秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

烏 山 川

     親川記:東京の川歩き

     20)烏山川 (緑道)    (2013年5月28日)        /  Atelier秀樹

 

 

 「親水緑道」歩きで今回の一連の川歩きをお終いにしようかと思った。だが、以前ウオーキング参加で、下町ではない緑道を歩いたことを思い出し、この際だからもう一度歩いてみようという気持ちになった。そこで、一度歩いたことのある世田谷区内の「烏山川緑道」を選び、5月28日(火)に行ってきた。 

 今日も随分と歩いたが、烏山川緑道は烏山川を埋め立てた「緑道」であり、先般歩いたような「親水緑道」ではない。水流の側の緑道ではなく、暗渠化された川の上に造られたいわば “無水緑道” である。つくられた目的(憩いと健康の道)は同じだが、途切れ途切れ細々としたものでも、水流があるかないかで大いに様相が異なることに気づいた。そして「親水」の言葉のもつ重さを知った。

 

 <歩き編> 

 地図でコースのあらましを調べたら、京王線八幡山駅下車して環八を南下すれば始発点に行けそうだが、烏山川自体は隣(西)駅の芦花公園駅近くに見受けられるので、芦花公園駅」で下車。千歳通りを南下したら、間もなく左側に「世田谷文学館」。以前に見学したことがあるので、今日は建物の外観をパチリしただけ。文学館の南側を左折して東に進む。地図では一部が水流となっているが、完全な緑道、つまり舗装された細い道路になっている。右側に芦花中、芦花小が隣り合ってある。直ぐに環八通り。環八渡り、環八の左側を南下。烏山川埋め立て跡が「烏山ふれあい散歩道」となっている。右側に芦花公園、「都立蘆花恒春園」。 

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 緑道は南東方向に向きを変えて環八から離れる。100メートルぐらいあろうか、子供の水遊び用に水が流れている。「おむつをしたままで、流れに入らないで下さい」の注意看板がある。オムツした幼児が読める筈も無いのに、おかしな文章?。希望丘公園希望丘まちかど図書館。希望丘大橋(跡)。いろいろな草花が咲き競って緑道を飾る。緑道の右側に「季節の野草に出会う小径」(世田谷区地域風景資産)。「ゆっくりと歩きましょう」(船橋小径の会・世田谷区)の看板。荒玉水道道路。千歳が丘高校。

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 森繁通り。96歳で2009年に亡くなった森繁久彌氏の旧宅と千歳船橋駅を結ぶ通りを「森繁通り」と名付けた由。なるほど地元民にも愛されていたのか。緑道の椅子で憩っていた老女?に教わって、直ぐ近くの森繁さん旧宅(今は新しいマンション)をパチリ。烏山の橋の名前が緑道の入口に書かれている。石仏橋。経堂橋。新道橋。「ハトのエサやりは禁止です」の絵入り・カラーの看板。中村橋。経堂駅入口(農大通り)渡る。緑道は城山通りを東へ。大橋。経堂大橋公園。中橋。小川橋。鴎友橋。鴎友学園。菫(すみれ)橋。谷中橋。世田谷区立桜木中学校。八幡橋東急世田谷線(旧玉電踏切を渡る。300系?二両編成のカラフルな電車をパチリ。

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  左側に有名な「豪徳寺」と「世田谷城址公園」があるが、今回は寄らないことにした。なにしろ、7キロもある烏山川緑地歩きなので、道草しないことに。豪徳橋。城向橋。青葉橋。城下橋。稲荷下橋。品川橋。「招き猫」の像。なるほど豪徳寺の招き猫か。彦根藩二代藩主井伊直孝が鷹狩りの帰りに豪徳寺前を通りかかったら、寺の飼い猫が手招きをしているように見えたので、立ち寄って休憩。直後に雷雨、雨に降られずに済んだという伝説。(先刻雨宿りしていた木に落雷説も)。

  “猫に助けられた“直孝の寄進によって豪徳寺は盛り返し、後に境内に招猫堂が建てられ、猫が片手を挙げている「招福猫児(まねぎねこ)」が作られるようになった。これが縁で豪徳寺は井伊家の菩提寺となり、井伊直弼の墓もここにある。小生は以前二回訪れて見てきた。こんな逸話を思い出しながら歩を進めたら、何と!少し先に本物の猫が寝ている。この辺は猫が多い? 招き猫像と眠っている猫の両方をパチリ

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 国士舘大学、同中・高。勝橋。やはり有名な「松蔭神社」。何回も寄っているので今回は素通り。杉大門橋。それに因んでか緑道には杉が植えてある。こうとく橋。松蔭橋。谷中橋。中堰橋。天神橋。若林橋。環七通り。 

 烏山川緑道の案内地図と解説の掲示板

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 ⇨昭和40年代、世田谷区の大半の中小河川は埋め立てられ、下水道幹線として利用されるようになった。緑道はその上部の有効利用と災害時の避難路の確保を主な目的として整備され、今日に至る。烏山川緑道は昭和49年3月に開園し、現在、全長6.9㎞に及び、世田谷区船橋7丁目から三宿1丁目まで続いています。・・・。 

 緑道はまだまだ三宿まで続くというので、今日は此処で打ち切りとする。4時間以上歩いたが、半日での完歩は無理。機会あればまたの、お楽しみ。環七のバスで帰るつもりで待ったが、バスは来ず。来ても新代田どまり。仕方ないので、新代田駅まで歩き、其処からバスで帰宅。

                                                                                (秀樹杉松 83巻/2407号)