「坂めぐり」のお勉強 ~頼りになるネット情報~
いつも活用させてもらっています。 / Atelier秀樹
<坂と坂道>
手元の「新潮国語辞典」を開くと次のように出てきます。
さか【坂・阪】一方が高く他方が低い地形の道路。坂道。
さかみち【坂道】勾配のある道。
要するに坂も坂道も同じなのです。何も国語辞典を引かなくても当然の常識。さは言うものの、一字と二字の違いからくる、ちょっとしたニュアンスの差がなくもない。ブログ投稿の開始に際し、「坂めぐり」「坂道めぐり」のどちらにするか迷った末、坂も坂道も同じ意味だったら、一字で簡単な方がいいだろうと「坂めぐり」を選択しました。
<坂めぐり / 坂歩き>
「歩き」「めぐり」のどちらにするかでも迷いました。3年前の「川歩き」とは趣向を変えて、今回は「坂めぐり」にしました。また、坂めぐり(歩き)が今流行っているらしいこと、を初めて知りました。ネットにアクセスすると、確かに情報が氾濫しています。そこへ何も知らない私が参入したわけです。やってみて、単なる坂めぐりに止まらず、いろんなことを見る・知る・学ぶ・考えることだらけで、「面白くて為になる」のがよくわかり、これが坂めぐりの醍醐味かと解して、はまり込んでいます。
◉頼りになる情報
「坂めぐり」をする上で、参考になるネット情報を活用しています。どれも内容が豊かで、役に立つものばかりで、感謝の気持ちで使わせてもらっています。幾つかありますが、sakagakkaiとtokyosaka-sakura.作成の東京23区の坂に関する情報に助けられています。
<sakagakkai(坂学会)>
どんな学会かなと思って、HPにアクセスしました。
→
坂学会(The Slope Society of Japan)ご案内
坂学会発足宣言
【目的・規約】私たちは、坂道を文化遺産として認識し、坂道をめぐる歴史や文化を探求し、これを社会に広めることによって、坂道愛好者に資するとともに、これらの活動を通じて坂道愛好者の増加をはかり、「坂道」への社会の理解・関心を高めるために坂学会を発足する。将来的には「坂道学」の確立を目標とする。(1~5項省略) 2005年8月18日
【学会の名称変更について】
会の名称を「日本坂学会」から「坂学会」に変更しました。広く「坂道」を愛する活動との本会の趣旨から見て、敢えて「日本」という名称を関する必要はなく、より「体」を表すとして「坂」一字の簡素な名前にしました。(略)加えて「日本坂」という地名(トンネル火災で有名)もあり、誤解されたくない面も考慮しました。(2006年5月)
◉こういう先見的な学会が12年前に発足し、先駆的な活動をしていることは全く知りませんでした。不明を恥じ、立派な発足宣言に共感を覚えます。私の坂めぐりは、「坂道グループ」(乃木坂46と欅坂46)の名を知り、乃木坂と赤坂けやき坂を訪れたのがきっかけでした。乃木坂、赤坂けやき坂のある港区内の坂道に13回出かけて90坂を巡り歩きました。これで終わりのつもりでしたが、魅力にとりつかれて、新宿区、文京区、千代田区などにも足を運び、12月16日現在で計15回(日)出かけ、183坂をめぐり歩きました。
坂めぐりでは坂や標識などの写真を撮り、文章と写真をブログ(hideki-sansho=秀樹杉松)に投稿しています。坂学会の存在や坂歩きの流行?も知らずに、ゼロからスタートしましたが、やっていることは坂学会の目的・趣旨に適っているように思います。専門の坂学会さん達から見たら、私ごとき“いい歳”をした人間の活動は、歯がゆいものかもしれませんが、当人はいたって意気軒昂なのです。こんなささやかな活動でも、坂学会の目的=「坂道」への社会の理解・関心を高める=に適うのではないでしょうか。
◉坂が多い区と少ない区
私が港区内の坂めぐりを先ず選んだのは、ネット情報か何かで、23区内で港区に坂が一番多い、ということを知ったからです。地図帳を開き、坂道が多い区と少ない区があることに気づきました。この際なので、坂学会の「東京23区の坂」「東京の坂」リストにアクセスしたら、やはり区によって坂道の数に明確な差異があることを知りました。
坂学会 /「東京23区の坂」
sakagakkai.org/profile/list/Tokyo23ku.html
足立区 2 世田谷区 58
大田区 55 豊島区 19
北区 62 中野区 12
品川区 27 練馬区 7
渋谷区 40 文京区 127
新宿区 114 港区 130
墨田区 3 目黒区 47
23区中 19区で合計919坂
(以下は、Atelier秀樹の集計とコメントです)
*坂が多い上位3区 = ① 港区 130、② 文京区 127、③ 新宿区 114
*当然ながら、海に近い平地の下町の区はゼロか、極端に少ないか1ケタである。
*山手の港区、文京区、新宿区が断然多い3ケタで、3区だけで23区の4割を占める。
*「なるほど」と納得したが、これほどの差があるとは驚いた。
*別名、読みカナ、所在地、形態(階段含む)、標識の有無、参考文献も付いてます。
坂学会「東京の坂」リスト
(sakagakkai.org/saka-list.html)
記録総数 1043、(23区内 857、23区外 186 ) (2005/10/現在)
足立区 2、板橋区 67、大田区 51、北区 57、品川区 26、渋谷区 38、新宿区 103、杉並区 33、世田谷区 31、台東区 24、千代田区 63、豊島区 12、中野区 5、練馬区 5、文京区 126、港区 121、目黒区 47、
所在位置特定できない坂 16
*区ー坂名ーカナー別名ー所在地ー形態(階段も含む)ー標識ー通り名ー街道名
*この リストでは、文京区126、港区121、新宿区103が断然に多い。
<tokyosaka.sakura.ne.jp/>
「東京23区の坂道」
(Slopes in Tokyo Metropolitan Area(tokyosaka.sakura.)
HPから
→東京23区に700以上存在する「名前のついた坂道」を実際に歩いて集めたサイトです。最終更新日時点までに訪問した740の坂道のすべてを、写真とともに掲載しています。東京23区の坂道ブログもあります。こちらも覗いてください。(最終更新日 2011年4月29日)
千代田区 63 豊島区 13
港区 118 中野区 3
新宿区 91 渋谷区 34
文京区 117 目黒区 39
台東区 21 品川区 24
足立区 2 世田谷区 29
北区 53 杉並区 11
合計(重複を除く)740坂
(Atelier秀樹註)
*各区が地域方面別に編成され、坂道名だけでなくmapもついているので、実用的である。
*坂学会のリストは「坂」、tokyosaka.sakura.の一覧表では「坂道」となっている。
*共に、坂(坂道)めぐり(歩き)の参考資料、いや羅針盤として欠かせない情報と見受けます。
*18区掲載。この表でも、港区、文京区、新宿区が多いですね。
*実際に歩いた記録だけに、立派な資料で、大いに助けられています。
(秀樹杉松 89巻2515号)17/12/17 #blog<hideki-sansho>155