前号(きのう)で少し触れた、 雌伏 (シフク) 雄飛 (ユウヒ)について、敷衍(ふえん)します。
「男女共同参画社会」のこんにち、セクハラという言葉・文字が氾濫している。しかしここで取り上げるのは「男女の問題」ではなく、単純に「雌伏・雄飛」という言葉についてです。
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◎【国語大辞典】(小学館)より
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◉雌伏(しふく)
○(雌鳥が雄鳥に服従する意)人に屈服すること。
また、今の状況に身をまかせながら、活躍の機会をじっと待つこと。「雌伏十年」
(対義語)雄飛(ゆうひ)
◉雄飛(ゆうひ)
○雄鳥が飛揚するように、勢い盛んに勇ましく活動すること。「海外に雄飛する」
(対義語)雌伏(しふく)
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◎【学研漢和辞典】より
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◉雌伏
①人に付き従う。将来の活躍を期しながら、不満を忍んでがまんしていること。
②世間から退くこと。
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◉雄飛
①おおしくふるいたつ。大きな力をふるって行動すること。
対義語 雌伏。
②未開の地や外国にいって、盛んに活躍すること。
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◎雌伏雄飛の解説・三省堂 新明解四字熟語辞典 より
◉しふくゆうひ【雌伏雄飛】
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○人に付き従い、低い地位に甘んじていることと、盛んに活躍すること。また、将来を期して人の下に従い、低い地位に甘んじ、やがては大いに羽ばたき活躍すること。「雄飛」は雄鳥が飛ぶように、盛んに活躍すること。
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◎雌伏雄飛の解説 - 学研 四字熟語辞典 より
◉しふくゆうひ【雌伏雄飛】
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○ある期間、自分を表に出さずに、人に従って過ごし、時がくれば、大きく活躍すること。将来のためにじっと耐え、準備する時期を経たらば、やがて絶頂の時期も来るだろうということ。
また、低い地位で人に素直に従うことと、盛んに活躍すること。
[註記]「雌伏」は、不満をしのんで人の下につき従うさま。
「雄飛」は、おおしくふるい立つさま。
[出典]『後漢書』趙典
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4052号 2023.1.7/ hideki-sansho.hatenablog.com #1092