秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

2011年 3.11「東日本大震災」から10年!~復興支援曲「花は咲く」と、 南相馬市立小高中学校で生まれた合唱曲「群青」を歌う。

 

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「2011年3月11日発生の「東日本大震災」から10年たちましたが、被災の悲惨は忘れることはできません。震災2年後に、二つの歌(
復興支援・鎮魂)歌が発表されました

1) 復興支援の曲花は咲く」NHK「明日へ」東日本大震災復興支援ソング

2) 被災で4名の生徒が死亡した、福島県南相馬市立小高中学校の平成24年度卒業生(被災時の1年生)と、音楽教諭の小田美樹さんによって作られた曲群青」(合唱曲)

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本稿では、10年前の3.11に思いをいたし、この二つの歌を取り上げます。特に「群青」について、誕生に至る経緯を詳しく書き留めました。

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花は咲く NHK 東日本復興ソング

 作詞:岩井俊二、作曲:菅野よう子

 

真っ白な 雪道に 春風香る

わたしは なつかしい 

あの街を 思い出す 

 

叶えたい 夢もあった 

変わりたい 自分もいた 

今はただ なつかしい 

あの人を 思い出す

(中略)

花は 花は 花は咲く

いつか生まれる君に

花は 花は 花は咲く

わたしは何を残しただろう

 

花は 花は 花は咲く

いつか生まれる君に

花は 花は 花は咲く

いつか恋する君のために

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東日本大震災からの復興を音楽で支援する復興支援音楽祭 歌の絆プロジェクト(2018)   主催:三菱商事東日本放送朝日新聞社)より

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群青(合唱曲)

ぐんじょう 英語名:Azure

 

作詞:福島県南相馬市立小高中学校平成42年度卒業生

作曲:小田美樹福島県南相馬市立小高中学校教諭)

2013年8月10日、楽譜第1刷発行。2014年9月1日、CDリリース。(ハナムジカ)

 

ああ あの街で生まれて君と出会い

たくさんの想い抱いて 一緒に過ごしたね

 

今旅立つ日 見える景色は違っても

遠い場所で 君も同じ空

きっと見上げてるはず

 

「またね」と手を振るけど

明日も会えるのかな

遠ざかる 君の笑顔今でも忘れない

 

あの日見た夕日 あの日見た花火

いつでも君がいたね

当たり前が幸せと知った

 

自転車をこいで 君と行った海

鮮やかな記憶が

目も閉じれば 群青に染まる

 

あれから二年の日が 僕らの中を過ぎて 

三月の風に吹かれ 君を今でも想う 

 

響けこの歌声

響け遠くまでも あの空の彼方へも 

大切なすべてに届け

 

涙のあとにも 見上げた夜空に

希望が光ってるよ

 

僕らを待つ群青の街で

ああー

 

きっとまた会おう

あの街で会おう 僕らの約束は

消えはしない 群青の絆

 

また会おう 

群青の街で

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/ 合唱作曲家弓削田健介Official site (yugemusic.com)  によりました。

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♪群青(合唱) / 福島県郡山市立郡山第六中学校合唱部

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小田美樹 / 群青  / 洗足学園音楽大学

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6年目の小高中学校〜ぐんじょう を歌い継ぐ(OurPlanet-TV)より 

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<合唱曲「群青」の誕生>

 

10年前の2011年3月11日に発生した「東日本大震災。災害の深刻さを知る上で、また思い起こす上で、被災地の福島県南相馬市立小高中学校の平成24年度卒業生と小田美樹教諭とが大震災2年後に作り上げた合唱曲「群青」。この名曲誕生の経緯を知ることは、きわめて有意義だと思います。

 

以下、ウィキペディアja.m.wikipedia.org)に詳説されている「『群青』の誕生まで」を紹介します。少々長いですが、是非お読みいただければ幸甚です。

 

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「群青」の誕生まで    / ウィキペディア (ja.m.wikipedia.org)より

 

南相馬市立小高(おだか)中学校は、福島県浜通り南相馬市南部の小高区に位置した。2011年3月11日の東日本大震災で、津波により街が甚大な被害を受け、生徒も4名死亡した。(うち、「群青」1期目の平成24年度卒業生の同級生が2名。)

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この曲を作った、平成24年度卒業生は震災当時、中学1年生をもうじき修了する頃であった。この頃の1年生は106名在学していた。

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2011年3月11日は、3年生の卒業式が行われ、午前中で学校は放課となった。その数時間後の14時46分、東日本大震災が発生、津波によって小高の街は甚大な被害を受け、後に小高中の生徒が4名死亡した。そのうち1年生は2名死亡した。

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また、福島第一原発事故によって、小高区が半径20km圏内の警戒区域に指定されたことから、小高中学校も小高区外に避難することとなった。その際、津波で犠牲となった2名を除く104名の1年生も、大半の97名は小高中学校を離れ、北は北海道、南は長崎県まで、全国に散り散りとなった。

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4月22日に新学期を迎え、南相馬市北部の鹿島区にある、南相馬市立鹿島中学校を間借り(およそ半年後、同じく鹿島区にある、南相馬市立鹿島小学校に仮設校舎が完成し移転)して再開した小高中学校も、2年生に進級した生徒はわずか6・7名にとどまった。

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友だちが全国に散り散りとなり、原発事故で小高に戻れないことなど、様々な不安が生徒たちにのしかかり、わずか6・7名のの2年生も、心を痛め、音楽の授業では歌が歌えなくなっていた。音楽の授業を受け持っていた音楽教諭の小田美樹も歌うことができなかった。皆が歌うことの難しさを感じていた。

 

(中略)

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小高中学校では毎年、卒業式の時に卒業生が希望や未来を語った歌を合唱することが、舞年の慣例となっている。

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津波で2名の同級生を亡くしたり、遠い疎開先から今もなお戻ってこない同級生などを思ったりする3年生が、想いを綴った日記や作文、他愛もないおしゃべりから、3年生の思いを地道に小田は書き留めて行き、それをつなぎあわせて、「群青」の大筋の歌詞が出来上がった

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この詩に、小田が作曲して、平成24年度卒業生のための卒業式の歌群青 - 平成24年度 小高中学校卒業生に捧ぐが完成した。2013年2月のことであった。「群青」という題名は、小高中学校の校歌に「群青」という言葉があることのほか、小高中の野球クラブの「小高群青クラブ」、小高中の文化祭の「群青祭」といった、小高中を象徴する言葉であることから、「群青」と名付けた

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生徒たち自ら作詞したこの曲を練習するにつれて、長い間歌が歌えなくなっていた3年生の生徒たちも、徐々に歌声を取り戻し、卒業式ではできるかどうか危惧されていた学年合唱で、「群青」を合唱することを成功した。

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それ以降、この曲は小高中学校の在校生たちに代々受け継がれている。

 

            ー 以上、 ウィキペディアja.m.wikipedia.org)より

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写真:Atelier秀樹

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『秀樹杉松』121巻3746号 2021.3.6/ hideki-sansho.hatenablog.com #786