宮部みゆき『三島屋変調百物語』と『きたきた捕物帖』
宮部みゆきさんの『三島屋変調百物語』は、伍之続(第5巻)で第一期が完結し、六之続(第6巻)が始まりました。
そしてさらに、新シリーズ『きたきた捕物帖』が始動しました。
(写真:Atelier秀樹)
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『秀樹杉松』115巻3037号 2020.8.3/ hideki-sansho.hatenablog.com #677
コロナ感染者、一日で1264人。~東京(250人)、大阪(221人)、愛知(167人)、福岡(101人)。~岩手でも初の感染者!
(写真:Atelier秀樹)
新型コロナウィルスの感染者が急増している。東京だけが注目されがちだが、大阪、愛知、福岡などの大都市への拡大が進んでいる。特に大阪は一気に200人台に突入、人口比にすると東京を上回った。「Go To」の結果とみていいだろう。
明らかな「第2波」にも関わらず、国は(いや、安倍内閣は!)認めようとはしない。のみか、「安倍マスク」にこだわっている。コロナ問題でも「忖度」が横行し、なんとも情けない。
今朝の朝刊(朝日4面)によれば、「Go To トラベル」の開始時期について、感染症対策分科会の尾身茂会長は政府に対し、判断に時間をかけるよう事前に分科会として提言したが、採用されなかった由。「専門家の意見を聞きながら」と言いながら、、、。
初感染者が出た岩手県は私の故郷。盛岡市の40代の男性が、関東地方のキャンプ場で友人3人と同じテントに泊まり、このうち1人の陽性が判明し、検査を受けたとのこと。やはり、ハッキリした原因行動があったんですね。非常に残念。
コロナ第2波はここまで来ている。政府は、いつまで頬かむり?するつもりかな。
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『秀樹杉松』115巻3036号 2020.7.27/ hideki-sansho.hatenablog.com #676
東北楽天イーグルス、4連敗で首位陥落。だが、主将茂木の決勝打で5連敗を免れました。
(写真:Atelier秀樹)
2位に2ゲーム差をつけて、首位を走っていた楽天イーグルスだったが、最下位のオリックスとの6連戦に1勝4敗1分けと大きく負け越し、2位に転落した。楽天の首位がしばらく続くかとの期待もあったが、ソフトバンクが半ゲーム差で首位に躍り出た。パ・リーグは今年もどうやらソフトバンク・楽天・西武の三つ巴のようで、上位3チームは1.5ゲーム差で競り合っている。
今年の楽天は、打撃10傑に茂木・鈴木・浅村・ロメロの4選手が名を連ね、チーム打率も.268とリーグトップ。投手陣の防御率も3.65でリーグ首位。打撃では西武から移籍2年目の浅村が大活躍してきたが、疲れが出てきたのか、最近になって打率3割を切っている。
今年から新主将に抜擢された茂木がチームを引っ張っており、打率.333でベストテン3位。久しぶりに買ってきたスポーツ紙「ニッカン」の見出しも「茂木 連敗ストップ打」と、大きく報道している。
オリックスとの6戦目の7/26の試合は、初回に先発の藤平投手が危険球退場、オリックスに3点を先取された。が、浅村(1安打2打点)、島内(3安打1打点)、内田(1安打1打点)の活躍で、同点に追いつき、8回には茂木が3塁打で決勝点をあげた。茂木はこの日2安打の大活躍で、新主将の決勝打でチームの5連敗を救いました。
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『秀樹杉松』115巻3035号 2020.7.27/ hideki-sansho.hatenablog.com #675
宮部みゆき『三島屋変調百物語』を読んでいます。あなたは「百物語」のこと、ご存知ですか?
(写真:Atelier秀樹)
宮部みゆきは、現代における代表的な女流作家の一人で、以下のような文学賞などを受賞しています。
→オール読物推理小説新人賞、日本推理サスペンス大賞、日本推理作家協会賞、吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞、日本SF大賞、直木三十五賞、毎日出版文化賞特別賞、司馬遼太郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)、吉川英治文学賞、、、、。
私が読んだのは、本所深川ふしぎ草紙(1991刊)、蒲生邸事件(1996)、模倣犯(2001)、小暮写真館(2010)、ソロモンの偽証(2012)、ペテロの葬列(2013)、荒神(2014)、この世の春(2017)、さよならの儀式(2019)、ぐらいで、多くはありません。
宮部さんとの出会いは「ソロモンの偽証」「ペテロの葬列」でした。書名に惹かれて?夢中で読んだのがきっかけです。
コロナ禍の最中に書店の新刊コーナーで、難しそうな書名の宮部本を見つけました。
『三島屋変調百物語』シリーズ (角川文庫版) です。「たまには変わった本(失礼!)でも読んでみようか」と5冊購入しました。宮部みゆきさんの本だからで、他の作家だったら敬遠したかもしれません。
文学部出身者や文学愛好家なら常識でしょうが、不勉強の私は(正直)書名の「百物語」に一瞬「?」で、ピンとこなかったのです。慌てて帰宅後、ネットで「百物語」を検索して、「ああ、なるほど、そうだったか」と得心したのです。
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念のため、「百物語」のネット検索の4例を、一挙に紹介いたします。
<例1>ウィキペディア(ja.m.wikipedia.org)
日本の伝統的な怪談会のスタイルのひとつである。怪談を100話語り終えると、本物の物の怪が現れるとされる。起源は不明だが、主君に近侍して話し相手を務めた中世の御伽衆に由来するとも、武家の肝試しに始まったともされる。
<例2>コトバンク(kotobank.jp):デジタル大辞泉
夜、数人が集まって順番に怪談を語り合う遊び。ろうそくを100本立てておいて、1話終わるごとに1本ずつ消していき、100番目が終わって真っ暗になったとき、化け物が出るとされたもの。
<例3>コトバンク:世界大百科事典 第2版
民間に伝わる怪談会。たそがれ時を期し、まず一座中に灯を百ともし、こわい話を一つずつしていくたびにひとつずつ灯を消していき、丑(うし)三つ時(今の午前2時~2時半)ころにおよんで百の灯火をみな消した時に、必ず怪異が現れるといい伝えられた。
夜数人が集まって交代で怪談を語る遊び。一〇〇本の蝋燭、または行灯に一〇〇本の灯心を入れてともし、一つの話が終わるごとに一本ずつ消していき、最後の一本を消したときに妖怪が現れるとされたもの。百咄。《季・夏》
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『三島屋変調百物語』はこれまでに、事始(第1巻)~六之続(第6巻)が発行され、第7巻は雑誌に連載中のようです。1巻から6巻までは、5+4+9+4+5+4=計31話収録なので、100話までこの先しばらく続く大シリーズ。宮部さんのライフワークになるでしょうか。
私は今、四之続(第4巻)を読んでいるところです。乗りかけた船ですので、100話まで全部読みたいと思っています。(正直、この種の小説は「大好き」とまではいきませんが、宮部さんの作品だから)。読む方は楽ではないが、宮部さんはスラスラ書いてるかもしれません。
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高橋敏夫氏(文芸評論家・早大教授)は、角川文庫版の本書 三之続(第3巻)所収の「解説」(p.469~475)で、次のように書いておられます。
→ 百人物語 ― 人と社会の暗黒領域の華麗かつ果敢な探求者にして、暗黒のただなかにこそ一筋の光をみいだす作家宮部みゆきにとって、これほどぴったりの物語形式はほかにあるまい。(中略)このシリーズは、宮部みゆきによる秀逸な宮部みゆき像であり、暗黒領域探求者みずからへの尽きぬ励ましであり、また、読者への温かなメッセージともなっている。(中略)
本書で三島屋変調百物語シリーズにまとまる変異譚はようやく、十八作となった。百物語まであと八十二作。作品数にも変調が及ぶかもしれぬにせよ、このシリーズ、いよいよ、宮部みゆきのライフワークの趣を呈しはじめた――。(p.469~475)
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この小説に収録の個々の話(譚)の内容の紹介はしないとしても、最低限、次の説明は避けられません。
1)書名のトップに出てくる「三島屋」は、話が語られ聞かれる場所です。三島屋は袋物屋で、筋違橋先の神田三島町の一角にあり、主人の伊兵衛が、笹に袋物を吊るしての振売から一代でつくりあげた店。
2)主人伊兵衛の長兄(川崎宿)の娘、17歳の「おちか」が、叔父さんの三島屋(神田三島町)で奉公(行儀見習い)している。長兄から預かった、この「おちか」が、物語の聞き手なのです。
3)川崎宿の実家(旅籠)で「おちか」が残酷な事件(兄弟同然に育った捨て子の松太郎に、許嫁の良介を眼の前で殺された)に遭遇して心を閉ざし、叔父夫婦の元に身を寄せた。
4)「おちか」の心を開くための荒療治として、主人伊兵衛は、三島屋に客を招いて百物語を「おちか」に聞かせることにした。部屋は、伊兵衛が囲碁を楽しむ「黒白の間」(こくびゃくのま)。数人で語り合い、聴き合うあうのではなく、外から三島屋の黒白の間にやってきた一人の語り手が語る物語を、わずか17歳の娘「おちか」一人が聞く、という趣向。
5)三島屋黒白の間における語り・聞き取りは、「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」が決まりなので、門外に出ることはない。だから、語り手も心おきなく語ることができ、聞き役の「おちか」は回を重ねるごとに勉強し、成長し、心も平安に向かっていくようです。
*未読の方には、一読をおすすめいたします。
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<シリーズの構成>
宮部みゆき『三島屋変調百物語』
事始 (第1巻) 「おそろし」 (5話)2008年 KADOKAWA刊
事続 (第2巻)「あんじゅう」 (4話)2010年 中央公論新社刊
三之続(第3巻)「泣き童子」 (9話=6話+3話)2013年 文藝春秋刊
四之続(第4巻)「三鬼」 (4話)2016年 日本経済新聞出版社刊
伍之続(第5巻)「あやかし草紙 」(5話)2018年 KADOKAWA刊
*以上で第一期(27話)完結。2012~2020年)角川文庫版も刊行
六之続(第6巻)「黒武御神火御殿」(4話2019年 毎日新聞出版社刊 )
七之続(第7巻 (雑誌連載中)
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『秀樹杉松』115巻3034号 2020.7.24/ hideki-sansho.hatenablog.com #674
今日、この頃、思うこと 〜誕生日・年齢 / 梅雨・四季・五季・六季〜
(写真:Atelier秀樹)
<誕生日と年齢>
1)昨日7月18日は誕生日でした。80歳の誕生日(80は仮の数字ですが)とは、80回目の誕生日=満80歳ということでしょう。満80歳といえば当然に、昨日の誕生日で「80歳が満了」したことになります。ところが、現在の年齢呼称では「誕生日の昨日までは79歳、翌日の今日から80歳」なのです。
2)私は、現行の年齢の数え方(満年齢)に若干の違和感を覚えています。つまり、満80歳の誕生日の翌日からは81歳とすべきではないか、と考えるからです。さりとて、旧来の「数え年」にも問題があるでしょう。なぜなら、これによれば誕生日は関係なく、「生まれてたら1歳(当歳)で、正月には2歳となる」からです。
3)旧来式も現行式にも問題があるとすれば、その折衷案がベターに思えるのです。つまりは、
① 旧式のように正月ではなく、誕生日を境に年齢を加算する。
②現行の「生まれた年を0歳」とはせず、旧式のように1歳とする。
③これによれば、件の例の場合は、満80歳の誕生日の7月18日で80歳は満了し、翌日からは81歳となります。
4)これがベストだとは思いませんが、私は「こういうやり方もあるのでは?」とつぶやいて、この項を閉じます。
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<季節> ~梅雨 / 四季・五季・六季
今年は本格的な梅雨ですね。期間も長く、降雨量も多い。私は昨年6月15日付<秀樹杉松>に、「梅雨は春ですか夏ですか?それとも四季には入らない梅雨季(五季)でしょうか?」を投稿しました。
“から梅雨”の年も見られる中で、今年は堂々とした、ある意味、本来の梅雨でした(そのために大きな災害をもたらしましたが)。
*以下、昨年6/15の<秀樹杉松>の要旨を、復元します。参考までに、お読みください。
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日本の気象庁は、季節を表す用語として、春は3~5月、夏は6~8月、秋は9~11月、冬は12~2月と公式に定めています。(春夏秋冬の「四季」で、梅雨、秋雨はこれに含める)
ところが、気候学的な季節変化を世界と比較したとき、東アジアでは春夏秋冬に梅雨を加えた五季、また日本に限るとさらに秋雨(秋霖)を加えた六季の変化がはっきりと表れるのです。
つまり、春ー梅雨季ー夏ー秋霖季ー秋ー冬の「六季」。
梅雨の時期が始まることを梅雨入りや入梅といい、社会通念上・気象学上は春の終わりであるとともに夏の始まり(初夏)とされる。
このため、6月は梅雨入りまでは実質的には春の終わり(晩春)であり、12月も上旬頃は実質、秋の終わり(晩秋)であることも多い。
梅雨が終わることを梅雨明けや出梅といい、これをもって本格的な夏(盛夏)の到来とすることが多い。
*東京の梅雨明けの平均は明後日7/21なそうですが、今年は相当遅れそうですね。
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『秀樹杉松』115巻3033号 2020.7.18/ hideki-sansho.hatenablog.com #673
♪星影のエール(/GReeeeN。NHK連続テレビ小説「エール」主題歌)、いい曲ですね!
(写真:Atelier秀樹)
1)作曲家の古関裕而夫妻を中心モデルとした、NHK連続テレビ小説「エール」を毎日みています。普段は朝ドラとして、時には昼ドラとして楽しく視聴してますが、たまに「演技過剰じゃない?」と感じる場面も見られます(私だけかな。皆さんはいかがでしょうか)。
2)それにしても、主題歌♪星影のエール(GReeeeN作詞・作曲・歌)が素晴らしいですね。私には少々難しい歌ですが、それだけに一層好きで、今練習に励んでいます。GReeeeNは覆面の歯科医師4人組なそうですが、歌がとても上手で聞き惚れてしまいます。他にもいろんな人たちが合唱したり、合奏したり、この曲の人気が急上昇しているようです。
3)先日Facebookで、[みんなでエール]みんなで星影のエール|出演者が歌い継ぐ|NHK
を視聴して、すごく感動しました。若手出演者10名による「星影のエール」歌い継ぎに感動を覚え、コメント欄に「歌がうますぎて、歌手顔負け(もしかして、歌手もいらっしゃる?)」と書き込みました。そのことを知人に話したら、「皆さん歌手ですよ」と教えてくれたので、慌ててコメントに「皆さん歌手なそうですね。無知で申し訳ありませんでした」と加筆しました。
4)物好きな私は早速、「星影のエール」を歌いついでいる出演者10名のお名前を調べました(NHK情報)。さらには、10名全員についてネットで、経歴とドラマ「エール」での役名を調べました(Wikipedia情報)。結果は次の通りです。
→ 井上希美(藤丸=音丸役)、柿澤勇人(山藤太郎=藤山一郎役)、加弥乃(杉山あかね役)、小南満佑子(夏目千鶴子役)、古川雄大(御手洗清太郎役)、堀内敬子(菊池昌子役)、松井玲奈(関内吟役)、森七菜(関内梅役)、山崎育三郎(佐藤久志=伊藤久男役)、吉原光夫(岩城新平役)。(敬称略、50音順)
5)それにしても、この10人の皆さん、歌が上手ですね! この企画も素晴らしい。おかげさまで、いい歌を聴かせていただいています。そして、この10人に対する親近感も増幅しました。ドラマ「エール」を見る楽しみも増えました。
皆さんの、そして「エール」全出演者の、今後の活躍を期待しています。
6)ところで、あなたは「エール」を英語で書けますか?。実は私は、ちゃんとスペルできませんでした(お恥ずかしい)。エールという言葉は、最近は結構出てきますが、昔?はあまり使いませんでした。「エールを送る」とか、早慶戦でのエールの交換「フレー、フレー、早稲田!」「フレー、フレー、慶応!」は、今でも思い出します。
7)だけど、一度も英語で書いたことはなかったのです。そのせいでしょうか、エールだからEかAで始まるだろう、くらいに思っていたのです。まさか、yell だとは知りませんでした。
8)なるほど、英和辞書引いたら yell(発音記号は jel)。yeはヤ行のエですから、yell はエールですね。
9)英和辞典によれば、yell は、大声で叫ぶ(大声の叫び)、応援のエール となっています。確かに、エール交換「フレー、フレー、〇〇」は大声で叫んだものです。因みに、先日、練馬区男女共同参画センター「えーる」で、朝ドラ「エール」の主題歌「星影のエール」をみんなで歌いました。
10)昨日は2時間かけて、♪星影のエール のいろんなバージョン(合唱、合奏など)を、何回も続けてYouTubeで聴きまくりした。本当に素晴らしい曲です。もちろんちゃんと歌えません。第一、早口言葉のようで大変だし、音が急に上がったりする。それなのに、好きな曲なのです。これから更に広く、みんなに歌われるでしょう!
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『秀樹杉松』115巻3032号 2020.7.17/ hideki-sansho.hatenablog.com #672