

四つのキーワード並べると、掛け合わせ検索の感じですね。さて、何を検索?
夜明け前といえば島崎藤村の『夜明け前』。朝飯前といえば簡単なこと。シルバーといえば銀・老人。善福寺川は知らない方が圧倒的、でしょうか。
本稿で取り上げる夜明け前は、藤村と関係なく文字通り夜が開ける前のことです。私はこのところ、毎朝5時に起きています。その理由の一つは、早朝のシルバー就業に出かけるためです。シルバーの仕事が終わって帰宅後に朝食をいただくので、洒落て「朝飯前の仕事」と呼んでいます。(実際は楽な仕事ではないのですが)


もう一つは、コロナ対策で早朝の善福寺川散歩をするためです。仕事(二日に1回)の日だけ早く起きるのではなく、「毎日5時起床」が最近の生活スタイルになっています。
夜明けの時刻は季節で変化しますが、今日は12月19日で、昼が一番短い冬至が明後日に迫っています。したがって、ここ数ヶ月は、5時過ぎに家を出る頃は真っ暗でした。ちなみに、今朝の日の出は6時46分でした。日の出前の1時間あまり、まさしく「夜明け前」の満喫。
朝5時台は真っ暗なうえにすごく寒いです。しかし、天気が好ければ、金星(明けの明星)や下弦の月を見ることができ、「夜明け前」の別世界を堪能できるのです。「夜明け後」に起床する人には分からない、至福の時間・空間を楽しめるので、これこそ「早起きは三文の徳」?
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<夜明け前>
至福の時間帯「夜明け前」を表す用語を、思いつくままに挙げてみます。(国語辞典やネット情報で調べました)。どれも、良い言葉・綺麗な表現ですね!
◉ 暁(あかつき)
「明時(アカトキ)」の転。夜半から夜のあける頃まで。(「あけぼの」より広範
囲)。
◉ 曙(あけぼの)
「明け仄 (ホノ) 」の意。夜が仄々と明け始める頃。「あさぼらけ」よりやや暗い頃をいう。
◉ 朝ぼらけ
朝、次第に明るくなってくる頃。「あけぼの」よりやや明るい頃をいう。
◉ 朝まだき
夜の開けきらない頃、早朝。
◉ 未明
明け方に空が白み始める前の時間帯。
◉ 夜明け
東の空が白んで薄明るくなった頃。明け方。
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<朝・昼・夜>
◉ 日の出
1日に1回、太陽が地平線の下から昇る現象。太陽の上縁が地平線上に見え始めた瞬間。朝日が東の空から昇り始めること。また、その時刻。
◉ 旦(たん、あした)
太陽が地平線上に現れる時。
◉ 朝日
朝の太陽。また、その光。
◉ 旭(あさひ)
勢いよくのぼる朝の太陽。
◉ 旭日(きょくじつ)
朝の太陽。朝日。


◉ 朝(あさ、あした)
陽が昇ってから正午までの間の、ある程度の範囲の時間帯。時には午前と一致する。 一般的に人間はこの時間帯に起き、活動を始める。(Google)
夜明けから数時間。または、正午までのまでの間。(新潮国語辞典)
古代には朝日を迎えて政治を行なったので、朝は朝廷を意味し、また朝廷に出ること(参朝)の意となった。(角川緩和中辞典)
金文(青銅器の表面に鋳込まれた、あるいは刻まれた文字)は、「草+日+水」の会意文字で、草の間から太陽がのぼり、潮が満ちてくる時を示す。篆文(篆書体)は、「幹(はたが上がるように日がのぼる)+ 音符・舟」からなる形声文字で、東方から太陽の抜け出るあさ。(学研漢和大字典)
◉ 昼(晝)
「筆を手に持つ姿+日 を四角に区切った形」の会意文字。日の照る時間を、ここからここまでだと筆で区切って書く様を示す。
昼という言葉は、株(中心となる木の幹ー朱(木の中心の赤い木質部)ー主(中心となって動かぬ者る)ー柱(じっと立つ柱)などと同系で、一日のうち主となり中心となる時のこと。夜に対することば。(学研漢和大字典)
◉ 夕
三日月を描いた象形文字。夜と同系で、月の出る夜のこと。字体は月と同じだが、言葉としては別。日暮れ方。太陽が西に傾く時。(学研漢和大字典)


◉ 夜
夕と亦(えき)とから成り、亦の転音が音を表す。夕に月の明るい意からきた亦の音を加えて、夕と区別して、特によるを意味した。(角川漢和中辞典)
夜は「月+音符・亦の略体」の会意兼形成文字で、昼(日の出る時)を中心にはさんで、その両脇にある時間、つまりよるのことを意味する。亦は、ひとのからだの両脇にあるわきのしたを示す。(学研漢和大字典)
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写真:Atelier秀樹
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秀樹杉松』119巻3709号 2020.12.19/ hideki-sansho.hatenablog.com #749