秀樹杉松

祖父と孫、禾と木、松と杉

読書

橋下徹『沖縄問題、解決策はこれだ!』を読む(3)「この沖縄の歴史を見れば、本土は恐縮するはず」

著者の橋下氏が強調する「沖縄の歴史」の登場です。私のこれまでの知識・認識は浅かったことに気づきました。著者の本文に即した引用に心がけています。お読みください。/ Atelier秀樹 大坂なおみ選手が全豪オープンで優勝。昨年の全米オープンに続いての制…

橋下徹『沖縄問題、解決策はこれだ』(2)「県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ・・・」の意味

橋下徹『沖縄問題、解決策はこれだ!』の2回めの読書メモをお届けします。 / Atelier秀樹

橋下徹『沖縄問題、解決策はこれだ!これで沖縄は再生する』を読みました。国民必読の書?

読み終わったばかりの 橋下徹『沖縄問題、解決策はこれだ!これで沖縄は再生する』を取り上げます。橋下氏の真意を知るために、私の下手な説明や要約・評論よりも、本書の文章に即して引用することを基本にします。 橋下徹『沖縄問題、解決策はこれだ!これ…

宮本輝『流転の海』、第九部「野の春」で完結。感動の裡に、全9巻を読みきりました。

昨年の10月から今年正月にかけて宮本輝『流転の海』の全冊(9巻)をやっと読了しました。正直、途中で読むのをやめようかと思ったりしましたが、読み出したからには読みきろうと頑張りました。それだけの長編だと言いたいのです。 / Atelier秀樹

佐伯泰英『居眠り磐音』が復活。来月から決定版の刊行開始。まずは正月早々、物語の序章『奈緒と磐音』が発売されました。松坂桃李の磐音役で映画化、5月17日公開。

佐伯泰英の『居眠り磐音 江戸双紙』全51巻(双葉文庫)を、感動の裡に読みきったのは、確か3年ぐらい前でした。質量共に、“平成最大の人気シリーズ”といわれる大長編。これに著者が手を入れ、一層の鋭さを増した“決定版”(文春文庫)として蘇る、という新聞…

内田康夫『孤道』(未完作)の「完結編」の最優秀賞が決定、発表されました。和久井清水(わくいきよみ)「孤道 ~我れ言挙げす」

本題に入る前に、内田康夫の大ファンである私のブログ『秀樹杉松』を紹介します。/ Atelier秀樹

峠の茶屋で一服 〜「坂めぐり」つぶやき(3)

<調査と準備> 坂めぐりには、周到な調査と準備が欠かせない。何区へ行くか、何坂をめぐるかをまず決めます。次は行く坂の“研究”。これが面白い、当然歴史や由来がある。いよいよ坂めぐりの順番、コースを決める。もちろん地図とにらめっこしつつ、坂学会の…

北方謙三『楠木正成』を読む

北方謙三『楠木正成』 中央公論新社 2000年刊 読んでみようと思ったきっかけは、 1)『チンギス記』と『杖下に死す』に感動したので、もう少し読んでみたい。 2)南北朝、14世紀の時代に興味がある。 3)何よりも、楠木正成への関心。

征西大将軍・懐良親王(後醍醐天皇の皇子)の九州統一と、壮大な「夢」~北方謙三『武王の門』を読む~

北方謙三『武王の門』(新潮文庫) 1)『チンギス記』(一、二) に続いて、北方謙三氏の歴史小説第1作とされる 『武王の門』を読みました。文庫版2冊・970ページの長編で、坂めぐりなどの合間を縫い、図書館の返却期限を気にしながら、毎日少しずつ読んだ…

北方謙三『杖下に死す』(文春文庫)を読みました。あの「大塩平八郎の乱」です。

先般『チンギス紀』を読んで感激したので、北方謙三氏の小説を図書館から借り出して読んでいるところです。今回は『杖下に死す』の感想ですが、自分の手ではうまくいかないので、文庫本の解説者(末國善己氏)の解説に依拠しました。いま大相撲の熱戦がくり…

「火眼」「鳴動」 /『チンギス紀』一、二 (北方謙三著)を読む。壮大な歴史長編の開幕!

北方謙三『チンギス紀』(一) 火眼、(二) 鳴動 集英社 2018年5月30日 刊 2週間ばかり前 (8/7) のブログ『秀樹杉松』で、北方謙三著『チンギス紀』(一)「火眼」を読んだことを書きました。 もっとも内容は、幼児の頃「あ、モーコが来たぞ!」=「アモコ!…

北方謙三著『チンギス紀』一. 火眼』を読む。そして、成吉思汗 / 蒙古 / 蒙古襲来 / モンゴル /大相撲 / 強い白鵬・朝青龍 ……を思う。

◉前号にも書いたように、坂巡りなどで読むのが進まなかった『チンギス紀』(北方謙三著・集英社刊)の初巻「火眼」(かがん)を、今やっと読了しました。前号にアップした本書の表紙のオビに書かれているように、 →「ユーラシア大陸に拡がる大帝国の礎を築いた英…

坂めぐり一服 〜北方謙三『チンギス紀』(一、二)を読了できるかな?

今日は8月6日。広島原爆から73年が経った。今夜から雨が降り、9日までは傘模様がついており、台風も来るとか。8月に入ってから、1日・3日・5日と3回続けて東京の南端の大田区の坂を歩きめぐりました。「落穂拾い」の感があるので、三日間で歩いたのは10…

星 亮一著『斗南藩』(となみはん) ー「朝敵」会津藩士たちの苦難と再起ー を読む。〜もう一つの明治維新史〜

今放映中の大河ドラマは観たことがない。関心がないからではない。ブログのプロフィールにあるように、私(Atelier秀樹)は「東北出身」です。誰よりも戊辰戦争には強い関心を持ち、自分なりの確固とした考えを懐いているつもりです。何はともあれ、お読みく…

『東京「スリバチ」地形散歩』(皆川典久著)を読む。〜素晴らしい本に出会いました。分かりやすくて、しかも専門的。見やすい写真・地図もたっぷりです!

著者:皆川典久(東京スリバチ学会会長) 書名:凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩 洋泉社 2012年2月15日初版、2017年6月2日第7刷発行 一風変わった面白い書名だが、私には身近に感じられる本です。「なるほど、その通り」と共感共鳴できることが多い…

子母澤寛『父子鷹』を読む ~ 勝海舟(麟太郎)の父:勝小吉を中心とした小説

三週間ばかり前に「歴史動かした超弩級時代劇『2018年6月12日』」のタイトルで、トラさんとキンさんの歴史的会談を取り上げました。キンさん(坂田金時=金太郎)とトラさん(虎ことふうてんの寅)。私のいつもの手法で、本名は伏せ、両人を“父子鷹”に仕立…

帚木蓬生『安楽病棟』を読み、終末期医療、安楽死問題を考える。

ブログ『秀樹杉松』前号で、劇団青年座の公演「安楽病棟」観劇記を書きました。会場の本多劇場に行く前に図書館に立ち寄って、芝居の原作本『安楽病院』(帚木蓬生著)を借り出しました。本は観劇を終えて帰宅後に読みました。つまり、青年座の芝居を観た後に…

劇団青年座の232回公演「安楽病棟」を観て感動しました。 〜 原作:帚木蓬生、脚本:シライケイタ、演出:磯村純

週2回ばかり早朝パート(シルバー人材センター就業)をしています。やっている仕事は別ですが、そこで元気良く働いている人がおられます。その方から教わり、昨日の午後下北沢の本多劇場へ行き、劇団青年座の第232回公演「安楽病棟」を観劇してきました。 / …

『水滸伝』と「梁山泊」 ~ 津本陽氏のご逝去を悼み、『新釈 水滸伝』を読む

直木賞・吉川英治文学賞・菊池寛賞などを受賞した、時代小説作家の津本陽さん(1929~2018)が先月末に亡くなられたのを、新聞の報道で知った。哀悼の気持ちを胸に近くの図書館へ行った。所定の書架に作品が見当たらないので館員に訊いたら、津本陽コーナー…

門井慶喜『銀河鉄道の父』を読む ~ 宮沢賢治、銀河鉄道の夜、雨ニモマケズ、風の又三郎、春と修羅、永訣の朝、注文の多い料理店、イーハトヴ(イーハトブ)、よだかの星、どんぐりと山猫、セロ弾きのゴーシュ、花巻農学校、本郷区菊坂町……

門井慶喜『銀河鉄道の父』 (講談社 2017年刊。第158回直木賞受賞作) 石川啄木と宮沢賢治は、私の高校(当時は中学校)の偉大なる大先輩です。郷土の天才ですから、経歴・生涯・作品は一応は知ってるつもりでした。だが、先日書店で購入した『銀河鉄道の父』(…

内田康夫さんの訃報に接し、驚きと悲しみでいっぱいです。『孤道』続編 刊行を見られずに、無念だったでしょう。心から哀悼の誠を捧げます。

今朝の朝刊の1面に、内閣支持率の急落が報道されている。やっと国民も「殿の乱心」に気がついてきたんだな、と感じつつ社会面を開いたら、次のような記事が出ているのに驚いた。 内田康夫さん死去 83歳 作家、浅見光彦シリーズ 記事によると、13日、敗血症…

葉室麟『大獄 西郷青嵐賦』を読む。維新前夜の西郷吉之助(隆盛)、いま必読の歴史小説。

葉室 麟『大獄 西郷青嵐賦』(文藝春秋 2017) 名作を次々に発表した葉室麟(1951-2017)は、昨年暮れの2017年12月23日に逝去されました。訃報に接した私は、直後から今日まで図書館から貸し出して既に35冊以上を読み、幾つかについてはこの『秀樹杉松』で取…

葉室 麟『この君なくば』を読む。ーこの君なくば一日もあらじ。懸命に生きる男女の清冽な想い。勤皇佐幕で揺れ動く幕末が舞台。

葉室 麟『この君なくば』(朝日新聞出版、2012) 私は特定の作家の作品を集中的に読むことが多い。その際はできるだけ、発行年順に読むようにしている。最初から全冊読むつもりなら機械的になるが、面白そうなものを選ぶとなれば、やはり書名が気になる。『…

葉室 麟『あおなり道場始末』を読む。仲良し3きょうだいが主人公。運命のいたずら、思いがけない展開と興奮、壮烈な派閥争い。息つまる波乱万丈の、推理時代小説!

葉室 麟『あおなり道場始末』(双葉社、2016) 葉室小説の出だし(序章)がいつも絶妙である。特に主人公などの登場人物の描写が優れており、わかりやすい。最後まで読み切ってから念のため冒頭に戻ってみると、なるほど全てはここから出発している、と思い…

葉室 麟『草雲雀』を読む。~ブログ『秀樹杉松』投稿200号記念に、名作をお届けします。

葉室 麟『草雲雀』(実業之日本社、2015) 「草雲雀(くさひばり)」という美しい書名にひかれて読もうとした。やっと「利用中」が解けて、図書館から借りだして読むことができた。 主人公は幼馴染の清吾と伊八郎。そして、伊八郎の父・清吾の妻。藩首脳の派閥…

葉室 麟『はだれ雪』を読む。「忠臣蔵を独自の視点で切り取った勇気と希望の物語」(www.bookbang.jp)。いつものセリフで恐縮ですが「感動しました」。

葉室麟『はだれ雪』(角川書店、2015) 葉室麟作品を30冊も読んだ私ですが、書名だけでは主題や内容はわかりません。この際だから正直白状しますが、魅力的な書名の『花や散るらん』を読もうかと思ってネットで調べたら、赤穂浪士事件がテーマだとわかり、…

葉室 麟『潮騒はるか』を読む。亡くなる年の作品。シーボルトの娘「いね」も登場。

葉室麟『潮騒はるか』(幻冬舎、2017) 前号の葉室麟『星火瞬く』に続いて、『潮騒はるか』を取り上げます。前回の主人公アレクサンダー・シーボルトは、シーボルト事件で日本を追われたシーボルトの息子でしたが、今回登場の「いね」はその姉(腹違い)です…

葉室麟『星火瞬く』を読む。幕末を舞台とした「革命家」たちの登場。シーボルト父子、バクーニン、清河八郎、小栗忠順、勝麟太郎、高杉晋作。~葉室麟、異色の歴史小説。

葉室麟『星火瞬く』(講談社、2011) これまで読んできた葉室麟の「時代小説」の感動とはやや異なるが、幕末の日本を舞台とした国際色豊かな「歴史小説」として、面白く為になった。小説の「わたくし」役はシーボルトの息子で、語り手でもある。その意味では…

感動と衝撃の名作・若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(芥川賞受賞)を読む。おばあさんの「哲学」、老いと死を真正面から取り上げた、人生哲学小説!

第158回芥川賞受賞作(河出書房新社) 若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』 158回芥川賞受賞の若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社2017刊)を読みました。葉室麟の小説に感動を覚えている私ですが、この若竹さんの作品には感動を超えた衝撃…

葉室麟『霖雨』を読む。広瀬淡窓と私塾「咸宜園」。漢詩「休道他郷多苦辛…」

私の注目点の一つは、葉室麟の小説の書名。「風」と「花」のワードが多い。 → 風渡る、風の王国、風花帖、風かおる、風の軍師黒田官兵衛、 花や散るらん、柚子の花咲く、橘花抄、無双の花、辛夷の花 今回読んだ『霖雨』(りんう)の書名も珍しい。霖雨は長く降…