クラシック音楽といえば、ベートーヴェンとモーツァルトの名が挙がるでしょう。そしてショパン、シューベルト、シューマン、の、似たような名前の3人が続くかも。実は私(秀樹杉松)の場合は、ドヴォルジャーク(ドヴォルザーク・ドヴォジャークの表記も)の名も含めたいのです。
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↑ 内藤久子『ドヴォルジャーク』(作曲家◎人と作品シリーズ、音楽之友社 2004)
↑ CD Antonin Dvorak Symphony No.9 ”From the New World”
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○後期ロマン派に位置するチェコの作曲家。チェコ国民学派を代表する作曲家。ブラームスに才能を見いだされ、「スラブ舞曲集」で一躍人気作曲家になった。スメタナとともにボヘミア学派と呼ばれる。
○その後、アメリカに渡って音楽院長として音楽教育に貢献する傍ら、ネイティブ・アメリカンの音楽や黒人霊歌を吸収し、自身の作品に反映させている。
○代表作に、弦楽セレナード、管楽セレナード、ピアノ五重奏曲第2番、交響曲第7番、同8番、同9番『新世界より』、スラヴ舞曲集、弦楽四重奏曲第12番(『愛称『アメリカ』)、など。
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○弦楽四重奏曲第12番『アメリカ』、チェロ協奏曲と並んで、ドヴォルザークのアメリカ時代を代表する作品。ドヴォルザークの他の作品と比べても親しみやすさにあふれるこの作品は、旋律が歌に編曲されたり、BGMとしてよく用いられたりと、クラシック音楽有数の人気曲となっている。
○オーケストラの演奏会でも最も頻繁に演奏されるレパートリーの一つでもあり、日本においてはベートーヴェンの交響曲第5番『運命』、シューベルトの交響曲第7(8)番『未完成』と並んで「3大交響曲」と呼ばれることもある。
◉『新世界より』第2楽章 Largo
○イングリッシュホルンによる主部の主題は非常に有名であり、ドヴォルザークの死後にさまざまな歌詞をつけて『家路』『遠き山に日は落ちて』などの愛唱歌に編曲された。よくインディアン民謡からの借用と誤解もされたが、これは紛れも無いドヴォルザークのオリジナルである。
(以上、ウィキペディアより)
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内藤久子著『ドヴォルジャーク』(作曲家◎人と作品シリーズ=音楽之友社)から
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○第9交響曲は、いわばスラヴ主義的な表現の総体ともいうべき作品である。アメリカ滞在中に作曲されたもので、作曲の契機となった音楽外的な事象も含めて、アメリカ的な要素とチェコ的な要素とが見事に統合されて、円熟した表現の極致に達している。いわばアメリカ滞在の息吹をじゅうぶん吸い込むと同時に、ボヘミアへの郷愁の思い存分に醸し出している作品といえよう。
○イングリッシュホルンが静かに奏でる「第二楽章ラルゴ」の抒情的旋律も、黒人霊歌《深い川》やフォスターの歌《故郷の人びと》と関連づけられるほか、ロングフェローの詩「ハイアワサのうた」から霊感を得たとされるが、ここでも同じように、ボヘミアへの郷愁の思いが盛られていることに気づくだろう。
○最後のよく知られた第四楽章フィナーレ(アレグロ・コン・フォーコ)のテーマは、ホルンとトランペットによるホ短調でのエオリアの七度が力強い異国趣味的な響きを呈するが、それと極めて対照的な副題は、精神的に故郷ボヘミアへの憧れを、透きとおるような自然の流れと美しさで陶酔させる。
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文と写真=Atelier秀樹
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『秀樹杉松』136巻4050号 2022.12.25/ hideki-sansho.hatenablog.com #1090