坂めぐり(46回=2018-5-7)杉並区久我山界隈。~御女郎坂・笠森坂・元坊坂。<番外編>中野区南台の「向田坂」(仮称)。久我山稲荷神社・神田川・久我山橋・宮下橋・宮下人道橋・宮下橋公園・久我山幼稚園・久我山公園・大型マンション(国家公務員宿舎跡地)・向田橋・神田川・向田邦子・向田遺跡・“向田坂”。
今日は杉並区久我山にある三つの坂(これしか無いので)をめぐってきました。坂は三つだけでしたが、周辺の施設・公園なども見て、写真に収めました。
ブログ『秀樹杉松』の読者から「中野区南台に急坂がある」と教えられ、私も知っている坂だったので、坂名はついてないが、<番外>として行ってきました。本号で、4つの坂を紹介しますが、正式な「坂めぐり」は3坂という位置付けです。ご覧ください。 / Atelier 秀樹
御女郎坂(おじょろざか)
別名:おじょろう坂。杉並区久我山4丁目と5丁目の間。京王井の頭線久我山駅北口出口を出たところにある商店街。標識なし。坂名の由来は不明。
笠森坂
杉並区久我山5丁目。京王井の頭線久我山駅北口から六地蔵通りの最初の道を右に折れて150mほどの所に 久我山敬老会館・保育園があり、そこをすこし進んだところの左の坂。
坂上の家屋の垣根にユニークな形の標識がある。坂上の小作氏の屋敷神・笠森稲荷に由来した坂名。標識は 地元防災避難路の表示と兼ねている。
元坊坂(もとぼうざか)
杉並区久我山3丁目。京王井の頭線久我山駅北口を出て西に進み踏み切りを越えると、100m足らずで右手に久我山稲荷神社がある。この大きな稲荷神社の西側に沿って北に上がる。標識なし。昔、坂の西、神社側に光明寺があり、もと坊があったことから呼ばれた坂名。この光明寺は火災で移転し、幕末に廃寺と成った。
久我山稲荷神社
宮下橋
宮下人道橋
宮下橋公園
久我山幼稚園
久我山公園
<番外編>~「向田坂」の誕生
前回のブログに中野区の弥生町・南台界隈の坂めぐりをアップしたところ、子供の頃近くで遊んだという方から、中野区南台に急坂があると知らせてきました。私自身もよく知っている急坂ですが、坂名が無い(=坂学会・日本坂道学会の坂リストに登載されていない)ので、坂めぐりの対象外にした坂です。
本人の思い出のある坂で、急坂なので自転車では上れなかったとあります。せっかく教えてもらい嬉しくなったので、今日午前中に現地に赴いて写真を撮ってきました。本号の<番外編>として掲載します。
もちろん坂だけでなく、近隣の様子もカメラに収めました。なお、時の流れを感じます。子供を乗せた母親が、楽々とこの急坂を自転車で上って行きました。坂道用の装置ができたのですね。
件の急坂は、杉並区方南二丁目の東側に隣接する中野区南台五丁目にあります。以前あった国家公務員宿舎の裏側。坂を下ると神田川の「向田橋」に出ます。
「向田坂」と命名
すぐ近くにある神田川にかかる「向田橋」と、旧地名の「向田」に因んで、私が勝手にこの坂に「向田坂」と命名しました。
なぜなら、次の二つのブログに書かれているように、この一帯の旧地名が「向田」であり、「向田遺跡」も見つかっているからです。それと「向田邦子」への思いも込めて。
→向田遺跡
中野区弥生町6丁目全域から南台5丁目にかけて存在するのが「向田遺跡」です。この遺跡の北側には善福寺池を湧水とする善福寺川が流れ、また南側から東側にかけて井の頭池を湧水とする神田川が流れ、向田遺跡の北東で合流しています。この河川に挟まれた舌状台地上からは古くから弥生土器が出土することが知られており、「弥生町」の町名の由来ともなっているそうです。(gogohiderin.blog)
→向田橋
中野区に架かる最上流の橋(神田川)です。向田は付近の旧地名です。(kanda-gawa.com)
この文章を書いている最中に、急に「向田邦子」さんを思い出しました。すぐに略歴を調べたら、父親の勤務の関係から全国各地を転々としたようですが、1950年から父親の定年まで、杉並区久我山に両親と同居していたそうです。
そこで、次回に久我山の坂(3坂)めぐりを予定していましたが、急遽順番を変更して、今回に繰り上げました。どうせなら、「向田坂」(「秀樹杉松」命名)へ行ってきたばかりなので、向田さんが住んだことのある「久我山の坂」めぐりの<番外編>にした方が良い、と思いついたからです。
“向田坂”の写真
↑ ”向田坂”への入り口 〜マンション(国家公務員宿舎跡地)の裏
↑ 「向田坂」は写真に見える以上の急坂です。
豪華マンション(シティテラス杉並方南町)
(国家公務員宿舎跡地)
杉並区方南二丁目にあった国家公務員宿舎は、「駅から近すぎる」「家賃が安すぎる」などと、マスコミや国民の批判を受けて、廃止され、ついに払い下げとなりました。散々もめた末に?豪華なマンションが出来上がり、今年4月から入居が始まっています。
いっとき凄かった国家公務員に対する過度な批判は、批判というより攻撃と言ってよかったでしょう。入居者は泣かされたようです。
”駅から近すぎる”と攻撃された国家公務員宿舎の跡地に建てられただけに、街頭で配布されている宣伝ビラには「駅徒歩1分、ついにこの地が目を覚ます。」とあります。
向田橋
<編集註1>坂に関する情報は、sakagakkai.org(坂学会)によっています。
<編集註2>『秀樹杉松』は、この2600号で第93巻が終わり、次の2601号から第94巻となります。 …………………………………………………………………………………
『秀樹杉松』93巻2600号 2018-5-7, #blog<hideki-sansho>240 …………………………………………………………………………………