109回秀樹杉松坂めぐり(2018-11-18 板橋区、中野区、千代田区)~岩の坂、長徳寺の坂、ゆうれい坂、丸の内坂。~縁切榎、長徳寺、中野東中、東京駅中央地下通路、TOKYO STATION CITY。
今日は板橋区の2坂、中野区の1坂、千代田区の1坂、計4つの坂を巡ってきました。もちろん電車を乗り継いで。
今日のハイライトは、東京駅地下中央通路の「丸の内坂」です。坂学会による「坂のプロフィール」お読みください。今回の調査で初めて「丸の内坂」を知りました。東北出身の私は「上野駅」への執着こそあれ、東京駅はあまり行かないので、特に近年の動向は知りませんでした。
坂めぐりのおかげで「丸の内坂」の存在だけでなく、東京駅地下の大変貌を知ることができました。坂の壁面にある案内板には
昭和55年に総武地下駅で総武線、横須賀線の直通運転が開始された時に丸の内と八重洲を結ぶこの通路が造られた、とあります。そして、通路にあるこの40mの長いスロープを「TOKYO STATION CITY ~ 東京駅が街になる」というコンセプトに合わせ、グランスタ新エリア開業を機に「丸の内坂」と命名した(2012年)、そうです。
どうぞ本文をご覧ください。そして、東京駅中央地下道に行ってみてください。まるで別世界ですから。 / Atelier秀樹
都営三田線「板橋本町」(スタート)
①岩の坂(いわのさか)(#826)
~別名:いやの坂(いやのさか)、縁切坂(えんきりざか)、蓬莱坂(ほうらいざか)
板橋区本町。旧中山道。縁切榎の前から北に上る坂。北に向って上る。緩やか。直線の商店街。標識なし。
かつて坂の左側に榎の大木が聳え奥に第六天社があった。今は反対側に移され“縁切榎”と呼ばれる。坂の両側から覆いかぶさる樹木により昼なお薄暗く,不気味な坂であったので「いやな坂」が訛って「いわの坂」と呼ばれた。(「郷土 板橋の坂道」による)
縁切榎(えんきりえのき)
江戸時代から板橋宿の名所として名高い縁切榎。もともと大六天神の神木でした。皇女和宮が降嫁の際、縁起が悪いと、この場所を迂回したという逸話が残っていますが、庶民の間では、悪縁は切ってくれるが良縁は結んでくれるというので礼拝の対象となっていました。
(東京都板橋区HP:city,itabashi.tokyo.jp)
②長徳寺の坂(ちょうとくじのさか)(#827)
~別名:お大日坂(おだいにちざか)
板橋区大原町。長徳寺南東側の坂。北東に向って上る。120m。やや急な坂。直線。標識なし。
長徳寺の前を通る坂であるため,この坂名になった。前野の古い道の一つに“お大日道”があり,練馬道(富士見街道)から分れ出井川の谷に下り, 長徳寺の南側の坂になる。(「郷土 板橋の坂道」による)
長徳寺(ちょうとくじ)
JR山手線「巣鴨」から「新宿」へ。
③ゆうれい坂(#828)
中野区東中野5丁目。中野区立第三中学校北側にある東中野郵便局25m西側の北北西方向に真っ直ぐ上る坂。北北西方向に上る。30m。少し急な坂。直線の短い坂。標識なし。
『現在三中の前の坂道を、我々は子供の頃から「ゆうれい坂」と呼んでいました』と記載されており、また『現在の「ゆうれい坂」』の写真が載っている。(「東中野今昔ものがたり」より)
参考文献:「東中野今昔ものがたり」2006年12月 著者:岸恒夫 編集・発行 東日本地域ニュース編集委員会
中野東中学校
<編註> 校名が「区立三中」から「区立中野東中」へと改称されていました。
④丸の内坂(まるのうちざか)(#829)
千代田区丸の内1丁目。JR東京駅構内・中央地下通路。西から東へ上る。40m。ゆるやか。真っ直ぐな坂道。
坂の壁面に案内板あり。
→「昭和55年に総武地下駅で総武線、横須賀線の直通運転が開始された時に丸の内と八重洲を結ぶこの通路が造られました。通路にあるこの40mの長いスロープを「TOKYO STATION CITY ~ 東京駅が街になる」というコンセプトに合わせグランスタ新エリア開業を機に「丸の内坂」と命名しました。」
由来他:東京駅の改札内,中央地下通路を挟んだ一帯に商業スペース“グランスタ”,いわゆる“エキナカ”がある。東京駅の丸の内赤レンガ駅舎の復元に合わせて,グランスタが丸の内側にも拡張され,2012年6月,傾斜のある通路に「丸の内坂」,新しい商業スペースに「丸の内坂エリア」の名前と名づけた。
命名時期:2012年
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<編註>坂名と坂解説は、
「坂学会/東京23区の坂」sakagakkai.org に依拠。
坂名の直後の(#)は『秀樹杉松』坂めぐりの通算合計坂数。写真撮影はAtelier秀樹。
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『秀樹杉松』100巻2731号 2018-11-18 /