親川記:東京の川歩き
8)新 川(2013年4月18日) / Ateleir秀樹
新川という川はおそらく全国あちこちにありそうだが、今日(4月18日)出かけたのは江戸川区内の、中川から旧江戸川へ流れる一級河川(人工河川)。江戸時代は船堀川とか行徳川と呼ばれていた。因に、行徳から塩を運ぶ運河として蛇行していた東側を直線化して「新川」と名付け、旧船堀川が「古川」と読び残されたそうで、今は支流の古川親水公園として整備されている。古川のほかにもう一つの支流「境川」(西一之江村と東一之江村の境をなしていた)があり、今は「一之江境川親水公園」となっている。
この川には由来がありそうなのでネットで調べたら、江戸川区の雄大な「新川千本桜計画」(平成19~26年度)が完成目前であることがわかった。千葉県の行徳の塩を江戸に運搬する為の水路として、道三堀・小名木川・新川の三つの開削を命じたそうである。
「新川千本桜」は、区が両岸の遊歩道に桜を植樹して江戸情緒あふれる街並として整備するプロジェクト。千本桜植栽のほかに、9橋の架橋(7橋の人道橋と2橋の広場橋)計画のうち、人道橋2橋を残すだけで概ね完成している。また、新川西水門広場と火の見櫓もできあがっていた。
公募で決定した新川人道橋の名称は(西から順に)櫓橋(やぐらはし)・擬宝珠橋(ぎぼしはし)・忍者橋・小江戸橋。擬宝珠橋はギボシ付きの高欄が採用されているからとの説明だが、いずれも歴史の匂いがする木橋の名称だ。広場橋の桜橋・花見橋は、千本桜を楽しむ区民の憩いの場にふさわしい橋名だ。
今日は出がけに、庭のアヤメが黄色に見事に咲いているので、二度パチリ。都営新宿線の船堀駅下車。
駅から中川に行く道を交番できいたが、新任者だろうかよくわからず、時間を浪費した。やっとこさ川の近くにたどり着いたが、土手が高くて川辺に出るのに時間がかかった。中川は大きく水量たっぷりだ。並走する荒川は見えないが、地図だと中川の3倍近い川幅だ。
新川が旧中川に流れ込む「新川西水門」はダムのようにすごい勢いだ。最初の橋は西水門橋。
→名無しの人間・自転車用木造橋だが、欄干のついた綺麗な橋。遊歩道の藤棚のフジの花が垂れ下がっている。
→またも木造橋→宇喜田橋(船堀街道)→木造橋→新渡橋→木造橋→三角橋(一之江通)→新川橋(陣屋橋通)。
ここから直線の人工河川・新川となり、元の船堀川は「古川」として分かれて蛇行する。この分流地点にかけられた橋が「新川橋」ということ。→木造橋→新川大橋(環七通)→新川東人道橋→新川口橋。新川が旧江戸川に接する最初の橋にあたる。
→「新川東水門」。古ぼけた感じの新川水門監視所がある。旧江戸川にでてみたら、今でこそ「旧」だが、元々の江戸川の貫禄十分。
遅くなったので、バスで一之江駅に出て、都営地下鉄一之江駅から帰宅。
(秀樹杉松 83巻/2394号)