私は高校時代(昭和20年代終わり)は「弁論部」に所属し、再軍備は是か非か・憲法改正は是か非か、などの難しい(大袈裟な?)政治問題を論じていました。4分の3世紀経った今でも、懐かしい思い出として残っています。当時 ”理論武装”のために使ったのは、総合雑誌の『中央公論』『改造』『世界』『文藝春秋』の4誌でした。
『文藝春秋』は誌名通り?”文芸”色を帯びていましたが、他の3誌は時事問題中心で、高校や大学の弁論部・社会科学研究会などの”必読文献”みたいな感じでした。なお、『改造』は昭和39年に廃刊となったが、他の3誌は今も健在です。ただし、時代の変化を反映してか、内容は変わっている様です。今では、『文藝春秋』や『週刊文春』が結構売れてる?
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大正12(1923)年に菊池寛が創刊した『文藝春秋』は、平成4(2022)年1月号(第100巻第1号)が、”創刊100周年記念”と銘打って発行されました。新聞広告を見て早速書店へ。1000円近くするかもしれないと思ったが、税込1200円(定価1091円)でした。質量とも期待以上であるので、1200円は当然(安い)だと納得しています。
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今回の創刊100周年号の圧巻は、
100周年記念企画「100年の100人」で、夏目漱石・菊池寛・川端康成に始まり、大坂なおみ・藤井聡太・大谷翔平で終わる、まさに錚々たる名士100人が登場します。流石に、聞いたことのない人は見当たらない。「あの人はどうかな」と思って捲ると、ちゃんと出てきます。それにしても、100人の選定と執筆者の決定は大変だったでしょうね。
100人の中には、以下の豪華メンバーも含まれています。皆さん、おめでとうございます!
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オノ・ヨーコ、宮崎 駿、池田大作、キャンデイーズ、長嶋茂雄、貴乃花、タモリ、黒柳徹子、中村 哲、横田早紀江、山田太一、小澤征爾、森英恵、武 豊、桑田佳祐、澤 穂希、浅田真央、上野由紀子、川口淳一郎(敬称略、掲載順)。
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以上紹介した「100年の100人」の他に、この号には以下の記事があるので読みました。
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◉緊急特集「天皇と日本人」
○「愛子天皇は実現するか」(本郷恵子x野田佳彦x古河貞二郎)
○「高市早苗『女性天皇には反対しない』[女系天皇に反対]」(聞き手 石井妙子)
○「愛子さまから両陛下へのお手紙」(友納尚子)
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◉他に私が注目して読んだ記事は、下記の論稿です。
○「『民意』亡国論」(佐伯啓思)、
○「菊池寛 アンド・カンパニー」(新連載第一回)(鹿島 茂)
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『文藝春秋』創刊100周年 スタート記念特別企画
昭和・平成・令和を彩る
「日本の顔」ベストセレクション
○林 武(洋画家)~ 激しい情熱を持つ「反骨の画家」
○松本清張(作家)~ 小説世界から古代史まで 昭和文壇の巨人
○司馬遼太郎 (作家) ~ 歴史から日本と日本人を考察した国民的作家
○手塚治虫 (漫画家) ~ 名作を生み続けたマンガの神様
○長嶋茂雄 (プロ野球選手) ~ 国民的ヒーローのミスタープロ野球
○羽入善治(棋士)~ 前人未踏の永世7冠を達成
○若田光一(宇宙飛行士)~ 日本人初のミッションスペシャリスト
○黒木 瞳(女優)~ 宝塚のトップスターから日本のトップ女優に
○草間彌生(前衛芸術家)~ 美を求めて闘う現代芸術の女王
○山中伸弥(京都大学iPS細胞研究所所長)~ 挫折を越えて誕生した夢の万能細胞
○三國清三 (フレンチシェフ) ~ 皿の上に、夢を描くフレンチの巨匠
○隈 研吾(建築家)~ 建築界のイノベーター
○桑田佳祐 (ミュージシャン) ~ ポップスの神様に愛されて40年
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<写真>Atelier秀樹
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『秀樹杉松』127巻3862号 2021.12. / hideki-sansho.hatenablog.com #902