ドヴォルジャークの音楽 ~ とくに交響曲第9番『新世界より』に魅せられて
クラシック音楽といえば、ベートーヴェンとモーツァルトの名が挙がるでしょう。そしてショパン、シューベルト、シューマン、の、似たような名前の3人が続くかも。実は私(秀樹杉松)の場合は、ドヴォルジャーク(ドヴォルザーク・ドヴォジャークの表記も)の名も含めたいのです。
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↑ 内藤久子『ドヴォルジャーク』(作曲家◎人と作品シリーズ、音楽之友社 2004)
↑ CD Antonin Dvorak Symphony No.9 ”From the New World”
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○後期ロマン派に位置するチェコの作曲家。チェコ国民学派を代表する作曲家。ブラームスに才能を見いだされ、「スラブ舞曲集」で一躍人気作曲家になった。スメタナとともにボヘミア学派と呼ばれる。
○その後、アメリカに渡って音楽院長として音楽教育に貢献する傍ら、ネイティブ・アメリカンの音楽や黒人霊歌を吸収し、自身の作品に反映させている。
○代表作に、弦楽セレナード、管楽セレナード、ピアノ五重奏曲第2番、交響曲第7番、同8番、同9番『新世界より』、スラヴ舞曲集、弦楽四重奏曲第12番(『愛称『アメリカ』)、など。
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○弦楽四重奏曲第12番『アメリカ』、チェロ協奏曲と並んで、ドヴォルザークのアメリカ時代を代表する作品。ドヴォルザークの他の作品と比べても親しみやすさにあふれるこの作品は、旋律が歌に編曲されたり、BGMとしてよく用いられたりと、クラシック音楽有数の人気曲となっている。
○オーケストラの演奏会でも最も頻繁に演奏されるレパートリーの一つでもあり、日本においてはベートーヴェンの交響曲第5番『運命』、シューベルトの交響曲第7(8)番『未完成』と並んで「3大交響曲」と呼ばれることもある。
◉『新世界より』第2楽章 Largo
○イングリッシュホルンによる主部の主題は非常に有名であり、ドヴォルザークの死後にさまざまな歌詞をつけて『家路』『遠き山に日は落ちて』などの愛唱歌に編曲された。よくインディアン民謡からの借用と誤解もされたが、これは紛れも無いドヴォルザークのオリジナルである。
(以上、ウィキペディアより)
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内藤久子著『ドヴォルジャーク』(作曲家◎人と作品シリーズ=音楽之友社)から
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○第9交響曲は、いわばスラヴ主義的な表現の総体ともいうべき作品である。アメリカ滞在中に作曲されたもので、作曲の契機となった音楽外的な事象も含めて、アメリカ的な要素とチェコ的な要素とが見事に統合されて、円熟した表現の極致に達している。いわばアメリカ滞在の息吹をじゅうぶん吸い込むと同時に、ボヘミアへの郷愁の思い存分に醸し出している作品といえよう。
○イングリッシュホルンが静かに奏でる「第二楽章ラルゴ」の抒情的旋律も、黒人霊歌《深い川》やフォスターの歌《故郷の人びと》と関連づけられるほか、ロングフェローの詩「ハイアワサのうた」から霊感を得たとされるが、ここでも同じように、ボヘミアへの郷愁の思いが盛られていることに気づくだろう。
○最後のよく知られた第四楽章フィナーレ(アレグロ・コン・フォーコ)のテーマは、ホルンとトランペットによるホ短調でのエオリアの七度が力強い異国趣味的な響きを呈するが、それと極めて対照的な副題は、精神的に故郷ボヘミアへの憧れを、透きとおるような自然の流れと美しさで陶酔させる。
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4050号 2022.12.25/ hideki-sansho.hatenablog.com #1090
阿刀田 高 [著]『小説作法の奥義』(新潮社) を読んで、新たな感動と示唆!
新聞広告の「阿刀田 高」(アトウダ タカシ) 氏の名前を見てビックリ。「元気で書いてるんだ!」と早速書店へ。5、60年ぐらい前でしょうか、10年近く同じ職場で働いていた者として親近感を覚えます。作家・文化人として目覚ましい活躍を見せる、阿刀田氏に対する敬愛の気持ちでいっぱいです。
阿刀田高氏は2003年に紫綬褒章、2009年に旭日中綬章、2018年に文化功労者。庶民の私から見れば、今や”雲の上の人”です。おめでとうございます。
<註>文化功労者 文化の向上発達に関し特に功績顕著な者を指す称号。文化人にとっては文化勲章に次ぐ名誉(ウィキペディア)
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↑ 阿刀田 高 [著]『小説作法の奥義』 (新潮社) 表紙カバー
↑ カバー帯
↑ 新聞広告
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『小説作法の奥義』は、小説を書こうとする人を対象の本でしょうが、そんなことに無関係の私(秀樹杉松)は「阿刀田高さんの書いた本だから」買って読みました。実際に読んでみると、”小説の話”ばかりではなく、いやむしろ“人生の話”いっぱいで、大きな示唆と感動に包まれました。皆さんにもお薦めいたします。
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10章からなっているが、私は ⑩花は散るために咲く に感動しました。
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「『花の命』これも読んだ」「うん?」「あんたの究極の死生感を語っているな、あれは」「そうかな」「そうだろう。"花は散るために咲く”をモチーフにして」「まあ、そうかな」、、、、花だっていつまでも咲き続けているのは、つまらない。散る花が美しいの」「それは・・・わかります」
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最終章「花は散るために咲く」の ENDING
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「どっちが先か。とにかく花は散るために咲くんだろ」「ああ」
人はみんな死んでいく。そこにこそ意味がある。意味を持たせなければなるまい。文学の役割はそのあたりにあるのかもしれない。「花の命」を、もう一度読み返してみよう。
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「人間も同じ。人間は死ぬから深いの。そこにはAI は入り込めやしないわ」「そうなんだ」「”花は散るために咲く”わかります?」「はい・・・」「いいことばでしょ。散ることが尊いの。
散るからこそ咲いている時がすばらしいの」「”花は散るために咲く”ですか」「そう」。
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阿刀田高『小説作法の奥義』
間も無く米寿、年をとり、自分の仕事を顧みて、わからないところの誕生を、その情況を少しく探ってみたくなった。(略)
五十余年執筆を続けてきた老爺の、人生に対する未練、それを気ままに綴る試みをお許しいただきたい。(本書「はじめに」から)
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阿刀田 高(あとうだたかし)
◉プロフィール
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◉履歴
○日本推理作家協会会長(1993-97)
○日本ペンクラブ会長(2007-2011)
○紫綬褒章(2003)
○旭日中綬賞(2009)
○文化功労者(2018)
○山梨県立図書館館長(2012就任)
○同館名誉図書館長
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◉代表作
○『冷蔵庫より愛をこめて』(1978)
直木賞候補
○『ナポレオン狂』(1979)
第81回直木賞受賞
○『ギリシャ神話を知ってますか』(1981)
○『新トロイア物語』(1994)
第29回吉川英治文学賞受賞
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◉主な受賞歴
○日本推理作家協会賞 (1979)
○直木三十五賞 (1979)
○吉川英治文学賞 (1995)
○旭日中綬章受勲 (2009年)
○文化功労者 (2018年)
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◉著書
○初期著作 12
○ショートショート・小説 92
○エッセイ・対談 39
○古典もの 21
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4049号 2022.12.22/ hideki-sansho.hatenablog.com #1089
『日本史を暴く』(磯田道史著、中公新書) を読む ~ “面白くて為になる”本です!
私の書評の一つに「面白くてタメになる本」がありますが、
本書『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』はその典型でしょう。
著者は、毎週日曜日のNHKBSプレミアム(0:00〜0:45)「英雄たちの選択」で、お目にかかる 磯田道史さんです。
↑ 磯田道史著『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』表紙カバー
↑ 磯田道史さんのプロフィール(本書奥付から)
↑ 本書表紙カバー から
↑ 本書表紙カバー から
↑ 新聞広告
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<本書の構成>
◉歴史には裏がある―まえがき
◉第1章 戦国の怪物たち
◉第2章 江戸の殿様・庶民・猫
◉第3章 幕末維新の光と闇
◉第4章 疫病の災害の歴史に学ぶ
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<歴史には裏がある――まえがき> から
「歴史には裏がある。歴史は裏でできている。この本に書いてあるのは、歴史の裏ばかりだ。」
「おおよそ、表の歴史は、きれいごとの上手くいった話ばかりでできている。」
「本書は、毎日、私が古文書のホコリと戦いながら、まことにアナログな手法で、自分で一つずつ集め、日本史のある面を暴いていったものである。」
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◉本書の第1章から第4章まで、234ページにわたって61項目が収録されています。各章から2例だけ紹介します。
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○細川家に伝わる「光秀謀反」に真相(第1章)
○秀頼の実父に新候補(第1章)
○鼠小僧は「義賊」にあらず(第2章)
○赤穂浪士の「吉良の首切断式」(第2章)
○龍馬の遺書か、『藩論』の発見(第3章)
○西郷隆盛、闇も抱えた男(第3章)
○江戸時代に「オミクロン」?(第4章)
○ねやごとにも自粛要請(第4章)
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◉以上で、磯田道史著『日本史を暴く』の紹介を終わります。未読の方には、ご愛読をお薦めいたします!
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4048号 2022.12.19/ hideki-sansho.hatenablog.com #1088
故郷から届いた 大好きなリンゴ!~「林檎 (リンゴ) の研究」
旧南部藩の岩手県出身なので、子供の頃はリンゴを食べて育ちました。今でも、リンゴと南部煎餅(なんぶせんべい)は大好物です。
岩手の弟から ”いわて純情りんご” の「サンふじ」と「シナノゴールド」が贈られてきました。有難いことで、美味しく頂戴しています。
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↓ 故郷から届いた 「サンふじ」「シナノゴールド」
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美味しいリンゴを食べながら、リンゴについて少し調べてみようと発心(ほっしん)。さっそく PC・スマホ・辞書・百科事典を総動員して”勉強”を開始。次第に加熱し「リンゴの研究」になりました。
”たかがリンゴ”と思いきや、面白くて奥が深い。”研究”結果をブログ『秀樹杉松』に投稿することにしました。
本格的に調べた結果です。冗長な駄文かと恐れますが、参考になることもあるかと思います。お目通しいただければ幸甚の至りです。ウィキペディア(ja.m.wikipedia.org)引用中心の編集ですが、多岐にわたる調査だったので、いちいちの出典名は省略させていただきました。
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◉リンゴの主な種類
▼ふじ
○農研機構で1930年代後半に育成され、1962年に品種登録されたリンゴの品種で、デリシャスと国光の2種類のリンゴを交配したものである。(母親「国光」、父親「デリシャス」)
○1962年に青森県藤崎町で誕生し、日本で最も一般的に栽培され、世界においても最も生産高の高い品種。日本で誕生した「ふじ」が世界各国で栽培されるようになり、2001年には世界のリンゴ生産量のトップになっていたことが明らかになりました。
○名前の由来
候補段階では「ラッキー」案も出たが、最終的には ①日本一の富士山、②生まれ育った藤崎町、③女優山本富士子さん などにちなみ「ふじ」と命名することになりました。
○日本一の「ふじ」のようにとの願いが込められた命名ですが、やがて「ふじ」は世界の主力品種として圧倒的な存在となり、今では日本一を飛び越えて「世界一」になっています。
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▼サンふじ
秋田県で生産されるリンゴの約6割を占めるサンふじ。無袋(袋をかけない)で日光を十分に浴びさせて栽培したものは「サンふじ」の名で出荷される。(「サンふじ」は、JA長野の登録商標)
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▼紅玉(こうぎょく)
アメリカ原産のジョナサンが明治時代の初めに日本に入ってきた。伝来したばかりの頃は、地域ごとに呼称が多様(満紅、千也、チ印)だったので、1900年(明治33年)に「紅玉」に統一した。戦後は甘みの強いりんごに押されて生産量を大きく減らしたが、アップルパイなどの製菓用に根強い需要があるため再び生産量が増えている。
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▼国光(こっこう)
アメリカ原産。日本では明治・大正・昭和の約100年間にわたって、リンゴ生産の基幹品種として、紅玉とともに広く栽培された。
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▼レッドデリシャス(日本では単に「デリシャス」とも)
栽培用のリンゴのクローン(コピー)の一つ。1968年から2018年まで、米国で最も生産量の多い品種だった。
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▼ゴールデンデリシャス
黄色いリンゴの品種。レッドデリシャスとは関係ない。
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▼シナノゴールド
ゴールデンデリシャスと千秋の組み合わせから選抜・育成したリンゴ。(黄リンゴ系)
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▼陸奥(むつ)
ゴールデンデリシャスとインドの交配。名称の由来は原産地青森県の旧国名陸奥国。
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▼王林(おうりん)
黄緑色リンゴの代表格。「リンゴの中の王様」という意味を込めて命名された、黄緑色の品種。
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▼つがる
青森生まれの早生リンゴ。「ふじ」に次ぐ2番目の生産量。
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▼印度(いんど)
青森県弘前市で生まれた日本最初の品種。品種名「印度」には様々な説あり。弘前市東奥義塾教師ジョン・イング氏の名前からという説。ジョン・イング氏がインディアナ州出身だったからという説、インディアナから種子が送られてきたからという説、など。
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◉林檎(リンゴ)とは?
○バラ科リンゴ属の落葉高木、またはその果実。植物学上はセイヨウリンゴと呼ぶ。春、白または薄紅の花が咲く。
和名 セイヨウリンゴ(西洋林檎)
○日本語においては漢字で主に「林檎」と書くが、この語は本来、同族別種の野生種ワリンゴの漢名である。また、「檎」を「ご」と読むのは慣用語で、本来の読みは「ごん」(呉音)、「きん」(漢音)である。古く中国から日本に伝わったワリンゴを「林檎」といい、日本でリンゴと呼ばれるようになった。(なるほど、だから「林檎」ではなく「西洋林檎」と呼ぶんですね)
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◉リンゴの名前
○平安時代中期に作られた辞書『和名類聚抄』に「利宇古宇(リウコウ、リウゴウ)」と記述されており、これが転訛したとも言われている。
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◉リンゴの栽培史
○リンゴの栽培はヨーロッパでは4000年以前のスイスの湖上民族時代から始まり、多くの神話伝説の中で取り上げられ、リンゴの呼び名は果実類を代表する名とされた。これは、日本でモモが果実の代表的呼び名であったことと似ている。
○欧米のリンゴは、文久年間の福井藩主松平春嶽の江戸巣鴨別邸に、アメリカ種が見られるのが初めてと言われる。本格的な導入は明治初期。その後、導入品種の適応性が判明し、北海道、青森県や長野県など、適地において栽培が進んできた。
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◉リンゴに関する諺(ことわざ)
▼「毎日のリンゴ一個は医者を遠ざける」
An apple a day keeps the doctor away.
ウェールズ由来の英語の諺で、リンゴ(あるいは果物や野菜一般)を食べることが健康によい効果をもたらすという民衆の知恵を示したもの。
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▼「毎日のリンゴ一個は、医者の費用を節約できる」(スペイン)
▼「一日一個のリンゴで医者いらず」
一日一個のリンゴで医者がいらなくなるほど、りんごは健康にとって良い食べ物だ。
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▼「寝る前のリンゴで医者がやせ細り」
▼「腹八分目に医者いらず」
▼「薬より養生」
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▼「りんご医者いらず」
昔アメリカの小学校の間で、先生に気に入ってもらうために、ピカピカに磨いたリンゴをプレゼントするのが流行ったことからきている。
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▼「りんごが赤くなると医者が青くなる」
赤くなったリンゴを食べたら病気知らずで医者にかからずに済む。
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▼「朝のりんご(果物)は金、昼は銀、夜は銅もしくは鉄」
イギリスで古くから伝わることわざ。同じリンゴでも食べる時間帯が重要だということ。
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▼「赤いリンゴは虫食いリンゴ」(ブルガリア)
真っ赤に蒸れているように見えるリンゴは、逆に中が虫に食われて、腐っている事がある。美しい女性でも、心が腐っていることがある。日本の「綺麗なバラにはトゲがある」と同じ意味でしょうね。
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▼「赤いリンゴと敵の友情を信じるな」(タジキスタン)
外見だけで判断するな。「バラトゲ」とも同じ意味でしょうね。
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▼「赤いリンゴだが、芯は虫食い」(ウクライナ)
▼「綺麗なリンゴ、中に虫」(エストニア)
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▼「赤きリンゴに投石する者あとを絶たず」(トルコ)
投石するのはリンゴを落とすため。赤く熟しているからこそ石を投げられる。「出る杭は打たれる」という意味と同じですね。
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▼「リンゴの木は根に虫がいると萎える」(ラトヴィア)
夫と妻の間にわだかまりがあると、家庭は崩壊する。カエルにこの虫を食べてもらえば良いですね。
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▼「リンゴは木から遠くへは落ちず」(フィンランド)
親より飛び抜けた上出来の子供はいない。「蛙の子は蛙」ということですね。
▼「リンゴの木から遠くへリンゴは落ちない」(モルドビン)
部分は全体の枠を出ない。「蛙」
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▼「リンゴの実はリンゴの木から遠くへは落ちない」(ラトヴィア、チェコスロヴァキア)
子供は親に似るものだ。血統は争えない。また「カエル」
▼「リンゴはリンゴの木の近くに落ちる」(ロシア)
子供に親の欠点が現れる。子供を見れば親がわかる。ロシアでは非難の言葉。
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▼「リンゴの実はリンゴの木から遠くへは転がらない」(リトアニア)
子供たちは多くの点で両親によく似ている。こちらも「カエルの子はカエル」
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▼「こういうリンゴの木でこういうリンゴ」(タタール)
親に似た子である。はい「カエル」
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▼「アダムが野生リンゴを食い、わしらの歯が浮く」(ウクライナ)
他人のせいでとばっちりを受ける。責任転嫁。
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▼「まるいものすべてがリンゴというわけではない」(ジプシーのことわざ)
食えないもの、食えない奴もいる。深い原理原則を諭す場合に使えそうですね。
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▼良いリンゴはよく糞の上に落ちる(ナイジェリア)
いい人は早死にするものだ。お悔やみの言葉。赤く熟したリンゴでも、クソの上に落ちては誰も食べてくれない。それと同じようにどんなにいい人でも、早く死んで仕舞えば残念であるということらしい。
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▼アイザック・ニュートンは、木から落ちるリンゴを見て万有引力の法則のアイデアを得たという逸話がある」
▼リンゴが木から落ちたと言う人は大勢いても、なぜ、と考えたのはニュートンただ一人だった。
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▼旧約聖書に登場するアダムとイヴが、蛇にそそのかされて食べた「善悪を知る果実」(禁断の果実)はリンゴだとされる」
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▼ウィリアム・テルはヘルマン・ゲスラーの帽子に頭を下げなかったために逮捕され、息子の頭の上のリンゴを矢で射るか、それとも死ぬかを選択することになり、一発で見事にリンゴを射抜いた、という逸話がある。
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▼ルター名言「たとえ明日、世界が滅亡しようとも、今日私はリンゴの木を植える」
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▼リンゴの産地である青森県の弘前実業高校藤崎校舎は、「りんご科」という学科を設置している。
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◎リンゴの花言葉 「優先」「好み」「選択」
◎リンゴの実の花言葉 「誘惑」「後悔」
◎リンゴの木の花言葉 「名誉」
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◉花名の由来
リンゴ属の学名「Malus マルス」は、リンゴの木を意味するラテン語に由来。
◉リンゴの名前は、平安時代中期に作られた辞書『和名類聚抄』に「利宇古宇(リウコウ、リウゴウ)」と記述されており、これが転訛したとも言われている。
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以上で「りんごの研究」終わります。お読みいただき、有難うございました。
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4047号 2022.12.17/ hideki-sansho.hatenablog.com #1087
日本一の大学
「日本一の大学」といえば、T大・W大・K大などを筆頭に、何を基準にするかで、種々の大学が挙げられるでしょう。しかし、決められた公的な基準があるわけではないし、人それぞれの考え・見方・好みもあるでしょう。となれば結局、「自分の母校が日本一」でいいのではないか。
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私の住んでいる近くに、「明治大学和泉キャンパス」と「日本大学文理学部」があります。散歩で通りかかることもあるので、M大・N大には親近感をもっています。
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「白雲なびく駿河台/眉秀でたる若人が」で始まり、「明治その名ぞ吾等が母校」で終わる♪明大校歌と、「日に日に新たに 文化の華の」で歌い始め、「いざ歌わん我らが理想」で締める♪日大校歌は、どちらも素晴らしいですね!
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さて、今回は「日本大学」を取り上げます。何しろ、校名が「日本」そのものだから、日大は日本一の大学と言ってもいいでしょう。それだけではなく、以下のように、「国内最大・日本最大の規模」、「日本の大学の全体で第1位」と評価されているからです。
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ウイキペディア(ja.m.wikipedia.org)から一部を引用します。
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◉1889(明治22)年創立、1920(大正9)年大学設置。
◉すべての学部・大学院研究科が単科大学のようにそれぞれ独立したキャンパスを有しており、日本の大学においては国内最大の規模。
◉日本最大の規模を有する私立総合大学。
◉卒業生総数 100万人(1,167,309人、2018年3月現在)…日本の大学全体で第1位
◉学生数 7万4千人(74,112人、2022年5月1日現在)...... .同 上
◉創立関係者 山田顕義(学祖)、宮崎道三郎、金子堅太郎を含む法律学者11名。山田は近代日本の発展に大きく寄与し、「近代法の祖」と称される。
◉1889(明治22)年 「日本法律学校」(日本大学の前身)設立
◉建学の精神 (校訓・理念・学是) 自主創造
(以下省略)
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きのう午後天気も回復したので、散歩がてら世田谷区桜上水の「日本大学文理学部」まで行ってきました。久しぶりだったので、なんか ”懐かしい感じ” でした。(但し、母校ではありません)。途中で撮った何枚かの写真を、『秀樹杉松』の本号に投稿掲載することにします。よろしかったら、どうぞご覧ください。
<註>
ちょうど退校時にぶつかったため、学生の顔写真を撮るのを避けました。写真は撮らなかったが、校門から吐き出される学生の塊り、日大通りを闊歩する学生の群れには、圧倒されるほどでした。(やはり、日大は日本一の大学!)
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栄福稲荷神社 ↑
永福寺 ↑
永福橋 ↑
永福体育館前 ↑
杉並消防署 永福出張所 ↑
玉川上水永泉寺緑地 ↑
京王井の頭線 ↑
日大通り ↑
松沢小学校 ↑
日大通り ↑↓
以下、日大関係 ↓
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4046号 2022.12.14/ hideki-sansho.hatenablog.com #1086
小泉 悠 著『ウクライナ戦争』(ちくま新書)を読む ~ 今、”必読の本”でしょう。
○私が読むのは、大体は”面白くて為になる本”ですが、時には ”難しくて為になる本” にも挑みます。3日ぐらい前でしたか、新聞の広告欄に載っていた新刊本
『ウクライナ戦争』(小泉 悠著、ちくま新書) に気づき、早速購入。
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○本書は以下の構成からなっています。出たばかりの本なので、若干紹介させていただきます。
○第1章 2021年春の軍事的危機 2021年1月~5月
○第2章 開戦前夜 2021年9月~2022年2月21日
○第3章「特別軍事作戦」2022年2月24日~7月
○第4章 転機を迎える第二次ロシア・ウクライナ戦争 2022年8月~
○第5章 この戦争をどう理解するか
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<新聞広告>
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著者の小泉悠氏は、本書「おわりに」(p.229)で、「これまでの議論を総括するとともに、今後に関する若干の展望や、筆者の意見を述べてみたい」として、以下の三点が書かれています。
◉「古い戦争」としての第二次ロシア・ウクライナ戦争
○第一に、この戦争は極めて古典的な様相を呈する「古い戦争」である。……ハイテク技術の活用、情報戦や内通者の手引きに代表される非軍事的闘争手段が用いられていることはたしかであり、それらはそれぞれに大きな効果を発揮している。
しかし、戦争全体の趨勢に大きな影響を及ぼしたのは、侵略に対するウクライナ国民の抗戦意志、兵力の動員能力、火力の多寡といった、より古典的な要素であった。………
◉逃れられない核の呪縛
○これに関する第二点として、核抑止は依然として大国の行動を強く縛っている、ということを今回の戦争は明確に示した。……核兵器が人類の破滅にさえ繋がりかねない破壊力を持ち、人類が暴力に対して脆弱な物理的存在である以上、その恐怖は究極の抑止力として機能する(してしまう)のである。………
◉主体的な議論の必要性
○第三に、この戦争は「どっちもどっち」と片づけられるものではない。………
この戦争の第一義的な責任はロシアにある。その動機は大国間のパワーバランスに対する懸念であったのかもしれないし、あるいはプーチンの民族主義的な野望であったのかもしれないが、一方的な暴力行使に及んだ側であることには変わりはない。
開戦時に引き起こされた多くの虐殺、拷問、性的暴行などについては述べるまでもないだろう。
○この点を明確に踏まえることなしに、ただ戦闘が停止されればそれで「解決」になるという態度は否定されなければならない。……日本としてはこの戦争を我が事として捉え、大国の侵略が成功したという事例を残さないように努力すべきではないか。……
軍事援助は難しいとしても、難民への生活支援、都市の再建、地雷除去など、できることは少なくないはずだ。
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「ウクライナ戦争」を知り理解するために、恰好の本だと思います。それにとどまらず、「戦争」というものを考える上で、勉強になる貴重な本だと確信します。多くの人に読まれてほしいです。
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4045号 2022.12.13/ hideki-sansho.hatenablog.com #1085
「神田川を歩く」の ”余景” 〜川と周辺の《三十景》
神田川の水源「井の頭池」から「隅田川」への合流地点までの24.6kmを、10回にわけて完歩しました。そして、起点の「水門橋」から合流直前の「柳橋」までの、145橋の写真を撮りました。(撮影できなかった橋は数個ありましたが)
「神田川を歩く」の標題で、ブログ『秀樹杉松』に執筆投稿しました。これで全部が終わり、今は”余韻” に浸っています。
”本日は晴天なり”なので、いつものように気軽な散歩に出かけた。歩いているうちに、神田川歩きでは橋(145)の撮影に専念したので、他のものは「見ただけに終わったなあ……」。
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この際だから、撮影対象外だった「風景・景色の写真を撮ってみようか」。そして撮影したのが以下の写真です。下手な文章は割愛し、下手な写真(30景)をお目にかけます。本号のタイトルを何とするか思案した結果、
「神田川を歩く」の余景とすることにしたが、「余景」なんて言葉があるかどうか自信がないので、スマホ検索しました。
真っ先に「コトバンクkotobank.jp」が出てきました。
→
余景
字統「余」の項目を見る
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そこで備え付けの『字統』(白川静,平凡社)を調べたら、p.842に「余」の説明が書かれています。
→
「…ことが終わってのち、その趣の存することを、余意、余光、余韻、余波のようにいう。
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私の「余景」は、神田川歩きの風景・景色の意味を持たせた ”私製用語”ですが、まあ「中たらずと雖も遠からず」(あたらずといえども、とおからず)でしょう、か。
では、写真をご覧ください。
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4044号 2022.12.10/ hideki-sansho.hatenablog.com #1084