浅田次郎『流人道中記』上・下2冊、を読みました。面白く感動的な小説でした。
新聞の新刊広告ー浅田次郎『流人道中記』(上・下)ーを見て、すぐ書店へ行って躊躇なく購入しました。コロナ騒動で外出もままならない中で、楽しく読みました。『流人道中記』という書名と著者浅田次郎に関心が強かったからです。新聞広告の「男が抱えた罪真実に、日本中が涙する。最高の感動作」は、オーバーではないです。
表紙やカバーに本書の内容の紹介・宣伝文が出ています。何時ものように、これには目もくれず、いきなり本文を読み始めました。基礎知識がゼロ、先入観のないまっさらな状態で、本を読むのがいつもの私の読書法だからです。
読み進むうちに、少しわかり始めました。どうやらこの長編小説は、破廉恥罪で流罪判決を受けた 旗本・青山玄蕃と、押送人の見習与力・石川乙次郎の二人の「道中記」のようです。
ここまでわかるのに、かなり時間がかかりました。読み出したら、面白いというか、よく分からないというか、正直、実に不思議な物語です。主人公の旗本は一体何者なのか? どういう罪を犯したのか? この先物語がどう展開するのか? いかなる結末になるのか?、、、本当に不思議というか、魅惑的な小説です。間違いなく、一読に値する名作です。
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1)著者:浅田次郎のプロフィール(本書の奥付)を見て見ましょう。ご覧のように、直木賞を始め多くの文学賞などを受賞してます。
2)表紙とカバー、新聞広告をご覧ください。
3)本書の主人公にかかる「流人」「旗本」「与力」について、念のためにウィキペディア(ja.m.wikipedia.org.)で確認しましたので、参考まで注記します。
◉流人(るにん、りゅうじん、流され人、流れ人)
=流刑(るけい)に処せられた人。流罪人
◉流罪 (るざい)
=罪人を辺境や島に送る追放刑。流刑(りゅうけい、るけい)、配流(はいる)ともいう。特に流刑地が島の場合には島流しと呼ばれることもある。
◉旗本 (はたもと )
=江戸時代に、将軍に直属して一万石以下の知行地もしくは蔵米を受けた家柄。青山家は三河安祥以来の生粋の御譜代で、知行三千二百五十石の「高の人」(たかのひと)。
◉高の人(たかのひと)
=江戸時代、高禄の幕臣を指す総称。
◉与力
=町奉行を補佐し、江戸市中の行政・司法・警察の人にあたった。
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(写真撮影:Atelier秀樹)
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『秀樹杉松』113巻2981号 2020.4.8/ hideki-sansho.hatenablog.com #621