斎藤幸平『人新世の「資本論」』を読む。感動と驚嘆!
◉新聞広告だったかな?この本に気づき、「変な書名だな」と思った。書店でこの『人新世の「資本論」』(斎藤幸平)を見つけた。今さら『資本論』もないかなとも思ったが、”2021新書大賞第1位”と、著者のプロフィールも確かめ、「久しぶりで真面目そうな本を読んでみようか」ということになりました。
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本書カバーより
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◉書名の「人新世」がさっぱりわからない。ノーベル化学賞受賞者のパウル・クルッツェンが、人類の経済活動が地球に与えた影響があまりに大きいため、地質学的に見て、地球は新たな年代に突入したと言い、それを「人新世」(Anthropocene)と名付けた、とあります(本書p.4)。
人新世(じんしんせい、ひとしんせい:Anthropocene)とは、人類が地球の地質や生態系に与えた影響を発端として提案された想定上の地質時代である。(ウィキペディア ja.m.wikipedia.org)
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◉中学か高校のころ習った「白亜紀」や「ジュラ紀」を思い出し、「地質時代」を検索したら次のように出てきた。
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地質時代とは、約46億年前の地球の誕生から現代までの内、直近数千年の記録の残っている有史以前のことで、地質学的な手法でしか研究できない時代。
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◉難しいことはこの辺でおしまいとし、本書「はじめに」の結びの文章を紹介します。
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「本書はマルクスの『資本論』を折々に参照しながら、「人新世」における資本と社会と自然の絡み合いを分析していく」
「もちろん、これまでのマルクス主義の焼き直しをするつもりはない。150年眠っていたマルクスの思想のまったく新しい面を「発掘」し、展開するつもりだ」
「この「人新世の『資本論』は、気候危機の時代に、より良い社会を作り出すための想像力を解放してくれるだろう」
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◉最後に、各界諸氏の賛辞を紹介します。(本書カバーより)
◉本書の著者:斎藤幸平氏は非常に若く、私とは半世紀の年齢差です。私から見たら、いや客観的に見て、「天才」にちがいありません!
◉何はともあれ、内容は高度ですが、わかりやすく説得力にあふれた文章です。私は完読して「よかった!」と感動を覚えました。あなたもどうぞ!
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写真:Atelier秀樹
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『秀樹杉松』124巻3803号 2021.7.12/ hideki-sansho.hatenablog.com #843