秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

『塞王の楯』(今村翔吾著・直木賞受賞作) への挑戦・STUDY!

 

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前号の「今村翔吾さん(直木賞受賞)って、凄い作家ですね!」に続いて、

直木賞受賞作品『塞王の楯』に挑みます。「読む」というより、「挑む」「STUDY」としか表現できません。今村作品は小生にとっては、そのような存在なのですから。

塞王の楯』(さいおうのたて) は単行本550ページを超す長編で、直木賞に相応しい名著です!

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カバー帯(表)より

 

絶対に破られない石垣」を造ろうとする職人の匡介。そこに立ちふさがるのは、「どんな城をも落とす鉄砲」――

誇りをかけた職人同士の戦いを描く、圧倒的戦国小説

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カバー帯(裏)より

 

最強の楯」対「至高の矛

幼い頃、落城によって家族を喪った石工の恭介。彼は、絶対に破られない石垣」を造れば、世から戰を無くせると考えていた。

一方、戦で父を喪った鉄砲職人の彦九郎(げんくろう)は、「どんな城をも落とす砲」で人を殺し、その恐怖を天下に知らしめれば、戰をする者はいなくなると考えていた。

 

秀吉が死に、戦乱の気配が近づく中、琵琶湖畔にある大津城の城主・京極高次は、匡介石垣造りを頼む。攻め手の石田三成は、彦九郎に鉄砲造りを依頼した。

大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、信念をかけた職人の対決が幕を開ける。

ぶつかり合う、矛楯した想い。(編注=「矛盾」の誤植にあらず)

答えは 戦果の果てに―――。

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中国古典「矛と盾」wikipedia)

 

矛盾(むじゅん)とは、あることに関してふたつのことが同時に成り立たないで対立している状態を意味し、古代中国の韓非子による「矛と盾」の故事によってできた言葉。

楚の国の人で(たて)と(ほこ)を売る者がいた。この人はこれを誉めて、「私の盾は頑丈で、貫くことのできるものはない」と言った。また。矛を誉めて「私の矛は鋭くて、どんなものでも突き通すことができる」と言った。ある人が、「あなたのでそのを突き通したらどうなるのですか」といった。商人は答えることができまかった。(『韓非子』難編(一))

 

<編注>

「矛盾」という難解な言葉を学び、何かといえば「矛盾している」などと、高言を吐いた高校生の頃が懐しい、ですね! そういえば弁論部員の級友・U君が、弁論大会で「矛盾」を多用していました! 今どうしてるかな。

 

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写真:Atelier秀樹

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『秀樹杉松』132巻3964号 2022.7.28/ hideki-sansho.hatenablog.com #1004