読書
斉東野人『残照はるかに 阿弖流為別伝』(海象社 2013年刊) .......................................................................................... ○戦時中は日本の歴史(国史)が重視され、国民学校(小学校)の3年間は”叩き込まれ”ました。中でも…
<はじめに> ”東京の桜開花”がきょう発表されたので、近くの神田川と善福寺川を散歩して確認してきました。本稿は長文のstudyとなりましたが、よろしかったらご覧ください。何かの参考になるかもしれません。 ………………………… 近くの書店で、司馬遼太郎著『義経…
本ブログ『秀樹杉松』2/19号の「峠の研究」において、司馬遼太郎の小説『峠』も紹介しました。これが縁で今回、 司馬さんの『峠』(新潮文庫3巻)を読み始めました。どうやら大作のようで、映画化もされています(コロナ等で公開は延期されて、2022年公開予定…
今日は「仏滅」のようですが、実は歴史に残るめでたい日です。「2022年2月22日」で、数字の2だけが6つ揃うからです。この次に同じ数字だけが並ぶのは、2だけ6つが揃う200年後の2222年2月2日と、2だけが7つ揃う同年の2222年2月22日となります。 閑話休題…
◉半藤一利さんの著作で、これまで読んで『秀樹杉松』に読書記を書いたのは、次の3点です。 → ○『学びなおし 太平洋戦争』1、2 ○『歴史探偵 忘れ残りの記』 ○『日本のいちばん長い日』決定版 ◉今年の冒頭、一周忌にあたりNHKから出版されたばかりの新書を、一…
新聞広告で浅田次郎 著『母の待つ里』(新潮社2022年1月25日刊)を見つけ、すぐに書店に駆けつけた。「東北・岩手出身の都民」の自分としては、この書名と著者から、すぐにも読みたいと思ったからです。日頃から生まれ故郷「ふるさと」に関心が高いので、「俺…
◉澤田瞳子『落花』読み、深い感動に包まれました。 第1章 行旅、第2章 管弦、第3章 交友、第4章 無情、第5章 将軍、終章 白、ですが、私は「行旅」と「将軍」を中心に目を通し、特に「第5章 将軍」の平将門を注意深く閲しました。最大の関心は将門と「将門の…
学校で鎌倉幕府を勉強し、源頼朝と義経の名を叩き込まれ、実朝・公暁も辛うじて思い出します。北条氏も出てきたが、「執権」という名前以外はあまり覚えていません。 NHK大河ドラマで、その北条氏が取り上げられるので、ぜひ視聴したいと思っていたところ、…
直木賞受賞の澤田瞳子『星落ちて、なお』(2021文藝春秋刊) を読みました。 ....................................... 流石は直木賞!他の作品も読みたくなり、『孤鷹の天』(デビュー作。中山義秀文学賞受賞)、『火定』(天平のパンデミックを舞台)、『輝山』…
.......................................... このブログ『秀樹杉松』は、900号に垂(なんなん)としています。これまでは、何をどう書くかは ”自然体”で決まり、PCに向かうと躊躇することなく”筆”が運びました。 ところが、今回の『女帝 小池百合子』を読む…
このところ「政治」と「歴史」が多かったですが、この号の「明治維新」で締めます。 明治維新といえば知らない人がいないほど、日本歴史上の画期的な時代でしょう。視点・観点などでいろんな見方があると思います。その中でも関心が高い「明治維新の煌めく群…
岸田文雄『岸田ビジョン』(2021年10月講談社+α新書刊)を読みました。岸田さんは、久々に登場した信頼できる本格政治家ですね。期待しています。 ……………………………… 本書の構成は以下のように、<はじめに>と1章~6章からなっています。 → <はじめに> 対話の…
人間誰しも「必ず読みたい本」がいくつかあるでしょう。私においては津田左右吉『古事記及び日本書紀の研究』でした。先日新聞広告でこの本を発見し、繰り返し読んで理解しました。まさに、歴史的な歴史書ですね! ………………………… 津田左右吉(つだそうきち)先…
<編注> 小説(特に推理小説)の場合は、読んだ本の内容には原則立ち入らないようにしていますが、今回の本はプロ野球の「落合博満監督」、しかも私が親近感を持っている落合さんに関することなので、ほんの少しばかり触れたいと思います。 ………………………………… …
「畑違いの文学部へ入学」してまで?芥川賞、直木賞などの文学論稿を書きました。一段落したので、昨日久しぶりで書店に寄ったら、森村誠一さんの新刊本が見つかりました。最近は新聞広告や書店で森村さんの新刊本を見かけないので、「どうしたんだろう?」…
芥川賞と直木賞をブログ『秀樹杉松』で取り上げようと、”文学部に急遽入学” して、前々号と前号に書きました。「3号止まり」が無難でしょうから、この ”企て” は本号で終わりとします。ご愛読ありがとうございます。 …………………… ◉川口松太郎(1899 -1985)(ウ…
○いい歳をして ”文学部に入学” したら、なんだかリフレッシュした感じで、”入学論文” をまた書きました。よろしかったら、お読みください。 ............................................................... ○私の小学校 (低学年) 時代は、戦時中の田舎で…
本ブログ『秀樹杉松』の前々号(10/16)で、『昭和文学全集11』収録の石川達三『蒼氓』(そうぼう)を取り上げました。『蒼氓』は第1回「芥川賞」(1936年上期) 受賞に輝いた名作でした。 政治学を専攻した私は、一般的には文学にはほど遠い立場でしょうが、本が…
『秀樹杉松』前号に続き、『小学館版 昭和文学全集 11』に収録の、石川達三の作品を取り上げます。前回は「蒼氓」(そうぼう)ほかの4小説に限りましたので、本号では日記の一部を紹介します。 昭和文学全集11には、尾崎一雄、丹羽文雄、石川達三、伊藤整の4…
もともとの本好きに加え「コロナ」のせいで、どうしても読書が生活の軸となっています。時あたかも岸田自民党総裁の誕生と第100代首相への就任がありました。こうした情勢を反映し、『秀樹杉松』最近10号のカテゴリーは、読書=5、政治(岸田文雄)=4、プ…
本ブログ前々号(10/6)に続き、 佐伯泰英さんの『照降町四季』(てりふりちょうのしき)を取り上げます。全4巻(初詣で・己丑の大火・梅花下駄・一夜の夢)を読了しました。小説の内容紹介は省略し、巻末の<あとがき>に注目しました。 ………………………………… 表紙カバ…
何年前になるかな、佐伯泰英さんの文庫小説を夢中で読みました。 → 『居眠り磐音 江戸双紙』『酔どれ小藤次』『密命』『吉原裏同心』『夏目影二郎始末旅』『鎌倉河岸捕物控』『古着屋総兵衛』など。いずれも長編で、『居眠り磐音』などは51巻(冊)の大長編…
東野圭吾さんの『白鳥とコウモリ』を読んで感動した(本ブログ9/24号)ので、『白夜行』と『流星の絆』も読みました。 ………………………… ①『白夜行』(びゃくやこう) / (集英社文庫 2002) 『白夜行』は860ページの長編で、時間をかけてやっと読み切りましたが、正直…
『白鳥とコウモリ』(東野圭吾著)を読みました。 東野(ひがしの)作品を読んだのは、『クスノキの番人』に次いで2冊目ですが、522ペーの分厚い単行本を一気に読了しました。 ................................... 書名の『白鳥とコウモリ』を見て、”鳥物語…
①阿部智里さんの小説<八咫烏シリーズ>は、以下の6篇で第一部が完結しました。 1 烏に単は似合わない 2 烏は主を選ばない 3 黄金の烏 4 空棺の烏 5 玉依姫 6 弥栄の烏 そして、「楽園の烏」で第二部が始まりました。 今「弥栄の烏」を読んでますが、終わ…
「普段と違う本を読んでみようか」と書店の文庫本コーナーを覗いたら、知らない人はいないぐら有名な、外国小説がいっぱい置いてある。その中にあった、 カミュの『異邦人』とヘミングウェイの『老人と海』に目が行った。これまで読んだかどうか思い出せない…
タイムリーな書名の新刊書を新聞広告で知り、直ぐ書店に駆けつけて購入して読み始めました。書名に恥じない高度な内容でしたが、なんとか読み切り、随分と勉強になりました。私は政治学が専攻なので、久しぶりに胸のときめきを覚えました。読んで良かったで…
斎藤幸平『人新世の「資本論」』(集英社新書) ◉新聞広告だったかな?この本に気づき、「変な書名だな」と思った。書店でこの『人新世の「資本論」』(斎藤幸平)を見つけた。今さら『資本論』もないかなとも思ったが、”2021新書大賞第1位”と、著者のプロフ…
代表的な現代作家の一人の作品集浅田次郎『五郎治殿御始末』(新装版、中公文庫)を読み、大いなる感動を覚えました。 ………………………………………… この文庫本には「椿寺まで」「函館証文」「西を向く侍」「遠い砲音」「柘榴坂の仇討」「五郎治殿御始末」の6編が収録さ…
浅田次郎は私の大好きな作家で、これまで『蒼穹の昴』『壬生義士伝』『鉄道員』『流人道中記』『神座す山の物語』を読んだ。浅田次郎は直木賞、吉川英治文学新人賞、柴田錬三郎賞、中央公論文芸賞、司馬遼太郎賞、吉川英治文学賞、大佛次郎賞、菊池寛賞など…