9月9日朝日新聞朝刊の見出しだ。上が社会面、下はスポーツ欄。スポーツ欄だけでなく社会面にも出すほどの、社会的な問題という編集認識だろう。記事によれば、3横綱が初日から不在になるのは昭和以降初めてで、懸賞の本数にも影響が出たそうである。17年ぶりに4横綱が並んだ今年春場所以降、全員が揃って15日間を全うしたことはない、というから、確かに歴史的な出来事であろう。
新聞記事によると、4横綱4場所の成績は以下のとおり。
白 鵬= 11勝4敗、 2勝3敗10休、15戦全勝優勝、14勝1敗優勝
日馬富士=4勝3敗8休、10勝5敗、 11勝4敗、 11勝4敗
鶴 竜=5勝6敗4休、 10勝5敗、 1勝4敗10休、2勝2敗11休
稀勢の里=14勝1敗優勝、13勝2敗優勝、6勝5敗4休、 2勝4敗9休
立場が一番苦しいのは鶴竜で、今年5場所のうち4場所で休場。師匠の井筒親方によれば、11月の九州場所に進退をかけるという。
<一人横綱の初日>
スポーツのことはスポーツ紙が詳しいので、今日のスポニチ(スポーツニッポン)を買った。最近は大相撲の記事が1面に来ることは滅多には見られない。まして今場所のような「3横綱休場」だから尚更だ。
1面・2面=ボクシング、3面=カーリング、4面・5面・6面・7面=プロ野球、8面=全面広告。9面で初めて大相撲の記事だ。全くもって、やっと記事にしてもらっている感じにしか見えない。
→ 一人横綱のプレッシャー何の日馬
幕内通算702勝、単独7位、「いい緊張」「集中できた」
→日馬富士が栃煌山を一蹴。33本の懸賞を受け取ると、凛とした顔つきで支度部屋に引き揚げた。一人横綱の船出を白星で飾り、「初日というのはいい緊張があり、楽しみとドキドキがる。今日の一番に集中できました」。
上位陣(嘉風、御嶽海、照ノ富士、豪栄道)が次々に倒れ、結びの一番までに三役陣が勝ったのは高安だけ。波乱続きの中、日馬富士は弟弟子・照ノ富士の黒星さえ取り組み後まで知らないほど集中し、テレビも見なかったそうだ。
高安「勝つことが僕の務め」
スポニチの見出しである。大関ふた場所目の高安が悪い流れを断ち切った。三役以上が5人続けて敗れた後の土俵。7勝8敗と苦戦していた栃の心戦は押し出しで勝った。3横綱の休場で自分にかかる期待が大きいことは分かっている。「勝つことが僕の務め」。
なお、小生が応援している貴ノ岩、貴景勝は、珍しく?二人揃って初日に勝った。今場所一人横綱の日馬富士が順当に優勝するか、大関・関脇・小結の三役陣が奮起するか、面白い優勝争いを期待したい。
(秀樹杉松 84巻/2417号)