<その他の協奏曲>
この他の名曲としては、バロック期のヴィヴァルディ(1678)の合奏協奏曲集「調和の霊感」と、ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」がある。後者の「和声と創意の試み」第1集の1(春)~4(冬)が、有名なヴィヴァルディの「四季」として親しまれている。
また、バッハ(1685)の「チェンバロ協奏曲」、ヘンデル(1685)の「合奏協奏曲」「オルガン協奏曲」、モーツァルト(1756)の「クラリネット協奏曲」などの名曲もある。
<器楽曲>
器楽曲にも名曲がある。ダウランド(1562)「涙のパヴァーヌ」、バッハ「前奏曲とフーガ」「トッカータとフーガ」「平均律クラヴィア曲集」、「オルガン小曲集」、「コラール集」「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」。
サラサーテ(1844)「ツィゴイネルワイゼン」、クライスラー(1875)「愛の喜び」「愛の悲しみ」、タルレガ(1852)「アルハンブラの想い出」など。
<ピアノ曲>
ピアノ協奏曲と並んでピアノ曲が大好きだ。ポピュラーな数々の名曲がひしめいている。年代順に並べると、代表的なものだけで、次のような豪華版になる。
バッハ「平均律クラヴィーア曲集」「ゴルトベルク変奏曲」
モーツァルト「ピアノ・ソナタ<トルコ行進曲付き>」「「きらきら星」変奏曲」
ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ<悲愴><葬送><月光><田園><熱情><告別>、「エリーゼのために」
シューベルト「ピアノ・ソナタ<幻想><さすらい人><遺作>」、「四つの即興曲」「楽興の時」
メンデルスゾーン「無言歌集」
シューマン「ピアノ・ソナタ」「クライスレリアーナ」「幻想曲」「子供の情景」(7:トロイメライが特に有名)「ダヴィッド同盟舞曲集」
ショパン「ピアノ・ソナタ2番<葬送>(第3楽章が「葬送行進曲」)」「バラード」「スケルツォ」「24の前奏曲」「12の練習曲」(3番が<別れの曲>)「夜想曲(ノックターン)2番が有名)「マズルカ」「ワルツ1」「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」「ポロネーズ」(3番:軍隊、6番:英雄、7番:幻想、15番:アデュー(別れ)が有名)、「即興曲」(4「幻想即興曲」が有名)、「幻想曲ヘ短調」「子守歌」「舟歌」
(注)聴く度に、「♪雪の降る街を」(内村直也作詞、中田喜直作曲)がショパンの「幻想曲」の出だしに似ている。今回これを書くに際し、「ウィキペディア」を調べたら、「作者本人は引用等はしていない」とあり、依拠文献として「朝日新聞」2010年3月6日朝刊を注記している)。
リスト「ピアノ・ソナタ」「超絶技巧練習曲」「ハンガリー狂詩曲」(15番:ラコッツイ行進曲)「巡礼の年」第1年:スイス、第2年:イタリア、第2年補遺:ヴェネツィアとナポリ
ブラームス「ピアノ・ソナタ3番」「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」「二つのラプソディ」
パダジェフウスカ「乙女の祈り」
チャイコフスキー「四季」
グリーグ「抒情小曲集」
ドビュッシー「ベルガマスク組曲」「版画」「映像」「前奏曲集」
ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」「鏡」「クープランの墓」「マ・メール・ロワ」(英語名「マザーグース」)
名曲揃いなので、どれかだけに注目するわけにはいかないが、小生の好みで言えば(古い順)→
モーツァルト<トルコ行進曲>、ベートーヴェン<葬送><月光><田園>、シューベルト<幻想><さすらい人>、シューマン<トロイメライ>、ショパン<葬送行進曲><別れの曲><夜想曲(ノックターン)2番><幻想即興曲><幻想曲><幻想ポロネーズ><別れ(アデュー)16歳の作曲>、パダジェフスカ<乙女の祈り>などである。
ピアノ曲はショパン、シューベルト、ベートーヴェンの作品が群をぬいている。
<声楽曲>
クラシックといえば西洋音楽、西洋といえばキリスト教で、宗教音楽と切り離せない。宗教音楽(教会音楽)には声楽が伴うので、クラシック音楽-教会音楽-声楽、とつながる。勉強中なので詳しくは書けないが、カンタータ、モテット、ミサ曲、レクイエム、受難曲、オラトリオなどがあり、もちろん歌曲もある。
代表的なものを、作曲家別に列挙すると、次のようになる。(古い順)
パレストリーナ=「教皇マルチェルスのミサ」「エレミアの哀歌」
モンテヴェルディ=「聖母のための夕べの祈り(晩祷)」
バッハ=カンタータ「目覚めよ、と呼ぶ声あり」「心と口と行いと命もて」「ミサ曲」「クリスマスオラトリオ」「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」
ヘンデル=オラトリオ「メサイア」「ジョージ二世の戴冠式アンセム」
モーツァルト=「レクイエム」「ミサ曲(大ミサ曲)」
ベート-ヴェン=「ミサ・ソムレス(荘厳ミサ曲)」
シューベルト=歌曲集「白鳥の歌」(4「セレナード」が特に有名)、「美しい水車小屋の娘」「冬の旅」、歌曲「春に寄す」「ただあこがれを知る者だけが」「野ばら」「魔王」「アヴェ・マリア」「死と乙女」
ベルリオーズ=「レクイエム(死者のための大ミサ曲)」、オラトリオ「キリストの幼時」
メンデルスゾーン=オラトリオ「エリア」、歌曲「歌の翼に」
シューマン=「詩人の恋」「リーダークライス」「女の愛と生涯」、合唱曲「流浪の民」
ヴェルディ=レクイエム
ブラームス=「ドイツレクイエム」
チャイコフスキー=歌曲集、
フォーレ=レクイエム
マーラー=歌曲集「さすらう若人の歌」「亡き子をしのぶ歌(子供の死の歌)」「子供の魔法の角笛」
“三大レクイエム”とされるのは、モーツァルト、ヴェルディ、フォーレのレクイエムだ。ベート-ヴェン、ベルリオーズ、ブラームスのレクイエムも、これらに劣らない素晴らしさがある。
“三大オラトリオ”として、メサイア(ヘンデル)、天地創造(ハイドン)、エリア(メンデルスゾーン)が挙がる。小生も全く同感だ。バッハのクリスマスオラトリオもいい。
小生は総じて合唱曲が好きだが、特にシューマンの「流浪の民」は魅力的だ。オペラでは、ヴェルディの「ナブッコ」(ナブコドノゾール/ネブカドネザル)で歌われる、ヘブライの捕虜たちの合唱「行けわが思いよ、黄金の翼に乗って」Va! Pensiero, sull'ali dorate.は、荘厳な合唱がスゴイが、タイトルが何と素晴らしいだろう!(「クラシック音楽への憧れ」)
(秀樹杉松 82-2370)