫られて、あちこちに電話をかけまわりました。そこで少しわかったのは、最終的には、授業時間の2時間繰り下げのようでした。学校に電話しても「時間外です」の留守電が出るだけ。副校長の携帯番号を探し出して、やっと連絡がつきました。副校長は翌日の台風に備えて前夜は学校に宿泊する由(ご苦労さんですね!)。「自分が泊まるから、当日朝は無理して出てこなくてもいいですよ」とおっしゃってくださいました。

 

 ありがたいお言葉なので、それに甘える選択肢もあったのですが、シルバー会員なのでシルバーに伺いを立てなければならない、と思い直しました。ところがシルバー事務局は電話しても、日曜日なので誰もいない。「緊急時のみの連絡網」で担当者へ電話(自宅と携帯)したがつながらない。何回か繰り返したら、やっと繋がりました。

 

「学校では無理しなくてもよい」と言われるが、シルバーの指示・了解なしには、我々会員は行動できない。どういたしましょうか?」。答えは「通常の就業をお願いしたい」。教委からの最初の連絡では、通常就業は無理かもしれないだったが、さっき2回目の連絡で「通常就業」が指示された、ということでした。(平常通りだから連絡なしだった由)

 

 そうとなれば、少々の無理をしてでも就業しなければならない。今度の台風は相当すごいと報道されており、新人などの場合は心配されるが、と再度尋ねたら、「命に関わるような場合は、無理せず、命を守ることを最優先してください」。

 この通話の直後、私は、明日はローテーション通りなら新人だが、交代して自分が出かけよう、と判断しました。新人と連絡取合い、急遽私が就業することに変更したのです

 

 あとは自分の判断・対応で責任を果たすしかない。どうやら授業開始は2時間繰り下げ。当日朝はいつもより早めに(5時半過ぎ)に登校したら、前夜宿泊した副校長先生が今まさに巡回に出かけようとしておられました。そして、「自分が巡回等をするから」と言われましたが、シルバーに連絡したら「平常通りの就業」をいわれたので、私がいつものように仕事をします、とマスターキーを受け取って巡回点検等に入りました。

 ............................................

 以上が「9.9台風15号」への対応の一端です。おそらく他の学校でも、シルバーの朝当番の人は似たような経験をされたことでしょう。何れにしても、突然発生する大地震などの場合は別として、前日からはっきりしている台風襲来のケースでは、特に前日が土・日・休日の場合シルバーからの、学校施設管理への適切な連絡・指示が望まれます

…………………………………

追伸

都教委のまとめでは、9日朝の時点で、公立小中学校や都立高校など560校が休校し、始業時間の繰り下げは約1300校に及んだそうです(9/10朝刊の報道から)。

………………………………………………

『秀樹杉松』110巻2925号 2019.9.10/ hideki-sansho.hatenablog.com #565