秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

熊本4泊の旅紀行 (2)【2019年12月13日】 <坂学会坂巡検 熊本の坂>参加のため、羽田空港から熊本空港へ = 私にとっては初めての飛行機、初めての本格的な旅でした。

 

 前号はいわば「熊本4泊」の総論みたいなものでしたが、この号から各論(行った先)に入ります。今回は熊本旅行シリーズ(No.2)です。どうぞお読みください。 /Atelier秀樹

   

熊本行きが近づいた頃、旅行歴に乏しい私を心配した坂学会の方が、新宿ー品川ー羽田空港へ事前に案内してくれました。情けない次第ですが、おかげさまで何とか約束の時刻に羽田に到着し、待ち合わせてくれた仲間と一緒に飛行機に乗ることができ、無事に目的の熊本へ着きました。

 

 こうしたお力添えに支えられて坂学会<坂巡検 熊本の坂>に参加が叶いました。坂巡検終了の翌日は、独りで終日阿蘇に遊びました。こうして、熊本4泊の旅は大満足の裡に終わったのです。お世話になった方々に、心からお礼を申し上げます。

 

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 さて、搭乗手続きも何とかこなしていよいよ飛行機(ANA641)に乗りました搭乗券を手配してくれた息子の配慮で座席は「富士山が見られる窓側」(左翼の少し前)でした。何しろ全くの初フライト離陸時に緊張するぞ」と聞かされていたが、全然緊張しませんでした。いや緊張する間も無く、飛行機はいつの間にか静かに離陸したのです。

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「期待はずれ」といってはなんですが、飛行機はいつもこうなのか、この日に限ったことなのか分かりませんが、とにかく安心しました。「飛行機は重いから落ちるのが当たり前」とか「空を飛ぶから飛行機というんだ」なんて漫談を想起しました。何はともあれ、空の旅は願ってもない上々の滑り出しでした。

 

 客室乗務員が近づいてきたので、「私は飛行機初乗りです」と呟きました。本当なら「初めてのフライトです」といえば格好いいんでしょうが、そんな洒落た表現は出てこなかったのです。「ああ、そうなんですか」と信じられないような、珍しそうな反応でした。見るからにいい年した男なので、田舎の爺さんだと思われたかも。(じっさい、地方出身の東京都民です)

 

 しばらく時間が経過した後に、客室乗務員がやってきて、「先ほどはどうも。これを差し上げますので、どうぞお受け取りください」と、2枚のハガキらしいものを渡されました。読んで見てビックリ。

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1枚はANAの絵葉書で、それにはANAを初の飛行機にお選びいただき誠にありがとうございます‼︎(クルー一同)」と書かれています。もう1枚は「搭乗証明書」で、日付(2019/12/13)、便名(NH641)、機体番号(JA8971)、飛行高度(26,000ft)、飛行時間(1時間31分)などが記入されています。

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 初飛行の高齢者に対する特別サービスでしょうか? 同乗の仲間や別会社機で熊本へ飛んだ仲間は、「すごいサービスだ」「俺もあやかりたい」「今度、初フライトだと言ってみようか」などの冗談が聞かれました。何はともあれ、私にとっては嬉しいこと、ありがたいことで、「飛行機に乗ってよかった」「ANAって大好き!」と小声で叫びました。

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 今これを書いているときに、二つのニュースに接しました。一つは、私の出身地の方角で震度5弱の地震が起きたこと、もう一つは福岡空港を飛び立ったANA機が、1分後に翼から火が出たために引き返したというニュース。まあ、こういうこともあるんですね。

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 機内で私の隣は若い女性でした。素敵な方と終始語り合いました。内容は“秘密”ですが、彼女は私がこれから行く熊本出身者だったので、話が合ったのです。本社は熊本だが、いまは東京支社勤務だというから、きっと優秀な方なのでしょう。実家に用事か休暇で熊本へ帰る途中かと思いきや、仕事で東京支社から熊本本社へ行く由。実際話して、とても楽しく、気持ちが和む女性でした。今度のフライトが楽しかったのは、この遭遇も大きかったのです

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 彼女と話に夢中になっていたら、突然機長の放送が流れました「ただ今富士山の上を飛んでいます!」。慌てて下を見たら、富士山の真上を飛んでおり、丸い富士山の噴火口がはっきり見えました。写真を撮ろうとスマホを取り出すうちに、飛行機は富士山を離れていました。撮影はできなかったが、はっきりとこの目で見ました。まさか富士山の火口を真上から見るとは!今回の初フライトの大きな収穫でし

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 窓際だから、なんでも見えました。飛び立つと眼下には街並みが見え、さらに上昇すると雲の中に入り何も見えなくなる。さらに高度を上げると、そこは雲の上。高山で雲海を何回も見て感動したものだが、飛行機から見る雲海は、スケールも様相もまるきり違う。カメラを向けるが、なかなかうまくは撮れない。雲の上の太陽は一段と明るく、なんか熱い感じもする。

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 熊本空港が近づいてきた阿蘇山が見え始める。中岳の噴火も確認できる。初めて見る阿蘇山、噴煙。「ついに熊本に来たのだ!」と快哉を叫ぶ。別便でくる坂学会の仲間と熊本空港で合流し、午後はオプショナルツァーの天草へ向かうことになる。

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 以上、初めての飛行機を存分に楽しんだことを、熊本の旅シリーズ No.2としてブログ『秀樹杉松』に投稿します。連載はまだ何回か続きます。どうぞお読みください。 

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(写真撮影:Atelier秀樹)

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『秀樹杉松』111巻2951号 2019.12.19/ hideki-sansho.hatenablog.com #591