葉室麟
幕末から明治維新にかけては、多くの歴史上の人物が登場する。「四賢侯」として知られる松平春嶽・島津斉彬・山内容堂・伊達宗城。「維新三傑」と称される西郷隆盛・大久保利通・木戸孝允(桂小五郎)。他にももちろん、坂本龍馬・勝海舟(麟太郎)・徳川斉昭…
5日目の「読書の軌跡」(5) をお届けします。どうぞご覧ください。 ................................................. 33) 涌井清水(内田康夫原案)『孤道』完結編 金色の眠り 34) 宮沢賢治『新編 風の又三郎』 和久井清水(内田康夫原案)『孤道(完結編…
◉ Facebook 始めて 気がついたこと 1) 予備知識ゼロのまま、Facebookを始めました。驚いたことに、「知り合いかも」の人物がたくさん表示され、「友達になる」をチェックすると相手に届き、友達になるOKの場合は「〇〇さんが承認しました」と連絡が来る。す…
おととし(2017年)12月に葉室麟氏が急逝し、私は4日後から葉室さんの小説を集中的に読みました。3ヶ月かけて35冊を読破しましたが、昨年1月に読んだ『蛍草』には特に感動しました。その『蛍草』が「蛍草 菜々の剣」のタイトルで、素敵な新進女優・清原果…
葉室 麟『大獄 西郷青嵐賦』(文藝春秋 2017) 名作を次々に発表した葉室麟(1951-2017)は、昨年暮れの2017年12月23日に逝去されました。訃報に接した私は、直後から今日まで図書館から貸し出して既に35冊以上を読み、幾つかについてはこの『秀樹杉松』で取…
葉室 麟『この君なくば』(朝日新聞出版、2012) 私は特定の作家の作品を集中的に読むことが多い。その際はできるだけ、発行年順に読むようにしている。最初から全冊読むつもりなら機械的になるが、面白そうなものを選ぶとなれば、やはり書名が気になる。『…
葉室 麟『あおなり道場始末』(双葉社、2016) 葉室小説の出だし(序章)がいつも絶妙である。特に主人公などの登場人物の描写が優れており、わかりやすい。最後まで読み切ってから念のため冒頭に戻ってみると、なるほど全てはここから出発している、と思い…
葉室 麟『草雲雀』(実業之日本社、2015) 「草雲雀(くさひばり)」という美しい書名にひかれて読もうとした。やっと「利用中」が解けて、図書館から借りだして読むことができた。 主人公は幼馴染の清吾と伊八郎。そして、伊八郎の父・清吾の妻。藩首脳の派閥…
葉室麟『はだれ雪』(角川書店、2015) 葉室麟作品を30冊も読んだ私ですが、書名だけでは主題や内容はわかりません。この際だから正直白状しますが、魅力的な書名の『花や散るらん』を読もうかと思ってネットで調べたら、赤穂浪士事件がテーマだとわかり、…
葉室麟『潮騒はるか』(幻冬舎、2017) 前号の葉室麟『星火瞬く』に続いて、『潮騒はるか』を取り上げます。前回の主人公アレクサンダー・シーボルトは、シーボルト事件で日本を追われたシーボルトの息子でしたが、今回登場の「いね」はその姉(腹違い)です…
葉室麟『星火瞬く』(講談社、2011) これまで読んできた葉室麟の「時代小説」の感動とはやや異なるが、幕末の日本を舞台とした国際色豊かな「歴史小説」として、面白く為になった。小説の「わたくし」役はシーボルトの息子で、語り手でもある。その意味では…
私の注目点の一つは、葉室麟の小説の書名。「風」と「花」のワードが多い。 → 風渡る、風の王国、風花帖、風かおる、風の軍師黒田官兵衛、 花や散るらん、柚子の花咲く、橘花抄、無双の花、辛夷の花 今回読んだ『霖雨』(りんう)の書名も珍しい。霖雨は長く降…
葉室麟『柚子の花咲く』(ゆずのはなさく。朝日文庫版,2013)を読みました。柚子は九年で花が咲く。葉室麟の小説には珍しく、殺人事件の発生から始まる推理小説でもある。巻末の江上剛氏の「解説」を引用します。「主人公の筒井恭平のまっすぐな生き方が魅力で…
葉室麟の小説の書名は、私には抽象的・簡潔・華麗に思われますが、今回の書名『山月庵茶会記』(講談社,2015)は、具体的で字数も6字。葉室作品のもう一つの特徴は、小説の中に和歌や漢詩などの挿入が多いことでしょう。小説のストーリーの面白さだけでなく、…
葉室麟の『峠しぐれ』『春雷』『秋霜』 の3冊を読みました。これで計14冊を読んだことになります。今回の3冊も名作で、感動しました。『蜩之記』『潮鳴り』『春雷』『秋霜』の4冊は、豊後・羽根藩を舞台とする「羽根藩シリーズ」と呼ぶそうです。小説の内…
葉室麟『蛍草』(2012双葉社)を読みました。その美しい書名:蛍草(ほたるぐさ)に惹かれて。魅力的なのはきれいな書名だけではない、小説の内容も素晴らしい。風早家の女中「奈々」が主人公で、奥方「佐知」、嫡男「正助」、娘「とよ」、当主の「風早市之進」…
葉室麟『おもかげ橋』を読んだ。葉室氏の作品の特徴の一つが「美しい書名」にあることは以前にも書いた。『蜩ノ記』『さわらびの譜』『辛夷の花』『風のかたみ』『柚子の花咲く」『蛍草』『峠しぐれ』『橘花抄』『恋しぐれ』『風渡る』『陽炎の門』『霖雨』…
葉室麟氏は昨年12月23日に逝去された。悲報を知った直後から葉室氏の作品を読み始め、これまで乾山晩愁・いのちなりけり・秋月記・蜩ノ記・散り椿 の5冊を読み、さらに今回、さわらびの譜・辛夷の花・風のかたみ という美しい書名の最近作3冊を読みました…
前々号で葉室麟『蜩ノ記』の感動を書きました。さすがは直木賞受賞作品でした。今回取り上げる葉室麟『散り椿』は『蜩ノ記』の翌年に書かれたものですが、私はまたまた「感動しました」。どちらも甲乙つけがたい卓越した作品ですが、わたし的には『散り椿』…
本ブログ『秀樹杉松』2521,2522号 (17年12月) で、葉室麟『銀漢の賦』(松本清張賞)を取り上げ、その後『いのちなりけり』(直木賞候補)と『蜩ノ記』(直木賞受賞)を読みました。今回は、葉室氏が5度目でついに直木賞を受賞した『蜩ノ記』を取り上げます。私は…
遅ればせながら読んで、感動しています。 / Atelier秀樹 ◉葉室麟氏の訃報に接しました。1951年生まれなのでまだまだお若い。ご冥福をお祈りします。実は私は人並みに本は読んでいるつもりですが、恥ずかしながら、葉室氏の作品を1冊も読んでいませんでした…