2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧
葉室麟の小説の書名は、私には抽象的・簡潔・華麗に思われますが、今回の書名『山月庵茶会記』(講談社,2015)は、具体的で字数も6字。葉室作品のもう一つの特徴は、小説の中に和歌や漢詩などの挿入が多いことでしょう。小説のストーリーの面白さだけでなく、…
葉室麟の『峠しぐれ』『春雷』『秋霜』 の3冊を読みました。これで計14冊を読んだことになります。今回の3冊も名作で、感動しました。『蜩之記』『潮鳴り』『春雷』『秋霜』の4冊は、豊後・羽根藩を舞台とする「羽根藩シリーズ」と呼ぶそうです。小説の内…
冠雪の庭木 (今日東京に雪が降りました。東北生まれの私(Atelier秀樹)は、「♪ 犬は喜び庭駆け回る...」心持ちです。急遽、写真を載せました。) 前号で、作家安岡章太郎の曽祖父「安岡覚之助正義」を取り上げ、戊辰戦争時に棚倉で一人で泣いていた少女を…
<安岡章太郎> 安岡章太郎は有名な小説家なので知っているが、その作品はあまり読んだことはなかった。今回ちょっと調べたいことがあり、『流離譚』(上下二冊、講談社文芸文庫)を読んだ。 安岡章太郎(1920~2013)は、吉行淳之介、遠藤周作らと「第三の新…
葉室麟『蛍草』(2012双葉社)を読みました。その美しい書名:蛍草(ほたるぐさ)に惹かれて。魅力的なのはきれいな書名だけではない、小説の内容も素晴らしい。風早家の女中「奈々」が主人公で、奥方「佐知」、嫡男「正助」、娘「とよ」、当主の「風早市之進」…
前号で葉室麟『おもかげ橋』を取り上げ、小説の舞台となった高田村(今の高田馬場、早稲田、高田)界隈にも触れました。実は今日、其処へ行って来ました。面影橋、南蔵院、豊川稲荷、高田馬場跡、堀部安兵衛之碑....。近くの早大、日本女子大も覗いてきまし…
葉室麟『おもかげ橋』を読んだ。葉室氏の作品の特徴の一つが「美しい書名」にあることは以前にも書いた。『蜩ノ記』『さわらびの譜』『辛夷の花』『風のかたみ』『柚子の花咲く」『蛍草』『峠しぐれ』『橘花抄』『恋しぐれ』『風渡る』『陽炎の門』『霖雨』…
有名な団子坂、獣の名がつく3坂(狸・狐・狢)、動坂などを巡り歩いてきました。また、鴎外の旧居跡に建てられた森鴎外記念館、六義園、駒込天祖神社の写真も撮ってきました。 / Atelier秀樹
葉室麟氏は昨年12月23日に逝去された。悲報を知った直後から葉室氏の作品を読み始め、これまで乾山晩愁・いのちなりけり・秋月記・蜩ノ記・散り椿 の5冊を読み、さらに今回、さわらびの譜・辛夷の花・風のかたみ という美しい書名の最近作3冊を読みました…
前々号で葉室麟『蜩ノ記』の感動を書きました。さすがは直木賞受賞作品でした。今回取り上げる葉室麟『散り椿』は『蜩ノ記』の翌年に書かれたものですが、私はまたまた「感動しました」。どちらも甲乙つけがたい卓越した作品ですが、わたし的には『散り椿』…
今年になってから4回目の坂めぐりは、文京区の白山・千石方面に行ってきました。文京区は実に坂が多い区であり、名無しも含めると“無数”と言えるほどあちこちにあります。今日は11坂に加えて、小石川植物園、白山神社にも立ち寄り、さらに、あの八百屋お七…
本ブログ『秀樹杉松』2521,2522号 (17年12月) で、葉室麟『銀漢の賦』(松本清張賞)を取り上げ、その後『いのちなりけり』(直木賞候補)と『蜩ノ記』(直木賞受賞)を読みました。今回は、葉室氏が5度目でついに直木賞を受賞した『蜩ノ記』を取り上げます。私は…
昨年(2017)11月25日に『白河大戦争』(栄光出版社) が出版された。著者は白川悠紀氏。新聞広告に気づいてすぐに買って読んだ。しかし、昨年12月の私は連日のように坂めぐりに出かけ、その結果を写真付きでブログに投稿するのに「忙しく」、今やっとこの…
東京23区内で港区とともに坂道の多い文京区。元日と3日に続いて、今日4日は文京区の小石川界隈の坂めぐりをしてきました。由緒ある坂ばかりでしたが、坂巡りの一環として、伝通院、播磨坂桜並木、石川啄木終焉の地(終焉の地歌碑、石川啄木顕彰室)も訪…
元日の湯島界隈に続き、正月3日の今日は同じ文京区の本郷界隈の坂巡りをしました。樋口一葉、宮沢賢治、金田一京助・春彦の旧居跡も訪ねました。/ Atelier秀樹
時の流れは川の流れのように、ゆったりと時には激しく。昨年の大みそかは久しぶりで紅白を見ました。欅坂46、リトグリなどの歌に関心があったからです。期待のグループはそれぞれの特徴を発揮し、素晴らしかったです。おかげさまで十分堪能しました。「第…
2018年「坂めぐり初め」は、湯島界隈の坂を選びました。湯島天神は大行列で初詣はできませんでしたが。 / Atelier秀樹
明けましておめでとうございます。 今年は下記のような年賀状を出しました。「秀樹杉松」ご愛読の皆様にも、同文にて新年のご挨拶を申し上げます。/ Atelier秀樹 迎春 新しい年を迎えると、やはり気が引き締まります。 ご無沙汰いたしております。恒例により…