秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

磯田道史『感染症の日本史』は、現代の必読書!

 

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今回の読書メモは、磯田道史感染症の日本史』を取り上げます。

 

書店の新刊書コーナーで、毎週NHKBSプレミアムで「英雄たちの選択」の司会者を務めている、磯田道史さんの新刊本を発見。予備知識がなかったので、びっくりしました。

 

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英雄たちの選択」は歴史学者磯田道史さんと杉浦友紀NHKアナウンサーの司会で、コメンテーターを迎えて行われている教養番組。毎週視聴しています。奥付を見たら、9月20日に出版されたばかり。その磯田さんの新刊本であり、しかも書名がいま最も関心の高いコロナに通じる『感染症の日本史』。

 

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大好きな学者によるカレントなテーマ。当然の如く買ってすぐ帰宅、読み出しました。読み終えての感想は、「この本は現代の必読書!」。

当然の如くに、このブログに投稿することにしました。もちろん、本の内容には触れませんが、ご一読をお勧めいたします。

 

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本書『感染症の日本史』の<はじめに>で、著者の磯田道史は執筆の目的・内容などに言及しています。(便宜私見により、以下の4点に要約しました)

 

①この本は「歴史学が世の中に何ができるか。歴史は現代の人々の役に立つのか」ということを考えるなかで、生まれたものです。

 

②なかでも、個々の人間がどのように病気になり、どういう場合に助かり、どういう場合に命を落としたか。そういう「患者史」の重要さを語るものです。ですから、天皇も総理大臣も文豪も、ただの患者として登場し、分析されます。

 

③疫病、今日でいう感染症は「人から人にうつる」ことからして、自動的に、人間集団の問題、社会学の問題になります。医学だけでは回答が出ない問題を引き起こします。

 

④本書には、有史以前から、百年前のスペイン・インフルエンザ(俗にいうスペイン風邪)のパンデミックまで、様々な感染症の史実をちりばめました。

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写真:Atelier秀樹

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『秀樹杉松』117巻3667号 2020.10.11/ hideki-sansho.hatenablog.com #707